…金曜日。
大船での仕事をへとへとで終え、えっちらおっちら帰って来る。
折りしも花金だ。
一週間の労を労うには一杯引っ掛けないといけないと思い、珍しく花金の晩に此方へ。
閉店時間の二十一時迄は残り一時間を切っているが、兎に角、錆を落としたい…。
大船での仕事をへとへとで終え、えっちらおっちら帰って来る。
折りしも花金だ。
一週間の労を労うには一杯引っ掛けないといけないと思い、珍しく花金の晩に此方へ。
閉店時間の二十一時迄は残り一時間を切っているが、兎に角、錆を落としたい…。
◎「生ビール(中)」五〇〇円
…店内は大盛況で、何とか空席を見付けられる程で、煙草の煙と大勢の声に飲み込まれそうで、
些か失敗したかなと思うも、忙しい合間を縫って、女将さんに何とか発注。
何はさて置き、チンカチンカに冷えた冷やっこいルービーが無きゃ始まらん。
もうすっかり真夏なので、暑気払いと言っても何ら差し支え有るまい。
真っ白に凍ったジョッキを持ち上げ、喉元目掛けて、シャーベット状の黄金色のプリン体を、
黒部ダムの放水の様に流し込めば、一週間の疲労の疲れも吹っ飛び、
至福の時間のタイムが遣って来るのさ。
…店内は大盛況で、何とか空席を見付けられる程で、煙草の煙と大勢の声に飲み込まれそうで、
些か失敗したかなと思うも、忙しい合間を縫って、女将さんに何とか発注。
何はさて置き、チンカチンカに冷えた冷やっこいルービーが無きゃ始まらん。
もうすっかり真夏なので、暑気払いと言っても何ら差し支え有るまい。
真っ白に凍ったジョッキを持ち上げ、喉元目掛けて、シャーベット状の黄金色のプリン体を、
黒部ダムの放水の様に流し込めば、一週間の疲労の疲れも吹っ飛び、
至福の時間のタイムが遣って来るのさ。
◎「チキンカツ定食」七〇〇円
…さてと、食事は何にしようかと、麦酒を一杯呑む間、ずっと思案している。
此の日の御薦めは「めぬけ煮魚定食」と、何時もの黒板に記されている。
目抜の煮魚自体は、「居酒屋 やず」で以前に頂いた事が有り、知っている。
笠子と言うか、眼張と言うか、其の類の魚だ。
旨いのは承知しているが、一週間の最終日とも成ると、小骨を取り除くのに、
箸を操る元気も無く、がぶっと齧り付ける物が有り難い。
定番メニューの中に其の存在は知っていたものの、今迄、一度も頂いていない、
「チキンカツ定食」を発注してみる事にする。
とは言え、巨大なチキンカツが大量に乗った「チキンカツカレー」、
否、「カレーチキンカツ」は過去に頂いた事が有り、其の暴力さ加減は容易に想像が付く。
麦酒を遣り乍ら待っていると、御飯がもう少し炊けるからと女将さん。
先ずはチキンカツが登場し、麦酒の摘みで先に遣る事にする。
卓上の中濃ソースをたっぷりと、満遍無くぶっ掛けてから齧り付く。
揚げ物のソースは、ウスターよりも中濃に限る。
其れにしても、まあ何と大きなチキンカツだろうか。
此れが三枚、皿の中狭しと横たわっており、食べ出が有りそうだ。
がぶりと齧り付くと、サクッと軽い衣の歯触りがした後、鶏肉に辿り着く。
火の通った鶏肉は、キュッと引き締まり、グッと噛み締めたくなる。
ジューシーで、思わず肉汁で火傷を負いそうになる。
そう成ったら、冷たい麦酒を流し込めば良い。
揚げ物と麦酒も実に良く合う組み合わせだ。
チキンカツ一切れを頂いた所で、炊き上がった御飯を女将さんが持って来て呉れる。
言わずもがなだが、御飯と合わない訳が無く、炊き立ての艶々の白米とは絶妙に合う。
黙々と喰らい付いていると、女将さんが味噌汁を付け忘れた事に気付く。
最初にチキンカツ、続いて御飯、そして最後に味噌汁と、時間差で提供される。
帰りしな、此れは新しい型の懐石料理だと笑って、満腹で店を後にする…。
此の後、僕に不運が齎される。
家へと歩き、あと七~八メートルで着く手前で、背広のズボンのポッケから、
家の鍵を取り出そうと、鍵ケースを手に取ると、鍵の留め具から家の鍵が外れて落ち、
道路に金属音が響き渡り、取ろうと道路を探す。
然し、民家の明かりは点いているものの、道路を明るく照らすには程遠く、
暗闇の中、道路を這い蹲って、携帯電話の明かりを照らして探すも、何処を如何探しても見付からない。
何てこったい!
何度も何度も探すが、如何せん、此れだけ暗いんじゃ見付かるものも見付からない。
仕方無く、自動車の鍵は有るので、自動車で夜を明かす事にする。
寝るに寝られず、寒さに凍えそうに成りつつも何とか眠り、朝の四時半、
辺りが白々と明け始めた頃、再び探しに行き、隣家の車庫と道路との間の砂利の中に発見し、
目出度く家に入る事が出来、震災の日以来、物凄く地味な帰宅難民に成ってみると言う駄目さ加減…。
家へと歩き、あと七~八メートルで着く手前で、背広のズボンのポッケから、
家の鍵を取り出そうと、鍵ケースを手に取ると、鍵の留め具から家の鍵が外れて落ち、
道路に金属音が響き渡り、取ろうと道路を探す。
然し、民家の明かりは点いているものの、道路を明るく照らすには程遠く、
暗闇の中、道路を這い蹲って、携帯電話の明かりを照らして探すも、何処を如何探しても見付からない。
何てこったい!
何度も何度も探すが、如何せん、此れだけ暗いんじゃ見付かるものも見付からない。
仕方無く、自動車の鍵は有るので、自動車で夜を明かす事にする。
寝るに寝られず、寒さに凍えそうに成りつつも何とか眠り、朝の四時半、
辺りが白々と明け始めた頃、再び探しに行き、隣家の車庫と道路との間の砂利の中に発見し、
目出度く家に入る事が出来、震災の日以来、物凄く地味な帰宅難民に成ってみると言う駄目さ加減…。
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※2011年4月18日時点の情報です。
ID:0000302098
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