◆「大衆酒蔵 大漁船」【南越谷】
…昨晩。
日中は滅多に点けないテレヴィヂョンで、日本ハム対讀賣巨人軍の試合を観たり、
至って何の生産性も無い、自堕落極まりなく過ごし、薄ぼんやりと駄目さ加減に拍車を掛ける。
夕刻に成り、幾分は涼しく感じられる様になり、少し動き出そうと決意を固める。
諸般の事情で南越谷で呑む事と成り、十八時半に徐に出掛けて行く。
取り立てて行き付けの店も無いので、居酒屋が密集している一画の中で探す。
店頭に置かれた、此の日の御薦めを記した黒板を各店見比べ、此方に飛び込んでみる…。
日中は滅多に点けないテレヴィヂョンで、日本ハム対讀賣巨人軍の試合を観たり、
至って何の生産性も無い、自堕落極まりなく過ごし、薄ぼんやりと駄目さ加減に拍車を掛ける。
夕刻に成り、幾分は涼しく感じられる様になり、少し動き出そうと決意を固める。
諸般の事情で南越谷で呑む事と成り、十八時半に徐に出掛けて行く。
取り立てて行き付けの店も無いので、居酒屋が密集している一画の中で探す。
店頭に置かれた、此の日の御薦めを記した黒板を各店見比べ、此方に飛び込んでみる…。
◎「生ビール」五五七円
…入口から近いカウンター席に通されると、店内は蒸し風呂の様に暑い。
しまった!と思うも、今更、帰る訳にも行かず、夜風が入り込む事を期待する。
勿論、此の日の口開けも麦酒で、暑気払いと洒落込む。
毎日毎日、こうも暑くちゃ、気が狂いそうで困る。
店内は大入り満員で、其の熱気だけで暑さが募り、麦酒が殊更美味しく感じられる。
御通しは鰯の摘入。
…入口から近いカウンター席に通されると、店内は蒸し風呂の様に暑い。
しまった!と思うも、今更、帰る訳にも行かず、夜風が入り込む事を期待する。
勿論、此の日の口開けも麦酒で、暑気払いと洒落込む。
毎日毎日、こうも暑くちゃ、気が狂いそうで困る。
店内は大入り満員で、其の熱気だけで暑さが募り、麦酒が殊更美味しく感じられる。
御通しは鰯の摘入。
◎「カツオタタキ」六三〇円
…店頭の黒板にも蠱惑的な刺身の数々が記されており、何を頂くか迷ってしまう。
眼張、中トロ、鮃、縞鰺、間八等が有るが、メニューに載っている割りには、
白身魚が無いと言い、敢え無く、縞鰺と鮃は閉店ガラガラ…。
と言う訳で、無難に鰹を頂く事にする。
刺身と叩きが有ると言い、叩きの方は玉葱の薄切りが盛られていると女中さんに唆されて発注。
出て来て写真を撮ろうとするも、玉葱で鰹が見えず、何が何だか分からない…。
卓上に置かれたポン酢をなみなみと、ドレッシング感覚でぶっ掛けて頂く。
脇に添えられた卸大蒜を塗せば、炙った香ばしさと、上り鰹で脂の載りは薄い乍らも、
鰹独特のネットリとした旨味と脂が有り、さっぱりとしたポン酢と卸大蒜のコクが絡み合う。
◎「生ウニ」六八二円
…此方に決めた要因の一つに、生雲丹が此の値段で頂けると言うのが有る。
プリン体フェチ、殊に、雲丹はプリン体の王様であると崇め奉っているので有り難い。
とは言うものの、如何せん、此の値段なので、過度の期待は禁物と、自らに言い聞かせる。
そして、貝殻の上に盛り付けられた雲丹は、予想を超越した量と色と艶。
鮮やかな橙色をしており、プリン体の王様の貫禄、威厳十分な佇まいをしている。
とは言うものの、頂いてみなければ分からないと気を引き締め、山葵醤油に浸して頂く。
思ったよりも明礬の臭味も無く、トロッと蕩ける舌触りと、濃厚で円やかな甘味が良い。
「白鶴生貯蔵酒」の「夏山葵、鰻、蓴菜、鱧、白鶴、笊豆腐、川海老、空豆、雲丹、白鶴」と言う、
夏らしい宣伝映像に触発され、冷酒を呑みたくなってしまいそうだ…。
◎「厚揚」三六七円
…僕は厚揚げと言う物が余り好きではなく、小学校の給食で出たじゃが芋の入った煮物の様な物に、
厚揚げが入っており、其れを食べた折に吐きそうになり、其れ以来、全く食べられない訳ではないが、
