続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華 天鳳」【大野原】

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◆「中華 天鳳」【大野原


 ◎「Aセット(ミニ焼肉丼、ラーメン、シューマイ)」九〇〇円

 …颱風接近の土砂降りの大雨の中、選りに選って、久し振りに背広を着て、
  ずぶ濡れの汗だくの状態で向かった先は、秩父…。
  JR高崎線で熊谷駅迄下り、其処からはローカル線の秩父鉄道に乗り換える。
  我が故郷・深谷市の一部も通り、「一体、大丈夫なのだろうか…」と言う路線…。
  旧国鉄のE電車両を使用しており、当然、老朽化は激しく、速度も出ない…。
  そんな電車に揺られ、山間を抜けて秩父市へ…。
  仕事の合間に昼御飯を摂りに出るが、街の中心の秩父駅では無い為、正直、周囲に何も無い…。
  目の前に「徳寿庵」が在るが、チェーン店では面白くも何とも無いので、
  暫く国道一四〇号線を歩くと、街の小さな中華屋が見えたので、取り敢えず入店。
  まあ、当然の事乍ら、期待を持ってはいけない…。
  家族で営んでいる様子で、小学生と思しき娘さんがメニューを手渡したりと、
  甲斐甲斐しく手伝いをしている。
  メニューを見渡し、街の中華屋に有りそうな物から、少し本格的な匂いのする物も揃っている。
  此の場合の「街の中華屋」の定義は、勿論、カツ丼も置いてある感じと解釈頂きたい…。
  セットメニューが有り、「A」から「D」の四種類の中から、「A」を選択して発注。
  「ミニ焼肉丼+ラーメン+シューマイ」としてある。
  先ずは、ラーメンから先に運ばれて来る。
  此れ又、如何にも「街の中華屋」然とした感じのラーメン。
  あっさり系の醤油味で、化学調味料の効いたあの味。
  具は叉焼、麺麻、若布、葱。
  麺は意外にも、中細の縮れ麺かと思いきや、中太麺でやや太め。
  縮れが効いているので、麺を啜ると、スープが口の周りに飛び散る感覚が御分かり頂けよう…。
  必要なのだ、こう言う味も。
  偶に、恋しくなる時が有る…。
  お次の御出座しは「ミニ焼肉丼」。
  濃い茶色をした、如何にも味の濃そうな色合いで、味も正に其の通り。
  想像を裏切らない感じが、寧ろ、清清しささえ齎して呉れる。
  甘辛い味付けが全体に行き渡っており、ジャンク度合いを増している。
  脇に添えられているのが紅生姜と言うのが哀愁を連れて来るのかも知れない…。
  最後の登場は焼売。
  此れも、冷凍食品の感じが何処と無く漂い、郷愁を誘う…。
  良いぞ、此れで。
  此れで、良いのだ…。
  矢張り、山間の田舎はこうでないと。
  こう言う味は、消えて無くなっては絶対にいけない…。

  因みに、他のセットは…、
  ・「Bセット(ミニ中華丼、ラーメン、シューマイ)」九〇〇円
  ・「Cセット(ミニトーフ丼、ラーメン、シューマイ)」九〇〇円
  ・「Dセット(ミニエノキ丼、ラーメン、シューマイ)」九〇〇円