続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「三丁目 にしや食堂」【日進】

◆「三丁目 にしや食堂」【日進】

 …金曜日。
  三連休の初日は朝から忙しなく動き、月末の引っ越しに当たり、不要な物を処分するべく、
  市の塵芥処理場に持ち込み、夥しい量の奥床しい桃色映像や、大学時分の授業の帳面、
  古い野球雑誌、讀賣巨人軍が優勝した時の取って置いた新聞等、一切合財廃棄処分。
  すっきりした反面、思い出が消え去る様な心持ちで、一寸、御センチな気分…。
  其れから午後は、「ビックキャメラ」でエアーコンディショナー、テレヴィヂョン、
  ブルーレイデッキを購入して散財し、貧乏性の僕は、少し落ち込んでみる…。
  何をするにも一喜一憂してしまうので、生き辛いったら有りゃしない。
  日もとっぷり暮れて帰宅し、転寝をしてしまえば、時間は既に十九時。
  晩御飯を頂こうと、毎度御馴染みの此方へ、「突撃!隣りの晩御飯」。
  店に入る前に、僕には確認せねばならない事が有る。
  空席有り、良し、蟋蟀無し、良し、入店!

 ◎「生ビール(中)」五〇〇円
 …しっかりと席を確保し、周囲に目を配り乍ら着席し、女将さんにルービー発注。
  いやはや、朝から疲労したので、此の麦酒だけを愉しみに動いた様なものだ。
  何時もの様に、真っ白に凍ったジョッキを手に持てば、凍傷を起こしそうな程。
  此れを喉ティンコ目掛けて流し込めば、一気に爽快感が押し寄せる。
  喉ではシュワシュワ言い、過酸化水素水で傷口を消毒するかの様なシュワシュワ…。
  プリン体が全身に染み渡る様な旨さで、足の親指も宜しく言っている。

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 ◎「牛すじ煮込み しめじ・玉子・豆富定食」八〇〇円
 …しっかりと冷えた麦酒も二杯目に取り掛かり、爽やか且つ、酒の廻りを愉しんでいると、
  スッと背後で、入口の網戸が開き、異様な気配を感じて背筋を正す。
  気付けば、席は僕の隣りしか空いておらず、其処へ、新聞を手に奴さん登場。
  出たーっ!蟋蟀!
  旗日だろうが何だろうが、関係無く現れるね。
  選りに選って、真隣りに…。
  身体を少し逆方向に向け、視界に入らない様に麦酒を呷る。
  気を取り直して、食事の選択に入りますかね。
  此の日の御薦めは、「おあげの袋詰め定食」、「鮭カマ焼き定食」なんてのが有る。
  然し、此処は矢張りプリン体フェチ。
  「牛すじ煮込み しめじ・玉子・豆富定食」と言うのに一気に靡く。
  女将さんに発注し、出来上がって来た物は、土鍋に入ってグツグツ言っている。
  此れからの季節、こう言った物を頂けるから良い。
  夏なんて、何一つ良い事が無いではないか。
  さて、先ずは蓮華でプースーから啜れば、此方の牛筋煮込みの基本の味わい。
  デミグラスソースっぽさを感じさせ、洋風な雰囲気を漂わせる辺り、只者ではない。
  其処には、トロットロでコラーゲンたっぷりの、柔らかく煮込まれた牛筋と、
  香り松茸、味湿地と賞される、味わい深い湿地と、絹漉し豆腐が所狭しと煮込まれている。
  秋は矢張り、茸を頂きたくなり、野菜は嫌いだが、茸は好きだ。
  尤も、自分の倅は榎茸程度だが…。
  毎度の下品な話は兎も角、シャキシャキとした歯触りで、久し振りに頂く湿地は旨い。
  豆腐はリアクション芸人の様に、猫舌の僕にとっては試練で、食道を火傷し乍ら、
  食道癌の恐怖に怯え、命懸けでハフハフして頂く。
  そして、真ん中には生玉子が落とされ、此れだけで嬉しくなってしまう。
  最後は其れを割り、其処へ御飯を投入し、グチャグチャに攪拌し、病人食の様にして頂く。
  此れが、蟋蟀の気配を感じ乍らだが、旨いったら有りゃしない。
  すっかり満腹に成り、先に御暇とばかりに店を出れば、何てこったい、メーアー、リーフーだ。
  傘も差さずに日進…、ロスインディオス&シルビア気分で家路を急ぐ…。
  
にしや食堂 [ その他 ] - Yahoo!グルメ



住所: 埼玉県さいたま市北区日進町3丁目225
営業時間、定休日:日曜日
最寄り駅: 日進(埼玉県)
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※2011年6月3日時点の情報です。
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