続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「和匠喜酒 かもん」【宮原】


 …昨晩。
  日中は、今週唯一の休日の為、矢鱈と忙しく過ごす。
  旅が増えるので、其れに伴う身の周りの品々を買い揃えに買い物へ。
  重たい旅行鞄を抱えるのは億劫なので、シプリアーニ大司教が秘露大使館に入る時に転がしていた様な、
  コロ付きのトランクケースやら、作業着やら、日用品諸々を纏め買い。
  御蔭で二五〇〇〇円も散財し、仕舞いには、ショッピングセンターの駐車券を紛失し、
  ロハで済む所を、無駄に二〇〇〇円支払ったりと、相変わらずのおっちょこちょい振り…。
  そんな自分に嫌気が差し、二〇時半過ぎに毎度の此方へと呑みに出掛ける。

 ◎「生ビール(中)」五五〇円
 …最近はカウンター席の端っこの指定席に座るよりも、二階の仄暗いテーブル席に、
  独り、暗い翳を落とし乍ら、窓越しに外を見遣って一杯遣るのが好きだ。
  物凄く陰鬱な気分に成って、何だか其れが心地好かったりする…。
  周りの木っ端アベックの会話が、聞きたくも無いのに耳に入ってしまうのが難点だが…。

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 ◎「アジ造り」七六〇円
 ◎「サーモン造り」七五〇円
 …さて、麦酒を一杯呑み終わった所で、刺身でも頂戴致しますかね。
  日中は矢鱈と暑かったので、何と無く、光物を存分に頂きたい気分の為、
  「アジ造り」と「真イワシなめろう」を発注するも、なめろうが品切れとの事。
  仕方無く、普段は滅多に頂かない鮭を、全くの気紛れで頼んでみる…。
  先ずは鰺から。
  口に入れると、トローッとした舌触りで、脂の載りが頗る宜しい。
  丸で、鰯を頂いているかの様な錯覚に陥りそう。
  先日、「鮨処 いっしん」でも頂いたが、最近、鰺の旨さが際立っている。
  プリプリと言う弾力よりも、脂の載りの方が強く感じられる。
  お次は、如何して頼んだのだろうと、自分でも理解に苦しむ鮭…。
  ネットリとした鮭特有の味わいが口中を占拠。
  諾威辺りの北欧の物だろう。
  僕の様な年寄りには脂が強過ぎて、八切れ全てを平らげるのは結構厳しいかも知れない…。

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 ◎「豚もやしピーマン炒め」七六〇円
 …一階席も誰も居なくなった様なので、何時もの指定席へと移動する。
  麦酒を呷っていると、マスターから料理の注文の催促が入る。
  仕方無く、「豚もやしピーマン炒め」を発注すると、炒めるのが面倒臭いものだから、
  「そんな物、無ぇよ!」と、客に向かって酷い言葉。
  頼めって言うから頼んだのに、意図しない料理の発注に「無い!」とは酷い扱いだ…。
  刺身醤油はセルフサーヴィスでとか、僕の事を従業員扱いしたり、
  此の店は組織ぐるみで僕の事を無碍に扱っている…。
  まあ、そんな事は兎も角、マスターが嫌々、遣っ付け仕事で炒めた料理を頂く。
  甘辛い味付けで、其の名の通り、豚肉、萌やし、ピーマンが炒められており、
  正に、定食の様な感じで、此れは絶対に御飯が欲しくなる。
  欲を言えば、脇にマヨネーズが添えられていると尚良い。

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 ◎「ぶり煮ほぐし身マヨまんま」無料
 …二十三時を過ぎ、客の入りも見込めないので早目の店仕舞い。
  すると、僕にも賄いの御鉢が廻って来る。
  此の辺りが、客扱いされない所以なのだろう…。
  今回のは、鰤の煮付けの身を解した物を御飯に混ぜ、更にマヨネーズを加えた物。
  もう、此れが旨くない訳が無い。
  甘辛い鰤の煮付け解し身と、マヨネーズのコッテリとした味わいが絶妙に絡み、
  其の所為で御飯は固目のおじやの様な感じで、頗る旨い!
  流石に此れは家では真似出来まい。
  第一、煮魚が作れないので…。
  まだ余っているからと、満腹だと言う僕の言葉を遮る様にして、御替わりを装われる扱い…。

 此の日は麦酒を六杯頂き、閉店後は皆で店内で、「マクドナルド」のフライドポテトを、
 芋焼酎の摘みで貪り喰うと言う、深夜とは思えない食生活を送ってみる…。
 そんなこんなで、午前二時半近くに店を後にし、トボトボ家路を辿る…。

 因みに、此の日の御薦めメニューは…、
 ・「鮪造り」一〇〇〇円
 ・「かんぱち造り」八八〇円
 ・「イサキ造り」八八〇円
 ・「目春造り」八八〇円
 ・「真イワシなめろう」七三〇円
 ・「カマ塩焼(ハマチ、カンパチ)」九〇〇円
 ・「イカステーキ木ノ子あん」七八〇円
 ・「鶏照り煮チーズのせ」七三〇円
 ・「スタミナ豚みそ炒め」七五〇円
 ・「豚肩ロースデミソース煮」八八〇円
 ・「チーズフライ・スティック盛り」五八〇円
 ・「海老マヨサラダ」六八〇円
 ・「ぶり煮ほぐし身小丼」四八〇円
 ・「ぶり煮ほぐし身おにぎり」1ヶ 二八〇円
 ・「鮪串焼」一本 三五〇円
 ・「鮪串カツ」一本 三六〇円
 ・「枝豆」五三〇円