続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメンショップ くいしん坊」【湘南台】

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 ◎「味噌ラーメン」六〇〇円+「味付け卵」一〇〇円

 …水曜日。
  此の日から、泊り掛けで横浜へ仕事に出掛ける。
  朝、身支度を整えようと、コンタクトレンズを装着し、如何も、左目の具合が芳しくなく、
  一度外して装着し直すと、更に思わしくなく、再度外して良く見てみると、
  先程外した際、コンタクトレンズを破いてしまった様で、使い物に成らない…。
  「何だよ…」と、朝から撫で肩の肩を一層落とし、陰鬱な気分に苛まれる。
  金沢旅行の余韻もすっかり冷め、普段の淡々とした毎日へ移行している。
  最早、一体、何を愉しみに暮らせば良いのやら、溜息しか出ない…。
  とは言え、久し振りの出張なので、何と無く、気分転換に成って良い。
  戸塚での肉体労働を終え、宿が宛がわれている湘南台駅に帰る。
  打ち上げも兼ね、加齢臭漂う中年四人して、二九九円均一の安価な居酒屋で呑み、
  滅多に呑まない熱燗にも手を染め、酩酊して店を出る。
  其の後、小腹が空いているので、三人してラーメン屋に雪崩れ込む。
  此の際、味なんて如何でも良いのだ。
  分かりゃしないんだから…。
  「くいしん坊」と言う名の、丸で僕の事かの様な店に入ると、先ずは券売機が御出迎え。
  酩酊状態で券売機で食券を購入するのは、結構、容易じゃない。
  ぼんやりする中、券売機の釦に小さく書かれたメニューを探しつつ、
  覚束無い手付きで金銭を投入し、食券を購入すると言う、「はじめてのおつかい」並みの難易度…。
  壁に貼られた写真入りのメニューを見て、「味噌ラーメン」にしようと決めるも、
  厄介な事に、此方の券売機では、「味噌ラーメン」の釦が無く、
  「ラーメン」の食券と、「味噌味」の食券の二枚を購入せねば成らないと言う凝り具合。
  老人泣かせだ…。
  序に「味付け卵」の食券も購入し、席に着き、酔い覚ましに水でも飲み乍ら、仕事の話を熱っぽくする。
  大して、呂律も廻りゃしないのにさ…。
  酔っ払いコントの様にしていると、目の前にラーメンが遣って来る。
  見た目は何の変哲も無い味噌ラーメンだが、味付け玉子の半熟の黄身が煌いて見える。
  矢張り、ラーメンの玉子はこうでないと困る。
  木製の匙で、先ずはスープを啜ってみる。
  うん、間違い無く、何の変哲も無い、正真正銘の普通の味噌ラーメンだ。
  幾ら酔っ払っていても、煙草を吸わないので舌は遣られていない。
  味覚は其れなりに機能しているつもりだ。
  だが、如何せん、三日前とも成ると記憶が曖昧だ。
  とは言え、酔った後なので、妙に美味しく感じられる。
  とろみは余り無く、サラッとした感じで、やや辛目の味噌味の様に記憶している。
  麺は中太の黄色い縮れ麺で、酔っ払いの胃袋にスルスルと収まって行く。
  腰は如何だったかしら。
  記憶に残っていないと言う事は、普通だったに違いない…。
  具は叉焼、麺麻、萌やし、葱、味噌ラーメンには珍しい海苔。
  そして、半熟加減が眩しい味付け玉子は、此れだけは自信を持って言えるが、玉子の味がしたと思う…。
  文句が多い割りには、しっかりとスープも粗方飲み干し、店を出る。
  此の後、コンヴィニエンスストアで二リットルの茶と、〆の御握りを購入する馬鹿独り…。