続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ラーメン 凛」【渋谷】

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◆「ラーメン 凛」【渋谷】

 ◎「ポン酢(完全版)」八〇〇円

 …今週はずっと、ぐっすりと眠れない日が続いている。
  はっきりとした理由は分からないが、眠りが浅く、夢を良く見る。
  昨晩も御多分に洩れず、夜中に何度か目を覚まし、目覚ましが鳴る三〇分前に起きてしまう。
  此の家を去るのが寂しいのかしら。
  六年も暮らした家なので、少なからずそう言う感情が有るのは自分でも分かっている…。
  明日は引っ越しの為に特別休暇を充てているので、今日が今週は最後。
  重たい鞄を背負い、えっちらおっちら出掛ける。
  すっかり冷房の効きも弱くなった、蒸し暑い満員電車に揺られ、二週間振りに池袋へ。
  連休続きで稼働日数が少ない割りには、普段とは異なる業務に借り出される事が多く、
  溜まった仕事を一つ一つ遣っ付けて行く。
  十二時半を過ぎ、毎週木曜日は山手線を一周、ぐるっと都内を巡る仕事が有るのだが、
  人員不足の影響から、其の業務から外れる事に成り、今日が最後と相成る。
  と来れば、何時も通り、渋谷に行き、最後に此方に御邪魔しない手は無い。
  気付けば、八月十八日以来と、一ヶ月半も空いてしまった。
  店に着くと、カウンター席が埋まっている為、二人掛けのテーブル席に座る様に促される。
  さて、此方と言えば、前回も頂いた「ポン酢」だ。
  店内にも貼り紙がされているが、大井町本店にて開業後、太麺の不定期メニューとして、
  最初に提供されたのが「ポン酢」で、直ぐに人気メニューと成ったが、
  高価な「旭ポンズ」を使っていた為、採算が合わずに定番化出来ず、
  止むを得ず、他のポン酢を使用して定番化したと言うが、
  八月末に「のスた」が大阪は難波・千日前に出店するのに合わせ、
  「旭食品」の協力により、今後は「旭ポンズ」を使用した元祖の味が頂ける様に成る。
  そして、今回はメニューも「ポン酢(完全版)」と修正されている。
  此れを大蒜入りで御願いし、八〇〇円を先払いし、出来上がる迄、只管に冷水を呷る。
  二人掛けの席なので、冷水のピッチャーも二つ置かれているのが嬉しい。
  一〇分程で、今日で最後になるかも知れない「ポン酢」が運ばれて来る。
  さてさて、先ずは蓮華を手に取り、プースーから頂こう。
  ポン酢の酸味が実に爽やかで、風味豊かで、噎せる様な嫌な酸っぱさは丸で無い。
  何処と無く円やかさが有り、角が無く、丸い味わいとでも言おうか。
  此のポン酢は、徳島県産の酢橘、柚柑、柚子の純天然果実液を主原料とし、
  昆布、鰹節、椎茸等を混ぜ合わせた、「完全味付け」と謳っており、他の料理でも頂きたい程。
  此のポン酢のポスターには、良く合うと言う料理が列記されている。
  「しゃぶしゃぶ、かしわ水炊、牛・豚水炊、スタミナ焼、鉄板焼、焼肉、炉ばた焼、バター焼、
  ギョウザ、てっちり、ちり鍋、湯どうふ、かにちり、魚すき、かつおたたき、うどんすき、
  冷麺、酢物料理」と、一部、使途が分かり辛い、関西らしい物も含まれているが…。
  其れにしても、嗚呼、旨い。
  何口も立て続けに啜りたくなってしまう。
  次は野菜に取り掛かり、相変わらず、茹で加減がシャキシャキとクタクタの中間で心地好い。
  漸く野菜が片付いた所で、麺を引っ張り上げる様にして手繰る。
  店内の製麺機で打たれた自家製麺は、表面にややザラッとしたざらつきが有るが、
  粉の風味が香り、此の手のゴワゴワ、ボソボソした麺は好きだ。
  モチッとした弾力が有り、スープが染み込む様で味わい深い。
  豚は、角煮で使用する様な三枚肉の様な趣きが有り、脂身、赤身が綺麗に分かれている。
  赤身の部位を齧れば、ギュッと言う噛み締め甲斐の有る、適度な固さの有る物で、
  然し、ホロッと解れる柔らかさも併せ持っており、脂身はトロンとして柔らかくて秀逸。
  幾ら一〇月に突入しようと言えども、食べれば止め処無く汗が噴き出して来る。
  汗を拭い、冷水をがぶ飲みし、ポン酢を啜り、麺を啜ると言う動作を繰り返す。
  久し振りの味を存分に堪能し、プースーは粗方飲み、名残惜しいがグッドバイ…。