「とんかつ とんＱ」【つくば】

◆「とんかつ とんＱ」【つくば】

　…水戸での仕事を終え、明日の仕事に備え、常磐線、バスを乗り継ぎ、つくばへと移動。
　　途中の土浦駅では、列車の増結と特別急行の通過待ち合わせで十五分以上も停車すると言う、
　　不合理極まり無いダイヤ編成に腹立たしさを通り越し、呆れてしまう…。
　　ひたち野うしく駅から、学園センター行きのバスに乗車し、今宵の宿の前で下車する。
　　晩御飯は、上司と同僚の三人で、偶々目に入った豚カツ屋に入ってみる。
　　茨城県を中心に豚カツのチェーン店を展開しており、数年前、水戸で一度だけ入った事が有る。
　　久し振りの豚カツに心が躍ってしまう…。

　◎「エビス生ビール（中）」五七七円
　…取り敢えず、仕事の労を労う意味と、明日の英気を養う意味で、麦酒を頂く事にする。
　　仕事の疲れと、移動の疲れを癒すべく、グイと黄金色の液体を呑み干すと、
　　後輩が週末にパチンコで二十四万円も勝ち、此の食事代を奢ると言うので、
　　只酒程、旨い物は無く、心成しか、何時もよりも美味しく感じられる…。

　◎「とんＱ豚ロースかつ定食（中）」一四四九円
　…豚カツも、懐を心配せず、心置き無く発注出来る。
　　然し流石に、「やまと豚厚切ロースかつ定食（超厚切り）」二二八九円を頼む程、
　　面の皮は厚くないので、標準的メニューの此方を発注する。
　　発注の際、御飯と味噌汁の種類の選択を迫られる。
　　御飯は「新米会津産コシヒカリ」と「キノコご飯」。
　　味噌汁は「とんＱ特製豚汁」と「マイタケとかぼちゃの味噌汁」。
　　まあ、敢えて記さずとも、凡そ、僕の頼みそうな物は御分かり頂けるであろう。
　　言う迄も無く、「新米会津産コシヒカリ」と「とんＱ特製豚汁」だ…。
　　先に、胡麻の入った当たり鉢と擂り粉木が運ばれて来て、麦酒を呷りつつ、
　　暇潰しとばかりに、胡麻を擂って退屈凌ぎに充てる。
　　其処へ卓上の濃厚ソースをたっぷりと注げば、後は豚カツの御出座しを首を麒麟の様にして待つ。
　　こう言う時に限って、焦らしプレイを強いられ、御預けを喰らった家畜の様に待たされる…。
　　当たり鉢を擂り粉木で叩いて、「腹減った、飯喰わせ！」と大合唱を始めようとした所へ、
　　漸く、只飯である豚カツが遣って来る。
　　さて、脇に添えられた辛子を少し付け、胡麻とソースの入った当たり鉢のカルデラ湖へと沈める。
　　先ずは端っこの部位から齧り付くと、サクッとした衣の軽い歯触りを感じた後、
　　ロース肉の脂がジュワーっと、口一杯に流れ込んで来る。
　　豪い久し振りの豚カツに、感動すら覚える。
　　ドロッとした濃厚なソースに胡麻のコクが加わり、旨さを一層引き立てている。
　　赤身の部位も柔らかく、其れで居て、しっかりとした噛み応えが有り、
　　筋張って噛み切れないと言う事は全く無く、口内が肉汁で満たされる。
　　矢張り、豚カツはロースに限る。
　　極論を言えば、豚カツでヒレを頼む人間は馬鹿だ。
　　安部譲二先生の名言「豚の脂身を我慢して迄、長生きしたくないよね…」、正に其の通りだ。
　　付け合わせの千切りキャベツには、二種類のドレッシングが用意されている。
　　胡麻ドレッシングと、事も有ろうか、人参ドレッシング。
　　何が悲しくて、嫌いな野菜を、嫌いな人参味のドレッシングで喰わねばならないのか…。
　　どんな罰ゲームだ…。
　　勿論、胡麻ドレッシングをなみなみと浴びせ掛け、早々に嫌いな物は遣っ付ける。
　　御飯は御替わり自由との事なので、此処ぞとばかりに、二膳も御替わりを頂戴し、
　　延べ三膳を平らげ、只でさえ出っ張った腹を更に出っ張らせ、不摂生の上塗りをしてみる…。

　　更に麦酒をもう一杯頂き、炭酸と炭水化物、蛋白質で満腹に成ってみる…。
　　嗚呼、只酒、只飯は旨いなぁ…。

とんQ　つくば本店　[ 26年の歴史あるとんかつ専門店 ] - Yahoo!グルメ

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住所： 茨城県つくば市東新井13-12
営業時間、定休日： 11:00～23：00（L.O.22：00） 年中無休
最寄り駅： つくば
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※2009年10月19日時点の情報です。
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