続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン 凛」【渋谷】

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◆「ラーメン 凛」【渋谷】

 ◎「豚キムチ」九〇〇円

 …昨日。
  毎日毎日、此の暑さ、如何にかして呉れんかね、全く…。
  毎晩熱帯夜なので寝苦しく、氷枕を用いているが熟睡は出来ず、毎朝グッタリしている。
  開け放った窓からは、朝の六時から、隣家の換気扇の排気口から揚げ物の臭いが排出され、
  其の臭いを嗅ぐと、今年も夏が遣って来たと言う、嫌な風物詩だ…。
  汗だくで身支度を整えて駅迄歩けば、其の途中で既に汗達磨。
  タオル地の木綿のハンカチーフで拭うも追い付かず、駅に着く頃には、
  疾うにハンカチーフとしての機能を失い、只の布切れと化し、其の儘、満員電車に収容される。
  乗った所で、別段、ちっとも涼しくなく、汗が引く気配は全く無く、
  結局、降りる池袋駅に着く迄、ずっと汗を噴出し続け、具合が悪く成りそうな程。
  偏った、酷い食生活の御蔭で、汗は豚骨スープの様な臭いがし、其れを存分に吸ったハンカチーフは、
  幾ら自分の臭いと言えども、自分が自分で嫌に成る様なオイニーで、首を括って死にたい…。
  夏と言う季節は、百害有って一利無し。
  無くて宜しい!
  其れも此れも、東京電力スカポンタンの所為だ…。
  仕事に入っても、暑さが引く迄は仕事に成らず、団扇で扇ぎ乍ら、熱が冷めるのを待つ。
  残務を熟しつつ、暑い、暑いと言っていると、あっと言う間に正午過ぎ。
  仕事の効率も落ちるので、其れこそ、夏は存在意味が無い。
  午後からは、毎週木曜日恒例の都内をぐるっと巡らねば成らず、此の灼熱の中は酷だ…。
  最初の目的地の渋谷に到着し、毎度御馴染みの此方で、先ずは昼御飯とする。
  如何せん、此の狂った暑さなので、正直、食欲も湧かないが、取り敢えず、押し込んでおく。
  最早、役立たずの豚骨スープ臭い木綿のハンカチーフ片手に、通算六度目の訪店。
  店内は混雑しており、カウンター席は一杯で、テーブル席に通される。
  先ずは、ピッチャーから冷水をコップに注ぎ、一気に飲み干し、核燃料棒を冷却する。
  余談だが、そう言えば、原子力安全保安院の西山審議官とか言うヅラの小父さん、
  火遊びが過ぎて居なくなったそうだが、自分の核燃料棒が溶融してしまったのだろうな。
  其の前に、原子力発電所を審議する前に、自分の頭髪を審議した方が良いが…。
  閑話休題
  六度目の今回は、前回訪店時に既に決定済みで、夏季限定と記されている「豚キムチ」を発注。
  勿論、大蒜は入れて頂く。
  夏場に辛い物は、暑がり、猫舌、汗っかきの僕には酷なのは承知だが、限定と言われちゃ…。
  九〇〇円を前払いし、後は只管、狂った様に冷水を飲み続ける。
  そして一〇分程で、何だか赤々とした丼が、厨房の方から接近して来る気配が感じられる。
  目の前に「豚キムチです」と差し出された丼を前に、一瞬怯み、暫し、呆然としてしまう。
  幾ら「夏季限定」だからと言って、何も其処迄辛くしなくても良いんじゃないのか。
  此れじゃ、今にも引火しそうで、「火気限定」だ…。
  思わず、尻の「*」の事を案じつつ、箸と蓮華を手にし、食事に取り掛かる。
  恐る恐るプースーから啜ると、野菜の上に振り掛けられた唐辛子が染み出していない所為か、
  辛さは其れ程ではなく、醤油味の豚骨系のプースーと言った感じで、何時もの旨さが有る。
  「二郎」系特有の甘辛いと言った味わいは影を潜めているが、毎週の様に頂いているので好きだ。
  そして、野菜を頂くには、其の上に振り掛かった、ピーのりは決して反応しなそうな、
  魔法の赤い粉をプースーで洗い流す様にして頂かねば成らない。
  意を決して頂くと、思った程の辛さは無く、其れでも十分に辛いのだが、
  「蒙古タンメン 中本」に比べれば屁の河童で、少し毛穴がブワッと開く位…。
  野菜の陰に隠れて、キムチも入っており、酸味が強いが、甘味も有り、辛さは程好い。
  下から麺を引っ張り出す様にして穿り出して啜る。
  自家製麺が売りの此方の物は、表面にザラッとした感じが有り、食感はモソモソ、ボソボソ。
  個人的には、ツルツルした安っぽい物よりも、こうした食べ甲斐の有る麺の方が好き。 
  啜ると言うよりは、喰らい付く、貪り喰うと言う表現が適切な荒荒しさが良い。
  ムッチリとした弾力が有り、適度な腰も効いており、小麦粉の風味も感じられて旨い。
  徐々にプースーに唐辛子、キムチの酸味、刻み大蒜がが溶け出し、暴力さ加減が増して行く。
  豚キムチの「豚」はと言えば、「ラーメン 二郎」で言う所の「豚」だ。
  即ち、叉焼
  此方の叉焼は出来が宜しく、脂身はプルンプルンで甘味が有り、赤身はしっかりとした噛み応えと、
  ホロッと肉の繊維に沿って解れる感覚が良く、味付けは薄目だが、中々に旨い。
  甘味、辛味、酸味、旨味が混ざり合ったプースーを吸い、蕩ける旨さだ。
  大汗をかき、ピッチャーの冷水が直ぐに減るので、店員が逐一注いで呉れ、
  御蔭で腹はタップンタップンに成り、引っ切り無しに汗を流し続け、明らかに放送禁止の風体…。
  風呂上がりの見苦しい小太りの中年は、自主規制でモザイク入りで街を歩きたい。
  其れより何より、此れだけ激辛の物を頂いたので、胃腸の反応は素早く、
  三〇分程で催し、然も、「*」が燃える様に熱く、尻の毛に燃やされたかの様。
  猛暑の中、「*」もカチカチマウンテンの狸の気分だ…。