続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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九月上席鈴本演芸場・夜の部(九月一〇日)

今年の二月二十一日以来の寄席に行ってみようと思い立ち、諸般の事情に因り、
数年振りに上野は「鈴本演芸場」の夜の部へと出掛ける。
上野には昼に出掛け、「上野大勝軒」で空腹を満たし、上野の森を散策し、時間迄を過ごす…。
十六時半頃に到着すると、未だ並んでいる人は居らず、些か拍子抜け…。
然し、程無くしてちらほら人が集まり始め、入場券売場の前に一〇名強の列が出来る。
今席のトリは、柳家さん喬師の二番弟子の柳亭左龍師。
左龍師の家頁を印刷して持参すると、二八〇〇円が二二〇〇円に割引されると言うので、
其の辺りは抜かりは無い。
運良く、上席の千秋楽だった…。

●九月上席鈴本演芸場(九月一〇日)
(夜の部)
 柳家さん弥:「強情灸」
 翁家和楽社中(和楽、小楽、和助):太神楽曲芸(傘~鞠~ナイフ)
 柳家三三:「加賀の千代」
 三遊亭金馬:「夏の医者」
 大空遊平・かほり:漫才
 春風亭一朝:「巌流島」
 柳家権太楼:「代書屋」
 ―仲入り―
 ロケット団:漫才
 古今亭菊之丞:「浮世床
 アサダ二世:マジック
 柳亭左龍:「青菜

愉しみにしていた橘家文左衛門師の代演は柳家三三師。
すっかり老成していると言っても良い立ち居振る舞いで「加賀の千代」を。
残暑厳しい折に大晦日の噺とは…。
膝が悪いと言う金馬師は見台を使用して「夏の医者」。
三三師曰く「あと何回観られるか分かりませんから…」と。
減量に成功した一朝師の姿も随分と見慣れて来た。
そして、中トリは御馴染み、権太楼師。
又もや「代書屋」か…と肩を落としたが、しっかりと笑いを取る辺りは流石としか言い様が無い。
勿論、男の名前は「湯川秀樹」…。
菊之丞師は「浮世床」。
「夢の逢瀬」の件を実に色っぽく好演。
古今亭志ん五師の「太閤記」の件や、五街道雲助師の「将棋」の件も良いが、
柳家さん喬師然り、此の「夢の逢瀬」の件が艶っぽくて好きだ。
トリの左龍師は、夏に聴きたい「青菜」をみっちりと。
寄席に通い始めの時期は「青菜」は良く掛かったが、最近は当たる確率が減っており久し振り。
押し入れから女房が飛び出して来てからの件は矢張り面白い。
半年以上振りの寄席、一日コースではなかったが、中々に堪能出来た…。