続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「そば・うどん 焼魚定食 七郷屋」【仙台】

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◆「そば・うどん 焼魚定食 七郷屋」【仙台】

 …秋田から新幹線に乗り込み、明日の仕事の地・仙台駅へと降り立つ。
  すると、予報通りに雨が降り出し、月曜日の夜中に酔っ払って荷造りをした為、
  御パンツも忘れる程なので、折り畳み傘なんて気の利いた物は当然忘れている…。
  小雨の中をトランクケースをゴロゴロ転がし、今宵の宿へと向かう。
  今晩は各自個人行動と言う事に成り、宿で傘を借り、独り、晩御飯を摂りに駅周辺を彷徨う。
  仙台は今年の正月明けに訪れて以来だが、元々、土地勘は全く無い。
  なので、一番分かり易い、仙台駅構内に在る「牛たん通り」の中に在る、
  牛タンと言えば「牛たん炭焼 利久」を目指して歩き出す。
  然し、店頭には五~六人の待ちが発生しており、他の牛タン専門店を覗くも今一で、
  其処で文明の利器・携帯電話で駅の近くの「利久」の支店を検索する。
  すると、宿の目と鼻の先に「北目町店」と言うのが在り、来た道を戻る…。
  土地勘の無い中、何とか店を見付けると、店内は満席の様で、一見の僕の様な人間は入れそうも無い。
  二度も振られ、土地勘の無い街でこう言う目に遭うと、排斥され、爪弾きにされた感じに成り、
  「外様」の気分を味わい、しょんぼりと項垂れて、近くの「CoCo壱番屋」で済まそうと腹を括る。
  が、其の並びに気に成る看板を発見する。
  「そば・うどん 焼魚定食 七郷屋」と言う、何とも不思議な組み合わせの店。
  店内は空席が見られ、一か八か、賭博をする気分で飛び込みで入ってみる…。

 ◎「ビール(大瓶)」六三〇円
 …店内のテーブル、カウンター席は中途半端に空いており、座り辛い感じの為、
  座敷のテーブル席に上がらせて貰い、先ずは麦酒を発注する。
  ジョッキは無い様で、瓶麦酒のみと言うので、此の際、大瓶を発注する。
  手酌で黄金色の液体を注ぎ、先ずは汗だくで仕事を熟し、二時間半の大移動の打ち上げ。
  小さ目のコップの半分程を一気に呑み干す。
  御通しは山水母。

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 ◎「銀たら定食」八八〇円+「月見とろろ」二〇〇円
 …食事は何にしようかと考え、蕎麦、饂飩、中華蕎麦等の麺類のメニューも有るのだが、
  此処は矢張り、海の近くに来たのだから、焼き魚定食の中から選択する事にする。
  其の中で、一番頭に記されており、且つ、値段も一番高いので、恐らくは一押しなのだろうと踏み、
  「銀たら定食」と言う代物に、「月見とろろ」も追加して発注する。
  如何も、「とろろ」と言う単語には頗る弱く、無駄に精を付けたくなってしまうのだ…。
  正直、銀鱈の西京漬けや煮付けは好きだが、焼き魚と言うのは想像が出来ずに居る。
  どんな物が出て来るのだろうと、麦酒をチビチビと遣っていると、盆に載った定食が遣って来る。
  其の銀鱈は思ったよりも大きく、こんがりと焼き目が付いて、見るからに旨そう。
  麦酒を呑む手を止め、箸で銀鱈を突き始める。
  箸を入れると、脂が載っているので身が柔らかく、慌てて口に放り込む。
  調味料に漬け込んだ物の様で、醤油ダレの焦げた香ばしさが有る。
  身はしっかりとした肉厚の物で、脂がジュワッと染み出し、甘味が口一杯に拡がる。
  骨に沿って身が層に成っている所を、一つ一つ剥がす様にして頂く。
  うん、此れは冗談抜きに旨いぞ…。
  脂が載っているので、脇に添えられた大根卸を添えて頂くと、サッパリとした感じにも成る。
  麦酒の摘みとしても合い、銀鱈の脂を麦酒で押し流すのが良い。
  麦酒を呑み終え、御飯に「月見とろろ」をぶっ掛けて掻っ込む。
  とろろには醤油をたっぷりと掛け、白い山芋が黒く変色する位でないと困る。
  玉子が円やかさを醸し出し、御飯に掛けると堪らなく旨い。
  そして、更に褒めたいのが味噌汁。
  即席の様な味噌汁を出す店が多い中、優しい家庭的な味で、出汁がしっかりと効いており、
  具の若布のとろみと麩が絡み合い、只塩辛いだけでなく、甘味が感じられる。
  写真に入れなかったのが悔やまれる…。
  思いがけず発見した名店の味に、すっかり牛タンを食べ損ねた不機嫌も直り、
  音が一切無い静かな店を後にし、宿へと戻る…。

 因みに、他の焼き魚定食メニューは…、
 ・「さば定食」七三〇円
 ・「にしん定食」七三〇円
 ・「塩さけ定食」六五〇円
 ・「たらかす定食」六五〇円
 ・「あかうお定食」六五〇円
 ・「さんま定食」六五〇円
 ・「ほっけ定食」六五〇円