続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「和匠喜酒 かもん」【宮原】


 …昨晩。
  安中、伊勢崎と言う辺鄙な土地を巡る仕事を終え、今週日曜日からの六連勤の幕を下ろす。
  日曜出勤の代休の都合で、土曜日から四連休に成る様に予定を組んだ為、
  八月の仕事納めと成り、糞暑い中での辛い仕事の終焉を迎える。
  とは言え、九月、一〇月に成っても十分に暑いのだろうが…。
  そんな打ち上げも兼ね、毎度の此方へと遣って来る。
  金曜日だと言うのに、一階席は誰も居らず、二階で宴会が繰り広げられているのみの様だ…。

 ◎「生ビール(中)」五五〇円
 …何時もの指定席に腰掛け、陶器のジョッキに注がれた麦酒を持ち、グイッと遣る。
  此の発狂しそうな暑さの中、電車も少なく、乗り継ぎも悪く、仕事も煩雑で、
  其の疲労を癒して呉れるのが此の一杯の冷たい麦酒。
  此の一杯の為だけに労働してる様なもので、一口目の旨さたるや、筆舌に尽くし難い。
  「あ゛~」と溜息を吐き、「疲れた~」と声に出して発してみる。
  今週も良く頑張ったと、自分で自分を褒めてやりたい…。

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 ◎「目鯛造り」七六〇円
 ◎「まぐろ造り」九八〇円
 …珍しく、ショウケースに魚が並んでおり、此の日の御薦めは目鯛だと言う。
  然し、何とも旨そうな鮪のトロに目が釘付けとなり、マスターに鮪を発注する。
  「目鯛は良いの?」と訊かれ、乗り掛かった泥舟、否、笹舟なので、言われるが儘、御願いする…。
  先ずは目鯛から。
  此方でも何度も頂いており、旨さも分かっているので、新たに過度な期待はしない。
  山葵を載せ、一口頬張ってみると、脂が十分に載り、口の中でトロ~っと蕩ける様で、
  口内にまったりとした脂の載りが拡がり、脂の甘味で一杯に成る。
  此れは鯛とは思えない様な脂の載りで、吃驚する程に旨い。
  衝撃が走る旨さだ。
  お次は、見た目に惹かれた鮪。
  マスターが筋張ったトロの部位ではない、筋の無い最高に旨い部位を出してやると言い、
  出されたのが此の何とも言えない桃色を帯びた身は見るからに美しい。
  口に入れるとしっとりと舌と同化する様で、噛むに連れて味の輪郭がはっきりして来て、
  肌理細かい脂が口中に拡がり、品の良い中トロで、此れ又。、座り小便する程に旨い。
  筋っぽさは皆無で、柔らかく、噛まなくても口内の温度で溶けてしまいそうな感じ。
  市場に手頃な赤身が無く、此れを宴会で出したと言うのだから、何とも勿体無い…。

 此の日は麦酒四杯を頂戴し、店長T氏に自動車で送って貰い、其の日の内に帰宅する…。