続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「三ツ矢堂製麺」【大船】

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◆「三ツ矢堂製麺」【大船】

 ◎「月見納豆つけめん(大盛り、氷締め)」九三〇円

 …昨晩は仕事に手間取り、結局、引っ越しの荷解きは出来ず仕舞い。
  未だに爪切りの在り処が分からず、爪が切れずに、気持ち悪い思いをしている…。
  箪笥も無いし、パーソナルコンピューターを置く台も無いし、衣文掛けを引っ掛ける棒も無い。
  無い無い尽くしで、中原理恵宜しく、無い物強請りの子守唄だ…。
  其れでも何とか暮らしにも慣れ、其れなりに快適に過ごせている。
  住宅街にも拘らず、目の前が田圃なので静かで、日当たりも良く、長閑なのが良い。
  前は家を出る三〇分前に起床していたが、今朝も、家を出る一時間前には起床し、
  食麺麭を焼き、ハムとチーズを乗せて頬張り、紅茶を啜り、家を出る。
  重たい鞄を背負い、満員電車に揺られて池袋へ向かう。
  毎度の事だが、真面に定刻通りに到着する事は稀有で、今日は車内で非常停止釦が押されたと言う。
  然も、通勤快速電車で、次の赤羽駅に到着する一駅手前で。
  頼むから、駅に着く迄待って、プラットフォームに降りて助けを求めて頂きたい。
  何ら関係の無い一〇〇〇人以上の乗客が巻き添えを喰ってしまう…。
  此れに因り、電車が遅延し、非常停止釦が押された原因に関しては一切の放送無し。
  こちとら、遊びに出掛けるのではなく、仕事に行くのだ。
  貴重な時間を奪った事に対する説明責任は十分に有る様に思うのだが、JRさんよ。
  定刻より一〇分遅れ、池袋に着き、残務を片付け、一〇時半には大船へと出掛ける。
  正午の十五分前に大船に着き、仕事に入り込み、切りも付き、十三時に昼休憩。
  前回は、当日新規開店の「伝説のすた丼屋」に向かうも、プンオー記念で一杯一〇〇円で出すと言い、
  凡そ、「すた丼」なんて、一度も食べた事も、見た事も無く、此れから先の人生でも、
  絶対に食べなさそうな人種が興味本位で大挙して押し寄せ、五〇人近い大行列を為していたが、
  今日は其の光景の欠片も見られず、待たずに直ぐに入店出来るが、今回は回避。
  予てより、彼方此方でチェーン展開する此方が在ると言うのは認識していたが、
  チェーン店故に選択肢に加える事は無かったが、魅惑的なメニューが有る事を知り、
  二〇〇九年八月二日に、川越の支店で頂いて以来、二年一ヶ月振りに訪店。
  店に入り、カウンター席に通され、メニュー、麺の量、そして、麺の温度が決めたら呼ぶ様に促される。
  さて、御目当てはと言うと、「月見納豆つけめん」。
  何と、つけ麺に玉子納豆を合わせると言う、活気的且つ、無謀とも思える大胆なメニュー。
  然し、玉子納豆掛け御飯が好きな僕としては、此の手の腕白メニューには惹かれる。
  麺の量は「大盛り」迄が無料と言うので、六〇〇グラムで御願いする。
  そして、麺の温度と言うのは、要は麺の〆方で、「熱もり」、「ぬめり落とし」、「冷もり」、
  「氷締め」の四種類が有り、勿論、此の真夏の暑さでは「氷締め」で発注。
  待つ間、冷水を呷り、火照った身体を冷却し、一〇分程で配膳される。
  つけ汁、麺、そして、生玉子と納豆が入った小鉢が盆に載っている。
  一体、此れはどんな食べ物に成るのだろうと、期待と不安が入り混じりつつ頂き始める。
  先ずは其の儘、つけ汁に麺を浸して啜る。
  氷締めの麺はと言うと、麺の周りは少し固目、芯はモチモチで、逆アルデンテであると謳っている。
  いざ、啜ってみると、流石、水温五度で〆ると言うだけあり、ひんやりとして冷たい。
  夏場には持って来いだ。
  そして、噛んでみると、ポキポキを通り越し、コリコリに近い物凄い歯応え、腰、噛み応え。
  思わず、心の中で「おおっ」と感嘆の声を上げてしまう。
  麺自体も拘りが有る様で、日本で流通する小麦の種類は一〇三八種類有り、
  其の中で辿り着いたのが、「特級菓子用小麦」と言う物で、チェーン展開をしていると言えども、
  全店、店内で製麺されているとの事で、入口の脇に製麺室が設えられている。
  つけ汁はと言うと、此方の基本の味が「ゆず風味つけめん」と言う事で、
  「上品な甘さとバランスの良いタレ、野菜と豚骨をじっくり煮込み、独自の工夫でしっかりと
  魚介や乾物の旨味を加えたコクの有るスープ、そして風味豊かな柚子を利かせた特製柚子油」だと。
  其れ程、ドロッとはしておらず、粘性は低めで、甘酸っぱい感じがするが、
  「東池袋大勝軒」系の様な強烈な物ではないので、嫌味が無く、先ず先ずの味わい。
  さて、懸案の生玉子と納豆を、つけ汁に投入してみよう。
  緊張の一瞬だが、良く攪拌し、茶褐色のつけ汁のドロドロと流し込む。
  此れに麺をどっぷりと浸し、良く絡まる様にし乍ら啜ると、不思議な味わい。
  ヅルヅルと音がする其れは、丸で、玉子納豆掛け御飯を食べる際、味付けを醤油ではなく、
  甘酸っぱい魚介系醤油豚骨つけ麺のつけ汁を加えた様な感じと言えば御理解頂けるだろうか。
  温かいつけ汁に納豆を投入しても、納豆の臭味が出る事も無く、粘粘として、ドゥルドゥルで、
  玉子が全体の味を円やか、滑らかにして呉れている様な感じだ。
  九三〇円と値は張るが、此れは此れで十分行ける。
  具は刻み叉焼、麺麻、鳴門が入るが、すっかり其れ等が影を潜め、存在感を奪われている。
  〆は、ドロドロ、粘粘のつけ汁を、原液の儘、ヅルヅルと啜り、唇をべたべたにしてみる…。