続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「えぼし麺 菜良」【茅ヶ崎】

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 ◎「あえそば」七〇〇円+「チーズ」五〇円+「魚粉」五〇円

 …昨日。
  朝から雨の予報で、寝起きの悪い中を起き、身支度を整えて外に出ると、
  微妙な霧雨が降っており、傘を差す迄も無い程の降りで、中途半端…。
  午後からは晴れるらしいので、長い傘は持って出たくない。
  鞄には折り畳み傘が入っているので、いざと成ったら差せば良いと、
  生来の面倒臭がり故、差さずに済むなら差さない主義なので、其の儘、家を出る。
  茅ヶ崎に着いても弱い霧雨が降っており、地味に濡れ乍ら、仕事に向かう。
  雨が降っていても、暑いものは暑く、汗は引っ切り無しに噴き出し、
  仕事は忙しい、汗を拭くのも忙しい、てんやわんやの大騒ぎだ…。
  何なんだ、此の暑さは!
  十三時に成り、空腹感に耐え兼ね、昼御飯を摂る事にする。
  茅ヶ崎と言えば、毎度の此方へ出掛ける。
  茅ヶ崎駅の地味な方の出口、即ち、磯臭い方へと歩き始める。
  店外には行列は無く、営業中の看板もしっかり出ており、中を覗けば先客一名のみ。
  こんなに空いている事は珍しく、悠々と店内に入り、カウンター席の端っこに陣取る。
  何はさて置き、冷水を汲んで一気飲み。
  全然、火照った身体が冷えやしない…。
  そして、店主が注文訊きに参上した所で、此処最近のお気に入りの「あえそば」を、
  何時もの「チーズ」に加え、今回は大奮発して「魚粉」も加え、豪気に構えてみる。
  トッピングは「全部で」と御願いし、野菜、大蒜、脂、タレを全て増して貰う。
  前回も「全部で」と発注したが、ゆとり世代の店員が大蒜を入れ忘れ、残念な思いをし、
  今回は其の店員は僕が入店したのと同時に用足しに出掛けたので、ホッと一安心。
  冷水を只管呷り乍ら待ち、一〇分程経って、厨房内ではそろそろ出来上がる気配。
  と、其処に件の店員が帰って来て、厨房内に入り、調理補助に入る。
  此れは拙い!
  又しても大蒜を入れ忘れられる可能性大で、其れだけは回避したく、祈る様な気分…。
  そして、其の若者が丼を持って来て、直ぐ様、大蒜の有無を確認する。
  良し、ちゃんと入っている…。
  安心した所で、丼を善く善く眺めると、魚粉が加わっただけで暴力さ度合いが可也増す。
  此れ等を慎重に、且つ大胆に攪拌するのが重要だ。
  チーズは野菜の下に潜り込ませ、其の熱で蕩けさせ、生玉子も野菜と背脂と一緒くたに掻き混ぜる。
  攪拌した後の見た目は、正直、決して絵に成る物ではなく、流石の鶴太郎画伯も描かないだろう…。
  魚粉も大蒜も、満遍無く混ざり合った所で、後は豪快にヅルヅルと啜るのみ。
  ドロドロとした濃厚なスープに、麺や具が渾然一体と成って絡み合い、縺れ合い、混ざり合い、
  もう何だか、色々な味が複雑に交錯し、ジャンクさ満点で、旨くない筈が無い。
  ドロッドロの昼間のドラマの様な感じで、濃厚民族には堪らない。
  胡椒のピリッとした爽やかな辛味、揚げ大蒜の風味豊かな香ばしさ、一味唐辛子の刺激、
  刻み大蒜の何とも言えない滋養強壮に効きそうな味わい、此れ等を生玉子のドゥルドゥルと、
  粉チーズ、トッピングのチーズがコッテリと円やかにして呉れ、魚粉は和風な味わいに。
  此れは麻薬性、中毒性が有り、禁断症状が出ても可笑しく有るまい。
  麺は、内蒙古産のかん水を使用した極太自家製麺で、茹で時間に五、六分要すると謳っているだけあり、
  太くて食べ応えが有り、ムッチリ、モチモチとした張りの有る食感で、モソモソ感が素敵。
  此れだけ太くて力強いので、ドロドロのプースーやド迫力の具にちっとも負けていない。
  角切りの叉焼も味が良く染みて、脂身と赤身の均整も取れている。
  勿論、野菜の茹で加減は言う迄も無く、絶妙の歯触りで良い。
  残った汚泥の様なプースーは蓮華で掬って啜り、養分は漏れ無く摂取する。
  当然だが、汗は瀧の様に流れ落ち、風呂上がりの様な状態で店を出る…。