続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「中華 日金」【さがみ野】

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◆「中華 日金」【さがみ野


 ◎「チャーハンセット」八〇〇円

 …座間での仕事も三日目。
  作業の進捗が危ぶまれたが、至って順調に進み、安心して昼御飯を摂りに出掛ける。
  場所柄、米軍機が鉛の様に低い雲を劈く様に、爆音を立てて何機も飛んで行く。
  厚木基地を飛び立って、横田基地にでも向かうのだろうか…。
  さて、昼御飯はと言えば、近隣に此れと言った食事をする店が無く、
  選択肢は殆ど無く、以前に一度だけ訪れた事の有る、街の小さな中華屋に飛び込む。
  小ぢんまりとした、悪く言えば寂れた感じの店。
  何度も言う通り、此の手の街の中華屋には期待を抱いてはいけない。
  良いのだ、こう言う店が街には必要なのだ…。
  店に入り、テーブル席に総勢六名で陣取り、壁に貼り出されたメニューを眺める。
  昼時のセットメニューが用意されている。
  「Aセット(野菜炒め、ラーメン、ライス)」八〇〇円。
  「Bセット(餃子、ラーメン、ライス)」七五〇円。
  「Cセット(中華丼、ラーメン)」九〇〇円。
  「カレーセット(カレーライス、ラーメン)」八〇〇円。
  「チャーハンセット(チャーハン、ラーメン)」八〇〇円。
  「マーボ丼セット」八〇〇円。
  其の中から、久し振りに炒飯を気紛れで頂きたくなり、「チャーハンセット」を発注。
  只でさえ狭い店内に、一気に六名で押し寄せ、発注が重なった為、厨房内は大忙しの様相…。
  気長に、パーソナルコンピューターを開いてゆっくりと待つ…。
  二〇分程待つが、厨房内では既に出来上がっており、提供するのが滞った様な感じで、
  少々、温度が冷めた様な気がするが、そう言う事も含め、期待は端から寄せていない…。
  ラーメンは想像通りの簡素な、昔乍らの街のラーメン屋らしい見た目。
  蓮華でスープを啜れば、化学調味料の味わいたっぷりの、子供の頃に食べた味。
  良い、良い、此れで良いのだ…。
  麺も少々茹で過ぎの感じで、腰も弾力も無い縮れの有る細麺。
  具は、パサパサ気味の叉焼、麺麻、若布、鳴門。
  一方の炒飯は、量は決して多くない。
  刻んだ叉焼、鳴門が具で、其れなりにパラパラ感が有る。
  ラーメン屋の炒飯の味付け、結構好き…。
  脇に添えられた紅生姜からは、畦道に咲く彼岸花の様な寂しさが醸し出されている。
  炒飯を平らげ、咽っぽいのでラーメンのスープを全て飲み干す。
  良い、良い、此れが良いのだ…。