◆「麺亭 かきつばた」【名古屋】
…土曜日の休み一日だけで、今日から仕事。
過去最長の五連泊の西日本出張で、其の幕開けはフーギーこと、岐阜。
今朝は東京駅発十一時丁度の「のぞみ」二二七号に乗車し、名古屋で下車する。
其処から東海道本線に乗り換えて岐阜駅を目指す。
時刻は十三時で、昼御飯は岐阜駅に着いてからにしようと考えていたが、
名古屋に立ち寄る機会も滅多に無い事なので、名古屋名物の棊子麺が、
プラットホームの立ち喰いの店で頂ける様なので、急遽、予定変更してみる…。
生憎、岐阜方面行きのプラットホームの店は混雑していた為、
向かいの岡崎方面行きのプラットホームの店に移動。
JR東海の関連会社が経営していると思しき立ち喰い蕎麦屋。
否、正確には、蕎麦は置いておらず、棊子麺と饂飩の様だ…。
重たいトランクケースを隅に置き、メニューに目を凝らす。
「月見きしめん」では具が寂し過ぎ、「イカ天きしめん」では玉子が入っていない。
そんな事を悩んでいると、「生玉子五〇円」の文字を発見し、
目出度く、「イカ天きしめん」に「生玉子」を追加して発注を通す。
危うく、食べ始めてから気付くと言う、御決まりの「後のフェスティヴァル」に陥る所だった…。
つゆは、西の文化圏らしく、少し薄めの色をしており、関東の真っ黒いつゆに見慣れた僕には、
少々物足りなさが感じられるが、郷に入っては郷に従えで、先ずは啜ってみる。
今朝方、気紛れで家で淹れて飲んだ珈琲で火傷した下唇に染みない様、注意し乍ら啜る。
あっさり目の味付けで、鰹節、昆布の味わいが感じられ、塩気は思ったよりも効いている。
下唇が熱さを感じ、痺れる様に痛む…。
麺はと言えば、意外にも幅広ではなく、棊子麺に馴染みの無い人間が想像する印象とは違っている。
啜ってみると、まあ、駅の立ち喰いなので、大きな期待は出来ないが、
腰も特に感じられず、少し快方に向かいつつある病人の食事の様な歯応え。
幾ら僕が、「草食系」を通り越した「流動食系」と言えども、もう少し腰が欲しい所…。
烏賊の天麩羅は、一本が半分に包丁が入れられている。
衣がつゆを吸って、見る見る内に烏賊から剥がれそうな勢いだ。
慌てて齧り付くと、此れ又、下唇を再度火傷してみる…。
三十三年間気付かなかったが、僕は猫舌かも知れない…。
最後は生玉子を一気に口に含み、つゆと一緒に飲み干し、黄身の濃厚な味わいを堪能する。
矢張り、玉子は人を幸せにして呉れるなぁ…。
過去最長の五連泊の西日本出張で、其の幕開けはフーギーこと、岐阜。
今朝は東京駅発十一時丁度の「のぞみ」二二七号に乗車し、名古屋で下車する。
其処から東海道本線に乗り換えて岐阜駅を目指す。
時刻は十三時で、昼御飯は岐阜駅に着いてからにしようと考えていたが、
名古屋に立ち寄る機会も滅多に無い事なので、名古屋名物の棊子麺が、
プラットホームの立ち喰いの店で頂ける様なので、急遽、予定変更してみる…。
生憎、岐阜方面行きのプラットホームの店は混雑していた為、
向かいの岡崎方面行きのプラットホームの店に移動。
JR東海の関連会社が経営していると思しき立ち喰い蕎麦屋。
否、正確には、蕎麦は置いておらず、棊子麺と饂飩の様だ…。
重たいトランクケースを隅に置き、メニューに目を凝らす。
「月見きしめん」では具が寂し過ぎ、「イカ天きしめん」では玉子が入っていない。
そんな事を悩んでいると、「生玉子五〇円」の文字を発見し、
目出度く、「イカ天きしめん」に「生玉子」を追加して発注を通す。
危うく、食べ始めてから気付くと言う、御決まりの「後のフェスティヴァル」に陥る所だった…。
つゆは、西の文化圏らしく、少し薄めの色をしており、関東の真っ黒いつゆに見慣れた僕には、
少々物足りなさが感じられるが、郷に入っては郷に従えで、先ずは啜ってみる。
今朝方、気紛れで家で淹れて飲んだ珈琲で火傷した下唇に染みない様、注意し乍ら啜る。
あっさり目の味付けで、鰹節、昆布の味わいが感じられ、塩気は思ったよりも効いている。
下唇が熱さを感じ、痺れる様に痛む…。
麺はと言えば、意外にも幅広ではなく、棊子麺に馴染みの無い人間が想像する印象とは違っている。
啜ってみると、まあ、駅の立ち喰いなので、大きな期待は出来ないが、
腰も特に感じられず、少し快方に向かいつつある病人の食事の様な歯応え。
幾ら僕が、「草食系」を通り越した「流動食系」と言えども、もう少し腰が欲しい所…。
烏賊の天麩羅は、一本が半分に包丁が入れられている。
衣がつゆを吸って、見る見る内に烏賊から剥がれそうな勢いだ。
慌てて齧り付くと、此れ又、下唇を再度火傷してみる…。
三十三年間気付かなかったが、僕は猫舌かも知れない…。
最後は生玉子を一気に口に含み、つゆと一緒に飲み干し、黄身の濃厚な味わいを堪能する。
矢張り、玉子は人を幸せにして呉れるなぁ…。