続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「かなん亭」【柴又】

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◆「かなん亭」【柴又】


 …昨日。
  「大黒鮨」で舌鼓を打ち、「柴又帝釈天」、「寅さん記念館」、「矢切の渡し」と、
  柴又らしい場所をきっちり観光し、薄暮の中、参道を柴又駅方向に歩き出した。
  すると、今にも泣き出しそうだった空から、俄かに雨が降り出して来た。
  手に物を持って出歩くのが嫌いな僕は、当然、蝙蝠傘の用意はしていない。
  庇の有る軒先伝いに、「大黒鮨」の手前迄辿り着き、雨宿りも兼ねて此方へと入る。
  餡蜜や心太を出す甘味処だが、店頭では串焼きや、もつ煮等を販売している。
  其の昔、今は亡き友人T君と柴又を訪れた際、必ず此方でつぶ貝の串焼きを頂くのが定番だった…。

 ◎「生ビール(中)」五五〇円
 …甘味だけに留まらず、酒、摘み類のメニューも充実している。
  焼鳥を初め、一品料理も可也有る様で、家の近所に有れば、軽くフラッと立ち寄りたい感じ…。
  数時間前に「大黒鮨」で麦酒を二杯頂いたが、其れは其れ、此れは此れ。
  寒さも感じられたので、暖を取らねば成るまい。
  と言う事で、昼酒と言うより、十六時を過ぎていたので、早目の晩酌。
  
 ◎「もつ煮込」四五〇円
 …摘みは、店頭でも大鍋で販売されている自慢のもつ煮込みを。
  抑、「牛すじ煮込」を発注したのだが、運ばれて来たのが「もつ煮込」で、
  一々、訂正するのも面倒臭かったので、黙って其の儘頂く。
  味噌仕立て乍ら、味付けはあっさり目。
  濃過ぎず、寧ろ、薄目の印象さえ受ける。
  具は大根、蒟蒻、人参。
  もつは柔らかく煮込まれており、プルッとしている。
  然し、少々冷めており、折角ならば熱々の所をハフハフ言いつつ頂きたかった。
  十六時四十五分頃には雨も小止みに成り、暮れなずむ街を後にした…。