続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン 宝来」【釧路】

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◆「ラーメン 宝来」【釧路】


 ◎「豚丼」八五〇円

 …ロークシこと、釧路滞在二日目。
  流石に北海道だけあって、ひんやりとした寒さで、昨日程は寒くないが、
  最低気温は氷点下で、暑がりの僕でも衣類を多目に持って来て正解。
  朝は宿の取り放題の朝食で、柳葉魚フライ、秋刀魚の甘露煮、鱈子、とろろ、納豆と、
  魅惑的な物に釣られ、普段は食べない朝食だが、朝から二膳を平らげ、
  しっかりと腹に気合を入れ、仕事へと向かう。
  幸いにも、進行具合も捗捗しく、或る程度、余裕を持って臨める。
  少しでも動く様にして仕事を熟さないと、室内と言えども寒くて凍えそうだ…。
  十三時に成り、余り腹は減っていないが、昼休憩と相成り、昼御飯を摂る事にする。
  そりゃそうだ、朝からあんなに食べなきゃ良いのに、目先の欲望には滅法弱い…。
  周囲に余り飲食店が無く、混雑を避ける為、人の余り通らない路地に入る。
  昨日、歩いている最中、「ラーメン」と言う文字の電光掲示板を見付けており、
  其の辺りは抜かりが無く、昨日の記憶を頼りに歩いて行く。
  すると、外観を見ると、入るのに勇気が要りそうな感じで、場末の街のラーメン屋風。
  一応、御当地「釧路ラーメン」と言う文字を掲げているが、気掛かりなのが、
  日替わり定食「生姜焼き定食」と言う黒板も出されており、まあ致し方有るまい…。
  先客は一名のみで、厨房内では膨よかな気の良さそうな小母ちゃん一人で切り盛りしている。
  俎板の上の鯉宜しく、腹を括ってカウンター席に腰掛け、メニューを眺める。
  ラーメンは醤油、味噌、塩の三種類の味が取り揃えられており、些か不安が漂う。
  メニューを一通り眺め回すと、「豚丼」と言うのを見付け、帯広名物の豚丼だと良いなと、
  淡い期待を抱きつつ、物は試し、一か八かで発注してみる。
  店内には、北海道第四のラーメンを謳う釧路ラーメンの「麺遊会」の会員証が掲示されている。
  一応は本格的なラーメンを出しているのかと、「豚丼」を発注した事を僅かに後悔してみる…。
  そして、暫くの後、破れかぶれで発注した「豚丼」が出来上がり、盆を受け取る。
  漆器の蓋を開けると、茶色が拡がっており、魅惑的な豚肉が何枚も寝そべっている。
  善く善く見ると、タレに浸かった豚肉には山椒が塗されており、
  以前、新橋の「酒亭 じゅらく」で頂いた「しびれ丼」を髣髴とさせるが、そんなには辛く無さそう。
  早速、茶褐色に染まった豚肉を箸で摘んで齧り付くと、甘辛いタレの味わいが真っ先に感じられ、
  続いて、山椒のピリッと言う辛さが伝わるも、適量なので常軌を逸していない。
  豚肉はやや固く、肉汁が溢れる様なジューシーさは無いが、想像以上には悪くない。
  無論、帯広の名店「元祖 豚丼のぱんちょう」には遠く及ばないが…。
  ガシっと言うしっかりとした歯触りを噛み締めつつ、添えられた玉葱の甘味を絡めて頂く。
  後から入って来た四人組の客は全員ラーメンを発注していたので、
  矢張り、素直にラーメンが良かったかなと思うも、しっかりと腹に養分を蓄え、午後の業務に就く。