「鮨処 いっしん」【日進】

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◆「鮨処 いっしん」【日進】

　…明日からの出張に備え、夕方から実家へ帰ろうと考え、
　　又しても昼間に此方へと伺う。
　　最近は、此方には昼酒で伺う習慣が心地好くなってしまって居る。

　◎「生ビール（中）」五八〇円
　…此処最近、酒量が俄かに増えているが、酒は百薬の長。
　　少し位は良いのだと念じる様に呑んでいる。

　◎「あんこう肝」五一〇円
　…今週も嬉しいかな、愛しの鮟鱇肝が入荷している様なので摘みで頂く。
　　ポン酢をなみなみと浴びせ掛けて頂く。
　　口に入れるとトロ～ンと蕩け、コッテリと濃厚な味わいが口一杯に拡がる。
　　筆舌に尽くし難い物が有り、もう最高…。
　　何度も記すが、此方の鮟鱇肝を摘みに麦酒を遣っている時が一番幸せだ。

　◎「生ビール（中）」五八〇円
　…麦酒もあっと言う間に空いてしまい、迷わず御替わり。

　　
　◎「鯖の煮付け」
　…ママさんが、晩のおかずに鯖の煮付けを作ったからと御裾分け。
　　独り者は此の手の煮魚に滅法弱い。
　　甘辛く煮付けられた鯖は熱々で、身はホクホクとしている。
　　生姜の風味がしており、甘過ぎずにゴテゴテしていないのが良い。
　　此れ又、白米が欲しくなってしまった…。

　◎「〆さば」二三〇円
　…寿司に取り掛かるも、生憎「小鰭」の入荷が無いと言う。
　　なので、先ずは「〆さば」から頂く。
　　脂の載りの少ない時期だが、僕には十分旨いように感じる。
　　確かに寒鯖の様には行かないが、きちんとした仕事が施されていれば、
　　十分に旨い〆鯖に変身するのだろう。

　◎「鰯」一六〇円
　…昨晩は「和彩楽酒 かもん」で「イワシ塩焼」を頂戴したが、今日は生で。
　　醤油に脂の華がパーッと咲き、口の中でも其れが十分に分かる。
　　トローッとしており、執拗過ぎない脂が丁度良い。

　◎「生ビール（中）」五八〇円
　…昼酒は何とも優雅な心持ちに成れる。
　　外は止まない雨だが、其れを見乍ら遣る酒も乙だ…。

　◎「鰺」二三〇円
　…プリップリの鰺は弾力が有る。
　　旨味、鮮度は抜群！
　　旨いとしか表現出来ない自分の文章能力の低さが無念でならない…。
　　奥深い旨さが有る。

　◎「生ほっき貝」二三〇円
　…貝紐付きの三貫盛りで出して呉れる。
　　貝紐はコリコリとした食感が愉しめる。
　　身は、コリッと、クニュッとした感じで、貝特有の深い甘さが有る。
　　貝フェチは止められないな…。

　◎「カツオ」二三〇円
　…初夏の味覚・鰹を頂かない訳には行かない。
　　鮪は然して頂こうとは思わないが、鰹は有ると必ず頂いてしまう。
　　逆に、鮪は必ず食べるが、鰹は絶対に食べないという人も居る様で…。
　　上り鰹にしては脂の載りが良く、さっぱりし過ぎないのが良い。

　◎「やりいか」三二〇円
　…久し振りに烏賊を。
　　サックリとした歯触りを愉しんだ後は、ネットリとした旨味、甘味が押し寄せる。
　　烏賊は意外にも甘味が強く、只単に淡白と言う訳ではないのだ。

　◎「生ビール（中）」五八〇円
　…今週末最後の麦酒。
　　此れから実家へ戻るとなると、若干足取りも重たいが、
　　母親にメールで、「晩御飯と寝床は有りますか？」と送った所、
　　「は～い、待ってるよ」と、丸で彼女にも貰った事の無い様な文面の返信に、
　　此れでも一応、受け容れて呉れる家が有る事にホッとした…。
　　
　◎「天然ワラサ」二三〇円
　…しっとりとした口当たりで、脂の載りも良く、旨さを堪能出来る。
　　養殖物の「はまち」とは違い、脂の肌理も細かいように感じる。
　　鰤の様に醤油を弾く程の勢いは無いが、此れ位が丁度良いのかも知れない。

　◎「かんぱち」二三〇円
　…適度な弾力が有り、旨さも格別！
　　脂も載って、口の中でトローッと蕩ける。
　　世の中には旨い魚が多いな…。

　◎「煮穴子」三二〇円
　…〆は矢張り此れ。
　　炊き上がって間も無い、多少温かさが残っている物を頂く。
　　言わずもがなふっくらと柔らかく、至福の時を連れて来て呉れる。
　　何時迄も此の味を味わっていたい…。