◎「ラーメン（中）」七〇〇円＋「子豚増し」一五〇円
…幾日も颱風の報道がテレヴィヂョンから流れているが、滅多にテレヴィヂョンに喰い付いて観ないので、
一体、今、何処にいらっしゃるのか、はっきりとした事は分からず
此の蒸し暑さだけ、如何にかして呉れさえすれば許す。
朝の内は未だ許容範囲内だったが、一〇時を過ぎれば、室内の気温は二十九度を示し、
堪らず、冷房を点け、止まらない汗を鎮めようと試みる。
溜まりに溜まった洗濯物を遣っ付け、乾くんだか乾かないんだか分からない天気の下に干し、
用足しがてら、正午に家を出、序に昼御飯も済まそうと言う寸法だ。
行く先は、さんざっぱら思案したが、蠱惑的な其の魅力に勝てず、
七月三〇日以来、一ヶ月振りに、真夏に御邪魔するのは自殺行為と知りつつも出掛ける。
駐車場は二台分が空いており、しっかりと規則通り、前向き駐車で停める。
此の、類い稀な後ろ向きな人間が、前向き駐車で停めているにも拘らず、
店の決まりをも遵守出来ない不道徳な人間が、未だに後ろ向きに停めているのは如何かと思う。
小学生だって、言われた事は守れるだろうに、良い大人が恥ずかしい…。
店内に入り、券売機で何時もの食券を購入し、外で待つ。
先客は七～八名も居り、何てこったい、僕の前は餓鬼二人の家族連れだ。
其れにしても何だ。
年端も行かない子供に、此の様な暴力的なラーメンを食べさせるのは如何と思う。
況してや、回転が悪くなる元凶で、弊害も多い…。
店外で二十五分待ち、後続には続々と、中年七～八人の「ジャンクガレッジ」童貞やら、
木っ端夫婦等が列を成し、一足違いで助かったと思いつつ、漸く店内に通される。
一番奥のカウンター席に、冷水を注いでから着席する。
程無くしてトッピングを訊かれる段に成り、何時も通り、「全増しで」と御願いする。
大抵、日曜日の昼間は店主が厨房に入る事が多いのだが、此の日は出張中の様だ。
其れから一〇分程して、待望のラーメンが、存在感、威圧感たっぷりに目の前に差し出される。
相変わらず、太太しい迄の態度の荒々しい、男前なラーメンだ。
先ず、卓上のラーメンダレを、こんもりと盛られた野菜目掛けて廻し入れる。
ドレッシング感覚で、大胆且つ繊細に、しっかりと行き渡る様に振り掛ける。
そうしたら、後は蓮華を取り、プースーから啜る。
加えたラーメンダレの色の濃さも加わり、濃厚な茶褐色をしたスープは、
久し振りの身体には実に刺激的で、パンチの効いた、ガツンと来る、脳味噌が揺さぶられる様な衝撃。
此処最近、「二郎」系自体から遠ざかっているだけに、其の旨さは痺れる様に伝わる。
毛細血管を通り、身体の先端に迄、隅々に染み渡る様な旨さは堪らない。
ドロッとした濃密なプースーは、腕白中年を腑抜けにさせる。
野菜は何時も通りに、シャキシャキとクタクタの丁度良い塩梅の茹で加減で良い。
ラーメンダレがドレッシング代わりとして機能しており、美味しく野菜を頂ける。
そして、丼の奥底から、麺を穿り出す様にして引っ張り上げる。
丼の中の方はプースーが冷め難く、常に熱熱の状態で頂けるので有り難い。
「浅草開化楼」製の特注麺は、縮れが効いて、強靭な腰、強烈な弾力が特徴。
最早、啜ると言うよりは、喰らい付く、齧り付く様にして掻っ込む。
モッチリとした食感は、強力粉「オーション」のみで打たれている麺ならでは。
小麦の風味も感じられ、麺其の物に味わいが有ると言って良かろう。
刻み大蒜も徐々にプースーに溶け出し、此の麺と渾然一体と絡み合い、刺激を加えて呉れる。
此の糞暑い季節を乗り切るには、定期的に大蒜の摂取は不可欠だ。
其れより何より、一番の存在感を醸し出しているのが豚だ。
以前はバラ肉を巻いた物だったが、数ヶ月前から替わり、今のは豚の角煮の様な、
三枚肉の様な部位で、赤身と脂身が折り重なる様に見える。
柔らかさが見た目にも分かり、繊維が毛羽立っているかの様で、フサフサしている。
此の肉質が秀逸で、赤身は繊維に沿って、ホロホロっと解れ、しっかりとした噛み応えも有る。
味がしっかり染み込んでいて、此のホロトロ感は最高だ。
脂身もトロントロンで、正に豚の角煮宜しく、コラーゲンたっぷりで旨い。
此れが豪快に三枚も入るのだから、只でさえ多い野菜と麺も相俟って、食べ出は半端ではない。
味付け玉子はやや半熟加減が弱かったものの、黄身にプースーを吸わせて齧るのは旨い。
例え、店内の窓が全て開け放たれ、プンオーな雰囲気で、風が吹き込もうとも、
食後は見苦しい程に汗だくで、満腹感も手伝い、半ばフラフラで店を後にする…。
ジャンクガレッジ [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ
