続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「soup curry KANDY SPICE」【菖蒲】

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 ◎「挽き肉なっとう」九八〇円+「マンゴーラッシー」四八〇円

 …一〇連休の黄金週間九日目の昨日。
  刻一刻と社会復帰の時間のタイムが迫り来る恐怖に怯えつつ、日々暮らしている。
  其の前日の金曜日に、河口湖、「笛吹川フルーツ公園」に出掛けたので遠出は終了。
  振り返ってみれば、此の黄金週間は柴又と山梨に行った位に留まり、
  泊り掛けで出掛ける時間は佃煮にする程有ったのに、結局、腰の重たさが災いし、
  近場で済ませたばかりに、却って食費を中心に出費が嵩み、もうスッテンテンだ。
  来週以降の平日は、修道女の様にひっそりと大人しく過ごすしかない…。
  そんな中、此の日は朝から天気が愚図つき模様で、九時に起床すると気が重たい。
  其れを表すかの様な曇天に、一層、陰鬱な気分に支配される。
  そうは言っても、只、家に居るだけでは食糧も無いので、昼時には外出せねば成らない。
  自動車を走らせるも、此れと言って、行きたい場所も、食べたい物も思い付かない。
  余りに休み過ぎた所為で、到頭、本当に脳内の記憶も可笑しくなり始めている様だ…。
  何の気無しに、今年一度だけ訪れた事の有る、菖蒲に在る商業施設に出掛けてみる。
  「モラージュ菖蒲」と言う施設で、土地が有り余っている所為か、矢鱈とだだっ広い。
  正午を疾うに過ぎ、好い加減、昼御飯でも頂こうかと、館内の飲食店を探索する。
  何れも一長一短で、此れと言う閃きが湧かない。
  半ば、仕方無くと言った感じで、先月、札幌の「スープカリィ ピカンティ」にて、
  本場のスープカレーを味わってしまった後なのは承知で、スープカレー専門店の此方に入ってみる。
  此の日は天気も悪く、客の出足も悪いのか、館内はもとより、店内もガラガラなのが気に成る…。
  席に腰掛け、彼是と店内に鏤められた情報を収集し、取材に努める。
  如何やら、此方の本店は札幌に在り、関東地方初出店が此の商業施設らしい。
  入る前は侮っていたが、本場の札幌からだと知り、安心してみる。
  メニューをザッと眺め、如何してスープカレーはこんなに値が張るのだろうと腑に落ちない乍ら、
  其の中で比較的安価で、且つ、妙に惹かれる「挽き肉なっとう」と言うのを発注。
  辛さの指定が出来、一〇段階の内、通常は「二」だと言うので、其れで御願いする。
  序に「マンゴーラッシー」も、黄金週間の浮かれ気分から発注してしまう駄目な大人…。
  十五分程待たされ、非常に気に成る「挽き肉なっとう」のスープカレーが遣って来る。
  液状のカレーの中には、挽き肉と碾き割り納豆を合わせた物と、素揚げの茄子、南瓜、ピーマン、
  蓮根、じゃが芋と、ブロッコリー、そして隠された様に巨大な人参が入り、少々参ってしまう…。
  さ夫藍の黄色い御飯を匙で掬い、此れを液状のカレーに浸して頂く。
  店長が香辛料の本場・錫蘭のキャンディ地方に何度も足を運び、三年を掛けて完成させたと言い、
  三十三種類が組み合わされており、標高の高い所で栽培された故、豊かな味と香りが自慢と謳う。
  スープカレーなので勿論液状なので、相当、腹の調子が悪い時の便の様な感じで、サラッサラ。
  辛さは其れなりに感じるが食べ易く、咽てしまう様な事も無い。
  然し、病的に大汗をかく、暑がりの汗っかきの中年にとっては、地獄の様な暑さが遣って来る。
  体内が香辛料に因って刺激され、毛穴が一気にバッと開き、瀧の様に汗が噴出する。
  旨いのだが、辛い物は此れだから困ってしまう。
  具の挽き肉と碾き割り納豆はと言うと、碾き割りの所為か、納豆の風味が良く、
  粘粘感も害われておらず、挽き肉の甘味とも相俟って、此れは中々に面白い組み合わせだ。
  野菜はブロッコリーと人参を除いて素揚げされており、幾分は食べ易いのだが、
  如何せん、野菜嫌いとしては、巨大な人参が大きく立ちはだかる。
  鼻で呼吸をしない様、とっとと人参を遣っ付け、然も入っていなかったかの様に振舞う…。
  スープカレーの時は特にそうなのだが、僕は本来、食事をすると必ずおかずが大量に余る、
  即ち、御飯っ喰いなので、今回も御飯が足らず、御替わりをさせられる羽目に陥る。
  こうして、見事に店の思う壺、術中に嵌って行くのだ。
  何はともあれ、思ったよりも美味しく頂戴し、〆にマンゴーラッシーで珍しく果物を摂取し、
  此の後、何も見る場所が無いので、大人しく家に帰る駄目中年…。