僕自身は、当日、上大岡で被災し、幸いにも怪我も無く、横浜駅構内で一泊した程度で済んだ。
尤も、其の後、風邪を患い、扁桃腺の痛みから咳の発作に移行し、
昨日、其の咳の発作に見舞われた瞬間、ぎっくり腰に成り、地味に地震の三次災害、四次災害に遭う…。
震災以降、原子力発電所の事故も引っ括め、甚大な被害、予断を許さない状況を知るに付け、
とても、冷静に居られる気分ではなく、此の未曾有の有事に為す術も無く狼狽えるばかりだ。
こんな時、とてもではないが暢気にラーメンを食べ歩いて、駄ブログを記す様な気には成れない。
其れ以来、食に対する意欲は殺がれ、被災地の事を思うと、贅沢な事を言っては居られまい…。
贅沢な食事をしていない御蔭で、今月は大幅な黒字と成りそうなので、
其の分、雀の涙程ではあるが、募金に回す位しか僕には出来ないのが心苦しい…。
と言う訳で、普段は喰い物ばかりの此の駄ブログを更新する事も無くなり、
或る意味、解放感にも似たものを感じ、肩の荷が下り、清清した気持ちも有る。
又、普段は糞の役にも立たない下らない事や、ブラックな事を多々記しているが、
実世界が余りにも凄惨で、惨憺たる状況だと、そんな事を記す気も失われる。
そう言う事を記して良いのは、平和な時だから許される事であると痛感する…。
輪番停電が実施されたり、電車の本数が間引かれて運行されている中でも仕事には行かない訳には行かず、
先々週は地震の被害を受けた栃木県の取引先の復旧応援にも出掛け、惨状をまざまざと見せ付けられる。
今回の此の大震災は衝撃が大きく、僕の三十五年の人生に於いて、阪神淡路大震災、
一連のオウム真理教事件等も有ったが、過去に起こった事件、事故、災害に於いて、
個人的に最も衝撃を受けた、日航ジャンボ機墜落事故を超越する程の衝撃を持って受け止めた。
此の二週間余り、個人的に思う所、考えさせられる事が多く、気分も塞ぎ勝ちだ。
ガソリンスタンドに繋がる自動車の長蛇の列、スーパーマーケットから一斉に消えた食料品や飲料水、
直接に被災した訳でもないのに、買い占めに走る人々を見ると辟易する。
テレヴィヂョンのインタヴューで、「買い占めは良くない」とか言っている人間に限って、
買い物籠には山の様に食料品を抱え込んでいると言う、情報に振り回され易い国民性を露呈している…。
原子力発電所の事故に関してもそうだ。
安全基準に満たない食品にも拘らず、買い控えが発生したり、流言蜚語に躍らされているのと何ら変わりない。
又、東京電力の隠蔽体質にも怒りを通り越し、呆れて物が言えない状態で、
実際に作業をしているのは下請け、孫請けの人達が殆どと言い、危険な仕事を押し付けておき乍ら、
東京電力の上層部の人間はきっと、煌々と灯りの点いた暖かい部屋で、旨い酒でも呑んでいるのだろう。
原子力安全保安院と言う所も胡散臭く、所詮は官僚だ。
本当に原子力に精通している人間は居らず、検査等は全て委託しているに過ぎないのだろう。
もう、思う事や文句や愚痴は沢山有るのだが、取り留めも無くなるので止めておこう…。
普段から、「世も末だ」とか、此の世の中に対して何の夢も希望も持っていないのだが、
此処へ来て、より一層の終末感を覚え、「生」に対する諦念さえも覚える。
元来、生きる事に向いていない人間だと思っており、先述の買い占めやデマに惑わされている蒼氓を見れば、
異様な迄のストレスを感じ、其れだけでグッタリとして体力を消耗し、生きる気力も喪失する。
尤も、今、巨大な地震が来た所で、此のぎっくり腰じゃ、到底逃げられそうにないがね…。