◆「居酒屋 やず」【宮原】
…昨晩。
ジトーっとした酷い蒸し暑さの中、池袋での仕事を十八時半過ぎに終える。
背広のズボンの裏地は、太腿にべっとりと張り付き、不快極まりない。
此の蒸し暑さは、身体に甚く堪える…。
一週間が長く感じられ、身体が重たく、気分も滅入り勝ち。
暑気払いと、残り一日を乗り越える英気を養う為、此方へ御邪魔する。
実は、前日の水曜日の晩も、此方で父親と酒を呑んだので二夜連続…。
ジトーっとした酷い蒸し暑さの中、池袋での仕事を十八時半過ぎに終える。
背広のズボンの裏地は、太腿にべっとりと張り付き、不快極まりない。
此の蒸し暑さは、身体に甚く堪える…。
一週間が長く感じられ、身体が重たく、気分も滅入り勝ち。
暑気払いと、残り一日を乗り越える英気を養う為、此方へ御邪魔する。
実は、前日の水曜日の晩も、此方で父親と酒を呑んだので二夜連続…。
◎「アサヒスーパードライ生ビール(中)」四五〇円
…雨は降るんだか降らないんだか分からない状態で、折り畳み傘も出番無し。
傘を差す事も無く此方に着き、店内に入り、何時ものカウンター席にドッコイショ。
肩が脱臼しそうな鞄を置き、先ずはルービー発注。
汗で体内の水分が出切ってしまったので、水分補給が重要。
グイッと呷れば、爽快感が満ち溢れ、清清しい心持ちに成れる。
御通しは、此の日の御薦めでもある「手作り塩辛」。
◎「新じゃがの粉ふき」三八〇円
…さてと、何時もの様に、此の日の御薦めを探し出す作業に入ろう。
厨房内の冷蔵庫の扉に貼り付けられた白板にジッと目を凝らし、目敏く発見する。
「新じゃがの粉ふき」と言うのを見付け、粉吹き芋フェチは小躍りしてしまう。
粉吹き芋は、ハンバーグ等の付け合わせの印象が有るが、実に旨い。
マヨネーズを付けて頂けば、固形のじゃが芋サラダの様な趣きも感じられる。
新じゃが芋はと言うと、瑞々しく、ホクホクとして最高に旨い。
塩加減も程好く、此れを摘みに麦酒を遣れば、独逸人に成った気分。
変わっているのは、此方の粉吹き芋は若干、洋風な感じで、細かく刻んだベーコンが入っている。
ベーコンの風味、塩気も加わり、今迄に無い粉吹き芋で新鮮な心持ちだ。
◎「茗荷マヨネーズ」四〇〇円
…そしてもう一品、此の日の御薦めを発見する。
夏の味覚と言っても良い、茗荷が有ると言う。
然も、「茗荷マヨネーズ」としてあり、如何言う形状か想像してみる。
予想では、茗荷を切った物をマヨネーズで和えた物と読んだが、まんまと外される。
其の儘ズバリ、茗荷が四つ盛られた皿と、別皿でマヨネーズが出される。
まさか、此処迄、直球で来るとは思わなかった。
其れにしても、皿の上にコロンと置かれた茗荷は、何だか卑猥な想像をさせる。
男子小学生の「モノ」の様で、大人でも、皮の被った人の「モノ」の様でもある…。
其れは兎も角、マヨネーズを付け、ザクッと齧り付く。
独特の風味が口一杯に拡がり、辛味が僅かに舌を痺れさせる。
マヨネーズが辛さを和らげて呉れてはいるが、其れでも、結構辛い。
一度にこんなに頂いたら、より一層、物忘れが酷く成りそうだ…。
◎「モヤシ・ニラ炒め」三〇〇円
…三杯目の麦酒も中盤に差し掛かり、次の「電氣ブラン」の摘みも気にし出す。
今度は、カウンター側の壁に立て掛けられた短冊に記されたメニューに中に、普段無い物を発見。
「モヤシ・ニフ炒め」と記されており、「ニフ」って一体何だと、酔った頭で真剣に悩む。
まあ、恐らくは「ニラ」の棒が一本足らないのだと想像は付くが…。
恐る恐る其れを発注すると、矢張り、韮で正解。
其れにしても、三〇〇円と言うのは、チェーン店でもないのに有り難い。
其の代わり、具は紛れも無く、萌やしと韮のみ。
原価は余り掛かっていないが、甘塩っぱいと言うか、甘辛い味付けが何とも良い。
シャキシャキとした歯触りも心地好い。
強い「電氣ブラン」にはぴったりで、野菜嫌いの僕でも大丈夫。
抑、萌やしや韮はラーメンにも入っている野菜なので、寧ろ好んで頂く。
◎「カレーライス」五〇〇円+「生玉子」一〇〇円
…残り少なくなった、瓶保管の「電氣ブラン」を存分に堪能し、すっかりヘベのレケ。
我輩は些か、酩酊してしまったよ…。
翌日の仕事に障るといけないので、そろそろ〆に取り掛かる事とする。
此処最近は温かい蕎麦を御願いしているのだが、前日も頂いており、少々、食傷気味。
昼間の営業で出しているカレーが残っていやしないかとマスターに訊くと、有ると言うので御願いする。
女中さんから、トッピングは何にするかと訊かれたので、流石に豚カツや揚げ物は無理なので、
生玉子を所望すると、出来ると言うので、此れも御負けに付けて貰う。
其の昔、病んでいた時は、「いづみや第二支店」で昼間からしこたま呑み、
呑み終わった十九時、二〇時頃、「カレーハウス CoCo壱番屋」でカレーを頂いて〆ると言う、
廃人一直線な暮らしをしていたが、其の時の不摂生が、今、こうして身体を蝕んでいるのだろう。
尤も、カレーは飲み物なので、ドリンク感覚だが…。
別皿で出された生玉子をカレーに投入し、卓上の醤油を回し入れ、黄身を割って掻き混ぜる。
白身はヅルヅルと、鼻水を啜る様な音をさせ乍ら、カレーと絡めて掻っ込む。
カレーは辛さは程好く、家庭的な味わいと言えよう。
黄身が辛さを円やかにして呉れ、牛丼にしろ、カレーにしろ、生玉子は実に良く合う素敵な食材だ。
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※2011年5月21日時点の情報です。
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