続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「伝説のすた丼屋 東八店」【西府】

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◆「伝説のすた丼屋 東八店」【西府】


 ◎「とろすた丼」六八〇円

 …昨日。
  背広を着込んでの仕事も、今週三日目。
  埼京線武蔵野線を乗り継ぎ、約三ヶ月振りに府中を訪れる。
  其れにしても、疲労の蓄積から、腰が今にも壊れ掛けようとしている…。
  そんな腰を摩りつつ、十三時過ぎに昼御飯を摂りに外へ出る。
  僕の腰と同様、空の雲行きも怪しくなっている…。
  府中に来て、是非とも訪れたい、否、訪れなくてはならないのが此方。
  そう、「すた丼」を頂かずして帰ると言う事は、僕の中では有るまじき行為。
  如何せん、此れ程迄に蠱惑的で、魅惑的な食べ物はそうそう無い。
  「すた丼」自体は、三週間前に「新宿店」で「とろすた丼」を頂いている。
  店頭には、又しても大々的に「とろすた丼」の写真入りのメニューが掲げられている。
  九月、一〇月の期間限定の様子。
  もう、こう成ったら、頂かない訳には行かないでしょ…。
  店内に入り、券売機で「とろすた丼」の釦を押し、水を汲み、席に着く。
  空腹も手伝って、此れから対面する「とろすた丼」への期待が高まり、ワクワクしてしまう。
  先に、生玉子と味噌汁が提供される。
  普段ならば、生玉子は掻き混ぜてしまうのだが、写真の見栄えも考えて、
  掻き混ぜずに、其の儘、載せてしまおうと言う寸法だ。
  さてさて、大蒜の芳しい香りを放ち乍ら、素敵な丼が遣って来る。
  僕にとっては、何かの応募で漏れ無く貰える「御洒落小鉢」よりも、余程御洒落で小粋だ…。
  予定通り、とろろの上に生玉子を載せて頂く。
  其の雄雄しい姿を激写した後、箸で豪快に生玉子を掻き混ぜ、丼を抱え込む。
  もう後は、一心不乱に、狂った様に、取り憑かれた様に喰らうのみ…。
  複数の合わせ醤油に大蒜を溶かして熟成したと言う秘伝のタレで味付けされた豚バラ肉は、
  座り小便をして馬鹿に成ってしまいそうに旨い!
  「二郎」然り、大蒜は堪らなく旨い。
  薄切りの豚バラ肉は柔らかく、其れで居て香ばしく炒め合わされている。
  時折、シャキシャキと感じる葱の食感も良い。
  そして、此れにとろろと生玉子が絡み合うのだから、其りゃ奥さん、大変だわよ…。
  ドゥルドゥル、ヅルヅルと、鼻を啜る小学生の様な音を立てて丼を喰らう。
  脇に添えられた真っ黄色の沢庵や、御飯と豚肉の間に敷かれた海苔も、脇役乍ら良い味を醸し出す。
  御飯の量も多く、腕白中年が喜んで小躍りしてしまう。
  まあ、其の際は、出っ張った腹が揺れるがね…。