続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「元祖田舎っぺ 熊谷北店」【熊谷】

◆「元祖田舎っぺ 熊谷北店」【熊谷】

 …昨日。
  金曜日に代休を宛がわれており、此の日は週末の休日二日目。
  日曜日から仕事の為、此の日で休日は終了。
  此の日も休日だと言うのに、最近の早起きの習慣が染み付いてしまったのか、
  七時半過ぎには起床し、朝陽を室内に取り込んでみる。
  勢いで起きたは良いものの、起きたら起きたで眠い…。
  朝御飯を摂った後、二度寝をしたくなる程。
  少し夢と現の間を彷徨うも、一〇時にはシャキッとし、身支度を整えて出掛ける。
  引っ越しも済んだので、深谷の実家へ、食器やらタオルやらの余り物を貰いに行く。
  其の道すがら、昼御飯を済ましてしまおうと、時間を見ると十一時半過ぎ。
  少々早い気がしないでもないが、此の日の御目当ての此方へ辿り着いてしまう。
  埼玉県を代表する、否、武蔵野饂飩を代表する名店と言って差し障り無かろう。
  其の昔、熊谷を担当していた時分は、足繁く通い、北本の支店にも何度と無く訪れ、
  直近では、七月二十九日に北上尾店に御邪魔し、二ヶ月半振りと成る。
  昼時とも成れば行列は必至で、待つのは当たり前だが、駐車場も何とか空きを見付け、
  店内に入り、辛うじて空席が有り、事無きを得る…。

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 ◎「名物きんぴら」二一〇円
 …席に着き、既に頂く物は決まっている。
  取りも直さず、此方を訪れたなら、先ずは金平牛蒡。
  田舎風とでも言おうか、牛蒡、人参が極太で、此れが何とも食べ出が有って良い。
  野菜嫌いの僕だが、此方の金平牛蒡だけは好んで頂く。
  胡麻油の効いた味わいは風味が良く、味付けはピリッとした唐辛子の辛味も有るが、
  甘辛の味付けが何とも良く、麦酒の摘みにしたら最高だろうなと思う。
  因みに、此方には酒類の取り扱いは無い。

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 ◎「塩肉ネギ 特大盛りうどん」八四〇円
 …さて、饂飩はと言うと、此方の「熊谷北店」に於いては「塩肉ネギ」と決まっている。
  数有る此方の支店の中で、此の塩味の饂飩は此方でしか頂けないからだ。
  数年前、貼り紙に「特許出願中」としてあったが、其の後、如何成ったのだろうか…。
  ラーメンの塩味は珍しくないが、饂飩の塩味は聞いた事が無い。
  此の貴重な味を頂くのは、実に、二〇〇七年六月九日以来、四年四ヶ月振り。
  麺の量は少し自重して、四五〇グラムの「もり」の一.五倍有ると言う「特大盛り」で。
  即ち、六七五グラム有る事に成り、七月二十九日は「もり」の倍の「重ね盛り」を頂いた。
  昼間に鱈腹頂いてしまうと、晩御飯が美味しく頂けないので、此処はグッと堪える。
  此方は以前は「厨房店」と言う店名で、と言うのも、客席と厨房の一切の仕切りが無く、
  客が饂飩を啜っている直ぐ傍で、饂飩を打ったり、茹でたり、つゆを温めたりしており、
  調理工程が具に見て取れ、出来上がりを待つ間も飽きさせない、飽きない工夫が施されている。
  饂飩を打つ小母ちゃんの仕事振りを眺めていると、一〇分強で饂飩が配膳される。
  流石に六七五グラムも有るので、量に関しては素晴らしく、胃袋も満足しそうだ。
  つけ汁は塩味なので透き通っており、表面にはキラキラと豚肉から染み出た脂が輝いている。
  饂飩は箸で持ち上げるのも憚られる程に極太で、重量感が有るので、一本手繰れば十分。
  此れをつけ汁に潜らせ、啜ると言うより、喰らい付く様にして頂く。
  表面はややざらつきが有り、小麦粉の風味が存分に感じられ、食感はと言うと、
  モソモソ、ボソボソとした感じで、噛めば、歯が弾力で弾き返される程の強靭、強烈な腰。
  此れは唯一無二と言って良い程で、此の、歯が減り込む様な感じが堪らない。
  又、啜った際、しっかりと口内で受け止めないと、勢い余って喉に達してしまうと、
  其の儘、引っ絡まって死んでしまいそうになるので注意。
  塩味のつけ汁は、豚肉の旨味が十分に染み出し、炒めた葱の香ばしさも加わり、
  さっぱり、あっさりとした味わいの中に、コクや深みと言った物が有る様に思う。
  中盤、此のつけ汁には、卓上の白胡椒を振り掛けて頂くのが良い。
  ピリッとした辛味が加わり、味が引き締まり、又違った味を愉しむ事が出来る。
  〆は、饂飩の茹で湯で割って、一気にヅヅヅと飲み干す。