続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「のりや食堂」【大井町】

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◆「のりや食堂」【大井町

 ◎「中華そば」六五〇円+「生玉子」五〇円+「麺大盛」一五〇円

 …大井町での仕事も今日で三日目を迎え、今朝は六時半起きで向かう。
  眠気を堪え、気合を入れ直して煩雑な業務へと突入する。
  今日も今日とて矢鱈と暑く、朝から汗が止め処無く噴き出し、疲労も増して行く。
  汗が流れるだけで、ドッと疲れる…。
  汗を拭い乍ら仕事を熟し、今日も十三時に昼休憩と成る。
  又しても、大人数の為に各自思い思いに昼食を摂る事と成り、僕は単独行動で出掛ける。
  昨日の「キッチン ブルドック」も惹かれるが、今日が大井町最後の仕事と成り、
  暫くは来ないであろうと言う予想から、別の店を訪れる事する。
  目星は付けてあり、其の昔、僕がラーメンの食べ歩きを始め出した頃、
  超人気店として有名で、大井町と言えば「のりや」と思い浮かぶ程だった。
  其の時の記憶は薄らいでいるが、今は「のりや食堂」と屋号を変え、
  和歌山ラーメンの他に、中華系の定食メニューも出している様だ…。
  店に入り、先ずは券売機で食券を購入する。
  昨晩は発泡酒と豆腐だけの晩御飯だった為、空腹感が強く、腹の虫が喚き散らしている。
  と言う訳で、「中華そば」の他に「麺大盛」、「生玉子」の釦を押し、堪え性の無さを発揮する。
  カウンター席の端っこが丁度空き、「ヨッコイ、ショーイチ」と腰掛ける。
  座った途端、疲労の疲れが一気に表出した様に成り、身体が重たく感じられる…。
  そうこうしている内に、銀の盆に載せられた和歌山ラーメンが運ばれて来る。
  店内、店外問わず、豚骨臭が漂っており、此の匂いは堪らない。
  先ずは蓮華で、茶濁したスープを啜ると、コッテリとしているが円やかなコクが感じられ、
  「井出商店」を始めとした和歌山ラーメン好きには満足の行く味わい。
  豚骨をゼラチン質が溶け込む位迄煮込み、ドロドロに乳化したスープに醤油を合わせ、
  味を調節して行くと言う製法が取られている様で、地元・和歌山では少数派の系統らしい。
  此の、醤油の味が立つか立たないかの微妙な所で、僅かに豚骨のコクが勝る感じが良い。
  スープを一口飲むと、ついつい止まらなくなってしまう…。
  麺は博多ラーメンの様な細いストレートで、「ハリガネ」や「バリカタ」と言った食感は無いが、
  低加水麺特有のザラ付きが心地好く、スルスルと胃袋に収まって行く。
  生玉子の白身と絡ませつつ、ドゥルドゥルし乍ら啜るのが旨い。
  只、細麺を大盛りにした為、麺と麺が絡み合ってしまい、丼の中の密度が高くなり、
  手繰り辛いと言うのが難点で、此の手の麺は替え玉が出来れば最良なのだが…。
  具の叉焼は、バラ肉を巻いた物で、脂身の部位がトロッとして、ゼラチン質たっぷり。
  尚且つ、味もしっかりと染み込んでおり、予想以上に旨く、良い意味で裏切られる。
  此れが三枚も入っていれば満足度は高い。
  麺麻はサックリした歯触りだが、味付けが好みではなく、何と無く安っぽさが感じられてしまう。
  葱は恐らく九条葱であろう。
  そして、トッピングの生玉子は、黄身だけ一番最後に割らずに口に入れ、
  口内で割って、スープを飲んで混ぜ合わせ、黄身の濃厚な味わいを堪能するのが僕は好き…。
  スープは全て飲み干し、久方振りの味わいに懐かしさも感じられる。