…昨晩。
週末最後の愉しみに、此方で最後の晩餐と洒落込む。
「サザエさん」こそ観ないが、「笑点」を観、サザエさん症候群ならぬ、笑点症候群か…。
日中は花粉の飛散量が多い為、晩に成って、落ち着いた頃に出掛ける。
店内は四組十一名が犇めき合い、賑わっている中、独り、座敷席の端っこに上がり込む。
一人客は僕だけだ…。
週末最後の愉しみに、此方で最後の晩餐と洒落込む。
「サザエさん」こそ観ないが、「笑点」を観、サザエさん症候群ならぬ、笑点症候群か…。
日中は花粉の飛散量が多い為、晩に成って、落ち着いた頃に出掛ける。
店内は四組十一名が犇めき合い、賑わっている中、独り、座敷席の端っこに上がり込む。
一人客は僕だけだ…。
◎「生ビール（中）」五八〇円
…「十二番、麦酒御願いします」とママさんが厨房奥からジョッキをレーンに流し、
其れをマスターが受け取って、僕へと中継される連携プレイ。
ジョッキを受け取り、其の儘、グイッと呷り、先ずは花粉の消毒。
消毒作用が無い事は重々承知しているが、あわよくば…、と考えてしまう。
此の黄金色のプリン体の液に、目玉を取り出して沈め、洗いたい位に目玉が痒い…。
…「十二番、麦酒御願いします」とママさんが厨房奥からジョッキをレーンに流し、
其れをマスターが受け取って、僕へと中継される連携プレイ。
ジョッキを受け取り、其の儘、グイッと呷り、先ずは花粉の消毒。
消毒作用が無い事は重々承知しているが、あわよくば…、と考えてしまう。
此の黄金色のプリン体の液に、目玉を取り出して沈め、洗いたい位に目玉が痒い…。
◎「あんこう肝」五一〇円
…程無くして、ママさんが「十二番にあん肝入ります」と言って、レーンに流して呉れる。
今回はマスターは手一杯なので、三分の二周の旅を終えた小鉢を自ら出迎える。
すっかり春だが、鮟鱇肝がこうして頂けるのは嬉しい。
例によって、ポン酢をなみなみと浴びせ掛けてから頂く。
蒸し加減が絶妙で、トロットロの口当たりで、コッテリ感の有る濃厚な味わいが拡がる。
身も心も蕩けてしまいそうな味に、悶絶しそうになる。
◎「小鰭」一六〇円
…さて、寿司に取り掛かる事にしよう。
先ずは御決まりの小鰭から頂くのが僕は好きだ。
絵に成る寿司だが、今回のは新子を髣髴とさせる様な柔らかさ、若さが感じられる。
又、〆た酢加減が絶妙で、此れ又、花粉の消毒に成りそうな気がしないでもない…。
◎「〆さば」二三〇円
…〆物を続け、此方に於ける逸品の〆鯖。
今回のも身が肉厚でしっかりとしており、随分と分厚く切られている。
脂の載りが良く、甘味が強く感じられるが、執拗い感じは全く無い。
軽く〆ている程度なので、鯖本来の味が害われておらず、此れを超える〆鯖はそうそう無かろう。
◎「すみいか」三二〇円
…今回は売り切れの物が多い為、墨烏賊が少し早目の登場と相成る。
ピカピカと光り輝き、此れを頬張り、しっかりと味わう様に噛み締める。
サックリとした歯触りと、コリコリした歯触りとが感じられ、筋張っている様な事は丸で無い。
噛むとネットリとした深い甘味が口一杯に拡がり、少し寝かせた烏賊の旨さが堪能出来る。
◎「天然ワラサ」二三〇円
…前回はお零れ頂戴で、寒鰤の一番脂の載ったハラスの部位を御相伴に預かったが、
鰤と行かない迄も、ワラサでも旨いのは十分に知り得ている。
しっとりとした舌触りで、鰤の様な脂の載りは無い分、サッパリとした味わいで、
旨味がじんわりと伝わって来る感じがして、此れは此れで旨いものだ。
◎「まぐろ」二三〇円
…烏賊を先に頂いてしまったが、鮪もしっかりと頂いておく。
先週は満腹の所為で回避したので、二週間振りの御無沙汰と成るのだが、
マスターが黙って握って呉れた代物は、何処から如何見ても綺麗な霜降りの大トロ。
筋の感じは有るものの、脂が非常に甘く、口の中でサラッと溶けて行く。
あっと言う間に、呆気無く頂いてしまったが、中々頂ける物では有るまいな…。
◎「すじ子」三二〇円
…名残惜しいが、そろそろ〆に取り掛かる。
プリン体にも花粉症撃退作用が有れば良いのにと心底思うので、願望も込めて筋子を頂く。
姫鱒の筋子と侮る勿れ、鮭に負けないしっかりとしたプチプチ感が愉しめる。
味わいも濃厚で、弾けた途端に其れが溢れ出す感覚が病み付きだ。
◎「煮穴子」三二〇円
…〆は勿論、此方で一番の人気で、看板メニューである煮穴子を。
先週は炊き上がったばかりの物を炙って出して頂いたが、今回は普通で。
口に入れるや否や、口内の温度で蕩けてしまいそうな程の身の柔らかさは一級品。
此ればかりを子供の頃から頂いていたら、絶対に顎が発達しないだろう…。
濃厚な煮ツメは正にデザート感覚で、〆るに相応しい究極の逸品だ。
此の日は麦酒四杯で花粉症を消毒し、帰宅し、炬燵で轟沈しそうに成る…。
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※2011年3月7日時点の情報です。
ID:0000301944
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