続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「昔の定食と安い酒 安井満腹屋」【久喜】

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◆「昔の定食と安い酒 安井満腹屋」【久喜】

 ◎「北海五色丼」八五〇円

 …午後からの久喜での仕事に備え、昼御飯を摂ろうと早目に到着する。
  時刻は正午迄、三〇分近く有り、目星の店は当たりを付けてある。
  久喜を担当していた当時、何度か通ったラーメン店「らーめん さくら」。
  其の当時もつけ麺を頂いていたので、其の味との再会を愉しみに出掛けるも、
  二十四日から二十六日迄休業すると言う、何とも、死刑宣告にも似た貼り紙…。
  仕方無く、撫で肩で踵を返し、久喜駅方向へと戻る。
  其の道すがら、物凄いインパクトの有る文字を見掛ける。
  「昔の定食と安い酒」!。
  「昔の定食」って、昔作った物じゃなくて、今作った物が良いなぁ…と思ってみる。
  何なんだ!此の蠱惑的で、昭和の香りがプンプンと漂う雰囲気は…。
  然も、屋号が「安井満腹屋」って、只の駄洒落だし…。
  店頭には様々な定食のメニューが記された黒板が有り、其の勢いに釣られて店内へ。
  コの字型のカウンター席が有り、其の中には初老のチャンバァが一人。
  其の目の前には、焼き魚、カツ煮、野菜炒め等が並べられ、
  其のおかずを選んで、御飯と味噌汁が付いて五〇〇円と言う定食も有る様だ。
  然し、目の前の冷めたおかずを電子レンジで加温した物を頂くのも気が引け、
  敢えて、他の物を頂こうと、店内に貼り巡らされたメニューを見遣る。
  うん、「北海五色丼」、此れにしてみよう!
  何の閃きも無いが、只、何と無くの気分で、どんな五色なのかを確かめたくて…。
  其の五色の正解は、鮪、烏賊、甘海老、イクラ、雲丹。
  何、何、侮っていたが、中々如何して、本格的な内容ではないか。
  小皿に醤油を注し、山葵を溶き、其れ等五色に豪快にぶっ掛ける。
  後は、丼を抱えて、一心不乱に掻っ込むだけ。
  鮪は赤身のブツで、筋張った部位は全く無く、ネットリとした赤身の味わいが拡がる。
  烏賊は、烏賊素麺の様に包丁が入れられており、烏賊の甘さが堪能出来る。
  甘海老は頭付きで、尻尾を取り、身を喰らい、頭の中に潜む味噌もチュウチュウ吸い出す。
  イクラは塩漬けの物で、プチプチ感を愉しむ。
  雲丹は仄かな苦味と甘味がフワッと感じられ、好物なので、最後に残して置く。
  其れにしても、ラーメンは有るわ、刺身は有るわ、珍味は有るわ、実に魅惑的な店だ。
  良し、今度、夜に来てみよう。
  と言っている傍から、今夜、此方で同僚の方と軽く引っ掛ける駄目中年が此処に一人居る…。