好んで頂く事は無いのだが、気紛れで頂いてみる事になる。
僕の駄目な厚揚げの傾向として、木綿豆腐の少し固めの厚揚げが駄目な様だ。
然し、此方の厚揚げは絹漉し豆腐の厚揚げで、表面はふわっとしており、
中はトロットロに蕩ける様な豆腐で、全く嫌味の無い物で、此れならば僕でも十分頂ける。
◎「銀ダラ煮」八一九円
…壁に貼り巡らされたメニューを眺めると、僕の好きな物を発見してしまう。
そう、銀鱈の煮付け。
普段、小骨の処理が億劫なので、率先しては煮魚は頂かないが、此れは酒の摘みとして最高。
コッテリと煮汁を纏って光り輝く様子からして、食欲をそそり、酒を進ませる。
箸を置いただけで簡単に崩れそうな身は、口に入れればホクホクで、煮汁の甘辛さも絶妙。
善く善く頂いてみると、此れは銀鱈ではなく、銀ムツの様で、何れにせよ好きなので構わない。
銀ムツ、と言っても安価なメローだろうが、銀鱈よりも身がしっかりと引き締まっており、
部位に依っては、肉を思わせる様な弾力も有り、頗る旨く、銀ムツブームが訪れそうだ…。
◎「岩ガキ」八一九円
…遅れ馳せ乍ら、頂くか如何かずっと思案していた岩牡蠣を発注する。
矢張り、夏と言えば、夏牡蠣、岩牡蠣だろう。
牡蠣は生で頂くのに限り、何個でも平気で食べられてしまう。
檸檬を搾り、ポン酢をドバッと掛け、箸で摘み上げればプリップリ。
大分県産と言う此の岩牡蠣を一口で頬張れば、口の中で躍る様な新鮮さで、
海の牛乳たる所以が感じられる、濃厚で円やかな磯の風味が押し寄せて来る。
もう一度、品川の「グランドセントラルオイスターバー」に行ってみたいが、
流石に高級なので、毎年恒例の「天狗」の牡蠣祭りで我慢しようかしら…。
◎「手羽餃子」三九九円
…座ったカウンター席が、丁度、厨房から出来上がった料理が出て来る場所の隣りの為、
他の客が発注した物が具に分かる場所で、如何やら、「手羽餃子」の発注率が高い気がする。
初めて訪れるので、此方の名物が何か分からないで居たが、勘を頼りに発注してみる。
すると、此の注文で「手羽餃子」が売り切れと成った様子で、間一髪の所で間に合う…。
手羽餃子と言うのは普通、小さな手羽先の身の部分に餃子の具が包み込まれているのだが、
此方のは丸で、御誕生日会で食べる様な鶏腿肉唐揚げの様な大きさで、持つ所に銀紙が巻かれている程。
俗に言う、「チューリップ」と言う唐揚げに近いだろうか。
珍しい事に、此方ではポン酢に紅葉卸と溶かし、薬味の葱を入れ、此れに浸して頂くと言う。
此れをガブっと齧り付けば、中からは肉汁が溢れんばかりで、餃子の餡の味がする。
韮の風味が良く、鶏の皮の脂がジューシーだが、ポン酢の味わいが執拗さを緩和して呉れる。
◎「えび天」六八二円
…しこたま酒を呷り、すっかり、宴も酣、タケナワプリンスホテルだが、
そろそろ〆のデザートが良かろうと、最後は海老の天麩羅で〆る。
天麩羅と言うのは中々頂く機会が無く、「和匠喜酒 かもん」が無くなってしまった今と成っては、
すっかり頂く事が無くなり、蕎麦屋か饂飩屋位なものだろう…。
プリン体フェチは、烏賊でも鱚でもなく、甲殻類の王様、海老を頂く。
天つゆに大根卸と生姜を溶き、どっぷりと浸して齧り付く。
天麩羅でも焼き鳥でも、通を気取って塩で食べる人間とは、決して仲良く成れない…。
海老は小振り乍らプリッとして、甲殻類特有の食感が堪らなく、足の親指も狂喜乱舞している。
獅子唐と南瓜は余計だが、酒の摘みで頂く天麩羅も良いものだ。
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※2011年5月22日時点の情報です。
ID:0000469195
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