続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「柴又帝釈天」と「矢切の渡し」【柴又】

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■「柴又帝釈天」【柴又】

…「大黒鮨」を出て、帝釈天へと伸びる参道をゆっくりと歩いた。
 師走とは思えない暖かさだ。
 「かなん亭」の店頭では、もつ煮、つぶ貝の串焼き、煮玉子等を売っている。
 昔は、今は亡きT君と柴又を訪れる度につぶ貝の串焼きを頬張ったものだ…。
 更に歩を進めると、「ゑびす家」、「たなかや」では鰻の良い匂いが、
 「高木屋」、「とらや」では焼き団子の香ばしい匂いが、
 「大和家」では天麩羅の芳醇な胡麻油の香りが鼻腔を刺激する。
 「松屋」では飴を切る包丁の音が耳に心地良く、
 下町の情緒が色濃く残る店構えが目を楽しませて呉れる。
 此の参道は、実に五感に訴え掛けて来る素敵な通りだ。
 
 「帝釈天題経寺」は日蓮宗の寺。
 境内に入ると、太神楽の見世物も出ていた。
 寄席できちんとした物を観慣れているので、一瞥しただけだが…。
 百円玉を賽銭箱へと投げ込み、参拝を済ます。
 佐藤蛾次郎が登っていた鐘撞き堂も修復工事が終わった様で、
 脇の、黄金色に色付いた公孫樹と見事にマッチしていた。
 心が洗われる気がした…。

■「矢切の渡し」【柴又】

…些か酩酊し、覚束ない足取りで江戸川河川敷へと向かった。
 本当、良い天気。
 悲しくなる程…。
 青々とした草叢に、大の字になって寝転びたい心持ちだ。
 何もかもを忘れて…。
 矢切の渡しの渡船場の前のベンチに腰掛け、恒例の行事を行った。
 iPodで、細川たかしの「矢切の渡し」を再生する。
 今日日中々、此の歳で「矢切の渡し」をiPodに入れている人間も居るまい。
 三回繰り返して再生し、色々な想いを馳せる。
 「つれて逃げてよ…」。
 こんな事、生まれて来たからには一度言われてみたいものだが、叶わぬ夢だな…。

 何はともあれ、此の街とは一生の付き合いになるだろう、居心地の良い街だ。