続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「麺場 風天」【大井町】

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◆「麺場 風天」【大井町


 ◎「つけ麺(中盛)」七八〇円

 …何だか最近、生きているのが辛いとさえ感じ、早く寿命を全う出来やしないかと考える。
  早く歳を取って、何の苦痛も無く、ポックリ逝ければ良いのだろうが…。
  週末の飲酒に因る憂さ晴らしで何とかずっと凌いで来たが、其の神通力も切れるのか。
  然りとて、仕事を放り出す勇気も無いし、他に行く当ても無いし、
  今日も今日とて、寒さ堪えて、セーターは編まないが、身支度を整えて出掛ける。
  毎度御馴染みの大井町へ、今日は珍しく、上野駅経由で出掛けてみる。
  朝一から、消え入りたくなったり、卒倒しそうになったり、発狂しそうになったりしつつ、
  耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶかの様に、黙々と仕事に没頭する。
  途中、心が壊れる音が聞こえた気がする…。
  十三時に成り、気分転換も兼ね、昼御飯を摂る事にする。
  唯一、気が休まる時間だ。
  大井町と言えば、数多の魅惑的な店が有るが、偶には新しい所を攻めてみよう。
  もう、ラーメン店の新規開拓をする元気も無くなり、勝手知ったる店で十分な心持ちであるが、
  こう言う気持ちがベッコリ凹んでいる時こそ、普段と異なる行動をしてみよう。
  と言う訳で、先日、「つけ麺」と言う看板だけ、遠目から発見した店を訪れてみる事にする。
  場所は、ゼームス坂上
  店の名を「麺場 風天」と言い、「麺場」と言えば、池袋の「麺場 七人の侍」を髣髴とさせ、
  「風天」と言う音からは、「瘋癲の寅さん」を思い出してしまう…。
  其れはさて置き、店内には空席が有るので、中に入り、券売機で食券を購入する。
  売りは、つけ麺と煮干し風味の塩ラーメンの様子だが、此処は矢張り、「つけ麺」で。
  並盛りと中盛りの価格が一緒と言うので、食券を手渡す際、中盛りでしっかり御願いする。
  気持ちは落ちていても、喰い意地だけは張っているので性質が悪い…。
  此方の麺は、「カネジン食品」と言う所の特注麺を使用していると謳っており、
  茹で時間に十一分を要すると言い、そう言われちゃ、自然と期待が高まる。
  最近では、自家製麺か、「浅草開花楼」製に慣れてしまっているので、如何であろうか。
  そして、最初につけ汁、後から麺が運ばれて来て、万事が整う。
  麺は黄色味と言うか、茶色味と言うか、色味掛かった太麺。
  箸で手繰り、今流行りの濃厚茶褐色をしたつけ汁にサッと潜らせて啜る。
  麺は、驚く程にモッチリ、モチモチしており、如何かすると、噛むと歯にくっ付きやしないかとさえ思う。
  勿論、そんな不快な思いをする事は無いが、其れにしても、弾力が物凄い。
  麺の断面の密度が濃いと言うか、空気穴が無いんじゃないかと言う感じ。
  表面はツルっとした口当たりで、スルスル入って行き、喉越しも良い。
  しっかりと水で〆られており、冷たくて旨く、つけ麺の麺はこうでないと困る。
  一方、妙に量の少ないつけ汁はと言えば、濃厚魚介系豚骨らしさが全開。
  麺にネットリと絡み付き、ポタージュ程ではないが、可也の粘度が感じられる。
  魚粉のジャリッとした感じと風味が感じられ、予想を裏切られる事も無く、安心して頂ける。
  魚介、豚骨共に、均衡が取れている印象で、何かが突出してしまっている訳でもないので良い。
  只、量が少なく、一〇〇円増しの大盛り、特盛りはつけ汁の追加は無料の様だが、
  並盛り、中盛りの場合は、一〇〇円課金されると言うから、慎重に配分を考えつつ啜らねば成らない。
  具は、賽の目状に切られた叉焼、穂先麺麻は入り、何れも中々の出来。
  三〇〇グラムの麺をあっと言う間に啜り、つけ汁を控え目に浸けて啜った為、
  幾らか余り、〆はグイっと飲み干し、休憩も其処其処に、午後の業務に戻る…。