続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「こだわりかつ丼 しぶき亭」【小鶴新田】

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◆「こだわりかつ丼 しぶき亭」【小鶴新田

 ◎「生姜焼定食」八〇〇円

 …今日で被災地・仙台滞在三日目。
  日曜日からずっと雨続きだったが、今朝は陽射しが出ている。
  雨が上がったのは良いが、照り付ける真夏の灼熱の太陽が容赦無い…。
  雨上がりの為、モワっとした蒸し暑さに噎せ返る様で、思わず眉間に皺が寄る。
  地下鉄、JRを乗り継いで仕事に出掛けると、既に其れだけでぐったり。
  決して作業は捗捗しくないが、粗方目処も付き、差し迫った感じも無いのが救い。
  十三時に成り、昼休憩と相成り、昼御飯を摂る事にする。
  他の方々は在り来たりのチェーン店で済ますと言うが、僕は御免蒙る。
  如何して、同じ金銭を払うのに、何処でも食べられる陳腐な物を頂かねば成らないのか。
  此れこそ、金の無駄遣いの様な気がして成らない…。
  僕独り、まあ、普段から村八分なので構わないが、昨日も御邪魔した此方へ。
  旅先に来たなら、其の土地でしか頂けない物を頂く事を常としている。
  「こだわりかつ丼」を謳う此方は、地元で愛されている様で賑わっている。
  店に入ると、昨日より時間が遅い所為か、空席も有り、座敷席に通される。
  昨日は初めてだったので、此方の一番人気の「かつ丼」を頂いたが、
  今日は「生姜焼定食」を頂こうと、昨日から既に決定している。
  同じ豚肉を使用するのだから、きっと旨いに違いないと…。
  其れより何より、兎に角暑いので、紙コップに冷水を注ぎ、只管に飲み続ける。
  程無くして、座敷席に「生姜焼定食」が運ばれて来る。
  見るからに、正しい定食の風情を醸し出している。
  残念乍ら、生姜焼きにマヨネーズは添えられていないが、まあ良しとする。
  早速、一切れを摘み、腹っ減らし中年は頬張ってみる。
  すると如何だろう。
  豚肉は適度な厚味で、厚過ぎず、薄過ぎず、丁度良い厚さ。
  脂身の部位はプルンプルンで、噛めばジュワーっと脂が溢れ出し、口内が満たされる。
  赤身の部位はしっかりとした噛み応えが有るが、柔らかくて蕩けそうな感じ。
  カツ丼を始めとして、豚肉を使用するメニューが多い此方では、流石、豚肉自体が旨い。
  ブランド豚「桃生ポーク」を使用した高級メニューも有るが、
  そうではない普通のメニューでも十分過ぎる程に旨い。
  味付けはと言えば、僕の好きな甘目の物で、砂糖だけの薄っぺらな甘さではなく、
  恐らくは果汁も含んだ、芳醇で爽やかな奥深い甘味がじんわりと伝わって来る。
  脂身の脂からも自然な甘味がするので、余計にそう感じるのであろう。
  そして、勿論、生姜の味わいも効いており、爽やかなヒリッとした辛味が心地好い。
  此の甘味と辛味、そして醤油の塩気の均整が取れた味付けは正しく最高。
  此れ迄、どれ位の豚肉の生姜焼きを頂いたかは分からないが、相当、上位に入る旨さだ。
  肉質と言い、味付けと言い、高評価を与えたい。
  そりゃ、御飯も進み、モグモグと子供の様に食べてしまう。
  付け合わせは、ドレッシングが掛かった赤茄子、千切りキャベツ、レタス。
  此のドレッシングが良く、欲を言えば、もっと多量にぶっ掛かっていると嬉しい。
  然し、生姜焼きのテレレや、油と混ざった千切りキャベツと言うのは旨いものだ…。
  毎度の事だが、僕はおかずっ喰いではなく、御飯っ喰いなので、おかずが何時も余ってしまい、
  今回も御多分に洩れず、生姜焼きが余るが、食べ切ってしまうのが惜しい程。
  絶妙な豚の生姜焼きに、遠く離れた仙台の地で出会う事が出来、其れだけで来た甲斐が有った。