続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「へーちゃんラーメン」【南越谷】

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◆「へーちゃんラーメン」【南越谷】


 ◎「へーちゃんラーメン」六五〇円

 …昨晩。
  津田沼での仕事を終え、諸般の事情で南越谷で一杯遣る事と相成る。
  総武線武蔵野線を乗り継ぎ、西埼玉最大の繁華街・南越谷駅に降り立つ。
  南越谷と言えば、馬鹿の一つ覚えで、「大衆寿司居酒屋 こがね」を昨年十一月七日以来訪れ、
  新装開店したと言い、メニューの数が少なく成ったのを寂しく思ったり、
  隣りでは明らかに女子高等学校生と言う五人連れが、酒の怖さも知らずに呑んでいる姿を見、
  ゆとり教育の弊害をまざまざと見せ付けられ、気分を害したりしてみる…。
  其の所為も有ってか、麦酒は三杯のみで、鮟鱇肝、間八の刺身、豚の角煮、
  葱トロ巻き、トロたく巻きを頂いて店を出、欲求不満に陥り、悪さをしに出掛ける。
  僕の場合、悪さと言っても、桃色繁華街に行くだけの御足も無いので、
  ラーメンか牛丼屋で腹を満たすのが精一杯の悪さ…。
  と言う訳で、偶には大蒜摂取もしないと、益々、寝起きの悪さが増長すると思い、
  昨年二月十二日に一度だけ訪れた事の有る、「ラーメン 二郎」の亜流店へと出掛ける。
  あれから一年とは実に早く、道理で歳を取る訳だ…。
  スナックの跡地を居抜きで使用して開店した様な店は相変わらずで、扉を開けて中に潜入する。
  入って直ぐに券売機で食券を購入し、「へーちゃんラーメン」の釦を押し、食券を購入。
  前回より五〇円値上がりしているだろうか…。
  其のカウンター席に、此れ又、田舎のスナックに有りそうな別珍素材の様な生地張りの椅子に腰掛ける。
  食券を手渡すと、「大蒜はお入れしますか?」と訊かれ、「大蒜、野菜、脂で」と、
  何を血迷ったか、さんざっぱら呑み喰いした後とは思えない様な発注をしてしまう…。
  其れにしても、店内はスナック然としており、床がヌルヌルさえしていなければ立派なスナックだ。
  そして、一〇分の後、スナックの厨房からラーメンが運ばれて来る。
  其れは凡そ、呑んだ後の〆のラーメンとは思えない様な野菜の山が聳え立ったラーメン…。
  一瞬、食べる前に怯み、野菜増しにして残した際は罰金と言う貼り紙が胸をチクチク刺す。
  そう、此の手のラーメンは隙を見せたり、躊躇っていたら御仕舞い。
  脳に考える余裕を与える事無く、何かに取り憑かれた様に、一心不乱に喰い付かないと。
  一応、味わおうと蓮華でスープを啜ると、味が薄く、辛目にすれば良かったと後悔。
  スープ自体もサラッとした感じで、豚骨の出汁も然程感じられず、以前よりも薄目の印象。
  背脂が浮いており、一昔前のあっさり系の背脂醤油豚骨と言った感じで、
  前回も感じたが、「らーめん 涌井」や「ましこ亭」と言った往年の名店の様な味わいか。
  「ラーメン 二郎」の亜流としてはパンチが弱く、胃袋にガツンと来ないさっぱり系。
  お次は、こんもりと聳え立つ野菜の山を如何にかしないといけない。
  茹で時間は短めで、シャキシャキ感が強く、此れがより一層、さっぱり感を助長しているのだろう。
  況してや、辛めにしなかった手前、野菜には一切の味付けがされておらず、
  且つ、卓上に醤油ダレの備えも無いので、萌やし本来の味だけを愉しまなくては成らない。
  すると、店内の貼り紙に、野菜、大蒜、脂、辛目は食べている途中でも対応可能らしく、
  「辛目にして貰って良いですか?」と御願いすると、醤油ダレの容器を渡される。
  此れをドレッシング感覚で萌やしの山にぶっ掛け、食事の続きに取り掛かる。
  此れで幾分は塩気が増したものの、ラーメン全体が薄味なので、取り立てて変わり映えはしない…。
  漸く、萌やしの下から発掘された麺に有り付ける。
  麺は表面がツルツルしており、此の手のラーメンに良く見られるボソボソした感じは無く、
  寧ろ、市販の生ラーメンの様な風味が感じられ、荒々しさは無く、大人し目の麺。
  シコシコ、モチモチと言った食感が強く感じられる。
  豚はと言えば、叉焼と言った方が良い感じの厚味のロース肉の物で、ぱさ付きが感じられる。
  豚には拘りが有る様で、「今日の豚」として、「肩バラ」、「肩ロース」、「うで肉」、「ナンコツ」、
  此れ等が入るラーメンも有る様で、他の部位の肉が気に成る所…。
  後半はヘロヘロに成り乍らも何とか平らげ、胃は今にも張り裂けそうになり、罰金だけは回避。
  此の後、悶絶しそうな腹部膨満感に苛まれた事は想像に難くないだろう…。