続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「味乃やまびこ侍」【湘南台】

http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
◆「味乃やまびこ侍」【湘南台


 ◎「こがしみそらーめん」七八〇円

 …木曜日。
  戸塚での二日目の仕事も、比較的捗捗しく、久方振りの肉体労働に身体が堪えつつも、
  普段の独りぼっちの仕事ではなく、他に仲間が居ると言う心強さからか、
  良い気分転換と言うか、何時もと違った刺激を受けられるので良い。
  十八時に仕事が終了し、宿の有る湘南台駅に戻り、六人して呑みに出掛ける。
  十九時迄、麦酒一杯二〇〇円と言う店に、残り一〇分で飛び込み、
  立て続けに麦酒を二杯呑んだ所為か、又しても酩酊してしまい、実に心地好い…。
  二〇時半頃には御開きに成り、僕は其れから恒例の旅に出る。
  そう、ラーメンを食べに…。
  湘南台に在るラーメン店を予め検索した結果、家系以外の店の中で、
  其れらしい店を探った所、此方が導き出され、此方を探しに、湘南台の街を彷徨う。
  夜とも成れば空気は凍て付く様に冷たく、身体の芯迄冷えそうな程だが、
  此の酔っ払いは、何を血迷ったか、散々呑んだ後にも拘らず、ラーメンを食べたいらしい。
  条件反射で、呑んだ後はラーメンを食べないと死んでしまうとでも思っているのだろうか…。
  一度だけチラッと見た地図の記憶を頼りに探すも、一向に見当たらない。
  何度も、文明の利器・携帯電話で地図を見乍ら歩き廻るも、こちとらヘベのレケ…。
  壊れた方位磁石の様に彼方此方を徘徊し、漸く、店の灯りを見付け、
  丸で、燐寸の炎を見て安堵する燐寸売りの少女の様に、安心して店に入る…。
  店内に客は無く、券売機も無く、テーブル席にどっかと腰を下ろす。
  事前の調査では、此方は旭川ラーメンの店らしいが、味噌味の評判も良いらしい。
  普通であれば、初めて訪れる店に於いては、其の店の定番の物を頂く事を常としているのだが、
  何度も言う様だが、こちとら酔っ払い、心は気紛れオレンヂロードだ。
  店内の貼り紙を見、「こがしみそらーめん」が一番人気と言う文言に後押しされる様に其れを発注。
  此方は他にも、帯広名物の豚丼も提供している様で、其の小さ目の豚丼にラーメンが付いた、
  「ヤッホーセット」と言うのが有るらしいが、流石に其れを発注する程、イカれてはなかった様だ…。
  呑んだ酒に呑まれそうに成っていると、一〇分程でラーメンが運ばれて来る。
  焦がしと謳っているだけあり、スープはやや濃い色をしている。
  先ずは、酔っ払っていつつも、スープを一口啜ってみる。
  スープは、豚骨と魚介を基本に一〇時間以上強火で煮込むと言い、其処に焦がした味噌を加え、
  円やかでクリーミーな元のスープに、香ばしさが加わり、コクが増すと言う。
  一口目の強烈な印象は無いが、平均的に飽きずに頂ける味と言う感じ。
  麺は、創業五〇年の旭川の老舗「加藤ラーメン」から空輸される中細縮れ麺らしく、
  プリッとした縮れ麺特有の食感が、スープと絡み合う感じで、中々に良い。
  そうは言っても、余り詳しい記憶は無いのだが…。
  具は叉焼、萌やし、麺麻、海苔で、取り立てて特筆すべき点が無いのが残念。
  何だかんだで美味しく頂き、又しても帰りにコンヴィニエンスストアで二リットルの烏龍茶と、
  〆の御握りを購入し、一体、何回〆るんだと言う突っ込みが入りそうだが、気にしない…。