続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「TOKYO UNDERGROUND RAMEN 頑者」【池袋】

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 ◎「坦々あえめん(汁なし)M」八〇〇円

 …真ん中モッコリ水曜日。
  疲労の蓄積が矢鱈と早く、体内の元気の容量が明らかに昔より減っている…。
  何かの病気かと思う程、疲労し易く、抜け難い。
  「アリナミン」でも服用しないと駄目かしら…。
  今朝も割かし早めに起床し、何時も通り、食麺麭を焼き、珈琲で押し流し、
  身支度を整え、重たい鞄を背負い、肩が脱臼するのではないかと思いつつ出掛ける。
  満員電車は蒸し暑いし、窓側に立てば、湿気で曇る程。
  ん!?此れは単に、僕がブーデーと言う事か…。
  高崎線の人身事故の影響で、数分遅れて池袋駅に着き、朝から歩調を乱される。
  こう言う些細な出来事もストレスの種と成る。
  仕事に入れば、眉間に皺を寄せ、汗水垂らし、齷齪と動き回る。
  何時もならば十三時に昼休憩に入る様にしているのだが、捕まってしまい、少し遅れる。
  池袋で食事を摂ると成ると、選択肢が多過ぎて迷ってしまう。
  一時期は、「麺処 花田」で濃厚な味噌つけ麺を狂った様に啜り続けていたが食傷気味で、
  最近は二回連続で、埼玉県を代表する人気店「頑者」の支店の此方を訪れている。
  最初は看板メニューの「つけめん(濃厚)」を頂き、前回は本店には無い「つけめん(淡麗)」。
  そして前回、次回に頂こうと決めていたメニューが有る。
  胡麻好きには堪らない、「坦々あえめん」と言う代物。
  店に着くと、行列は無く、券売機で食券を購入し、店内を覗き込む。
  勝手に空いている席に座る様にと促され、無機質な小洒落た造りのカウンター席の間に挟まる。
  食券を手渡し、麺の量を訊かれ、勿論、「S」にする筈もなく、三〇〇グラムの「M」で。
  出来上がりを待つ間、冷水を呷り、束の間の休息に、ホッと一息吐く。
  太麺の割りに、意外と早く運ばれて来る。
  見た目は其れなりに豪快で、腕白中年の心を擽る。
  良く掻き混ぜてから食べる様にと忠告されるが、そんな事はきちんと弁えている…。
  箸で慎重に、零れない様に攪拌し、食べたいと言う逸る気持ちを抑え、いざ頂こう。
  箸で麺を手繰って啜ると、辛さと、挽き肉が相俟って、気管支を刺激した様で行き成り噎せる。
  其れは丸で、哀れな老人の様で、自分が自分で情けなくなる。
  咳込んで、口に入れた物を其処等中に撒き散らしてしまいそうになるのを堪え、
  手で口を押さえ、悶絶しつつ、冷水を呷る。
  嗚呼、死ぬかと思った…。
  歳は取りたくないものだ。
  さて、味はと言うと、やや辛目で、辛いのが駄目な僕からしたら、汗だくに成る。
  然し、嫌味な辛さではなく、勿論、胡麻の風味も芳醇だ。
  胡麻のコクが有り、只、無駄に辛いだけではなく、円やかさを齎し、陳腐な味には成らない。
  麺は、つけ麺で頂くとシコっと言う腰と、モッチリとした弾力、ツルツルした口当たりが特徴だが、
  此の「坦々あえめん」の場合、茹で上げて水で〆ずに、其の儘、タレと混ぜ合わせるので、
  つけ麺で言えば温盛りの状態で、つけ麺を頂くに当たり、温盛りの意味が分からない僕としては、
  些か残念な部分が有り、モチモチ感は強いが、麺が引き締まっていないのが難点。
  然し其れでも、十分に麺は美味しく、「ひかり食品」の自家製麺の賜物であろう。
  具には叉焼は入っておらず、挽き肉と、豪快に盛り付けられた葱、そして麺麻。
  欲を言えば、叉焼が最初から入っていると有り難く、世の中はデフレーションだが、
  ラーメンの価格だけは上昇している時代で、材料の多様化と製法の複雑化に因るものなので仕方無しか。
  今や、ラーメンは立派な高級料理と言って良かろう…。
  途中、卓上の酢を投入しつつ頂いてみると、辛さが和らぎ、味の角が取れ、非常に頂き易くなる。
  坦々麺を頂く際、必ず実施する頂き方だ。
  最後は、丼に残ったテレレを蓮華で掬い、更に其処に酢を投入し、身体を柔らかくしてみる。
  一通り、此方の麺類のメニューを制覇してしまったので、今度は如何しようかしら…。