一体、今、何処にいらっしゃるのか、はっきりとした事は分からず
此の蒸し暑さだけ、如何にかして呉れさえすれば許す。
朝の内は未だ許容範囲内だったが、一〇時を過ぎれば、室内の気温は二十九度を示し、
堪らず、冷房を点け、止まらない汗を鎮めようと試みる。
溜まりに溜まった洗濯物を遣っ付け、乾くんだか乾かないんだか分からない天気の下に干し、
用足しがてら、正午に家を出、序に昼御飯も済まそうと言う寸法だ。
行く先は、さんざっぱら思案したが、蠱惑的な其の魅力に勝てず、
七月三〇日以来、一ヶ月振りに、真夏に御邪魔するのは自殺行為と知りつつも出掛ける。
駐車場は二台分が空いており、しっかりと規則通り、前向き駐車で停める。
此の、類い稀な後ろ向きな人間が、前向き駐車で停めているにも拘らず、
店の決まりをも遵守出来ない不道徳な人間が、未だに後ろ向きに停めているのは如何かと思う。
小学生だって、言われた事は守れるだろうに、良い大人が恥ずかしい…。
店内に入り、券売機で何時もの食券を購入し、外で待つ。
先客は七～八名も居り、何てこったい、僕の前は餓鬼二人の家族連れだ。
其れにしても何だ。
年端も行かない子供に、此の様な暴力的なラーメンを食べさせるのは如何と思う。
況してや、回転が悪くなる元凶で、弊害も多い…。
店外で二十五分待ち、後続には続々と、中年七～八人の「ジャンクガレッジ」童貞やら、
木っ端夫婦等が列を成し、一足違いで助かったと思いつつ、漸く店内に通される。
一番奥のカウンター席に、冷水を注いでから着席する。
程無くしてトッピングを訊かれる段に成り、何時も通り、「全増しで」と御願いする。
大抵、日曜日の昼間は店主が厨房に入る事が多いのだが、此の日は出張中の様だ。
其れから一〇分程して、待望のラーメンが、存在感、威圧感たっぷりに目の前に差し出される。
相変わらず、太太しい迄の態度の荒々しい、男前なラーメンだ。
先ず、卓上のラーメンダレを、こんもりと盛られた野菜目掛けて廻し入れる。
ドレッシング感覚で、大胆且つ繊細に、しっかりと行き渡る様に振り掛ける。
そうしたら、後は蓮華を取り、プースーから啜る。
加えたラーメンダレの色の濃さも加わり、濃厚な茶褐色をしたスープは、
久し振りの身体には実に刺激的で、パンチの効いた、ガツンと来る、脳味噌が揺さぶられる様な衝撃。
此処最近、「二郎」系自体から遠ざかっているだけに、其の旨さは痺れる様に伝わる。
毛細血管を通り、身体の先端に迄、隅々に染み渡る様な旨さは堪らない。
ドロッとした濃密なプースーは、腕白中年を腑抜けにさせる。
野菜は何時も通りに、シャキシャキとクタクタの丁度良い塩梅の茹で加減で良い。
ラーメンダレがドレッシング代わりとして機能しており、美味しく野菜を頂ける。
そして、丼の奥底から、麺を穿り出す様にして引っ張り上げる。
丼の中の方はプースーが冷め難く、常に熱熱の状態で頂けるので有り難い。
「浅草開化楼」製の特注麺は、縮れが効いて、強靭な腰、強烈な弾力が特徴。
最早、啜ると言うよりは、喰らい付く、齧り付く様にして掻っ込む。
モッチリとした食感は、強力粉「オーション」のみで打たれている麺ならでは。
小麦の風味も感じられ、麺其の物に味わいが有ると言って良かろう。
刻み大蒜も徐々にプースーに溶け出し、此の麺と渾然一体と絡み合い、刺激を加えて呉れる。
此の糞暑い季節を乗り切るには、定期的に大蒜の摂取は不可欠だ。
其れより何より、一番の存在感を醸し出しているのが豚だ。
以前はバラ肉を巻いた物だったが、数ヶ月前から替わり、今のは豚の角煮の様な、
三枚肉の様な部位で、赤身と脂身が折り重なる様に見える。
柔らかさが見た目にも分かり、繊維が毛羽立っているかの様で、フサフサしている。
此の肉質が秀逸で、赤身は繊維に沿って、ホロホロっと解れ、しっかりとした噛み応えも有る。
味がしっかり染み込んでいて、此のホロトロ感は最高だ。
脂身もトロントロンで、正に豚の角煮宜しく、コラーゲンたっぷりで旨い。
此れが豪快に三枚も入るのだから、只でさえ多い野菜と麺も相俟って、食べ出は半端ではない。
味付け玉子はやや半熟加減が弱かったものの、黄身にプースーを吸わせて齧るのは旨い。
例え、店内の窓が全て開け放たれ、プンオーな雰囲気で、風が吹き込もうとも、
食後は見苦しい程に汗だくで、満腹感も手伝い、半ばフラフラで店を後にする…。
ジャンクガレッジ [ ラーメン ] - Yahoo!グルメ
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※2011年5月2日時点の情報です。
ID:0007807112
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