「鮨処 いっしん」【日進】

◆「鮨処 いっしん」【日進】

　…日曜日。
　　毎週御馴染み、週の最後の御愉しみの此方へ出掛ける。
　　前日、僕の極めて近しい人の祝言に出席し、しこたま麦酒を呑んだが、翌日とも成れば既に過去。
　　十九時半過ぎに家を出、店に着くと、何とか指定席が空いており、座敷席へと上がり込む…。

　◎「生ビール（中）」五八〇円
　…昼間に「にんにく屋 五右衛門」で軽く麦酒一杯を呷ったが、遠い昔の様。
　　ママさんが注いで呉れる麦酒を、サザエさん症候群を吹き払う様に呷る。
　　グイッと、良く冷えた黄金色のプリン体は、炭酸が弾けてシュワシュワとする。
　　此の爽快感が堪らず、涼しい陽気に冷たい物を呷るのは心地好い。

　◎「もつ煮（小）」三二〇円
　…摘みは如何しようかと考えていると、レーンに乗って流れて来る。
　　十一月十三日に初めて頂いた、モツ煮込みが今回も有る様だ。
　　寿司屋でモツ煮が頂けるとは嬉しく、煮物に限らず、味に関しては文句無しなので良い。
　　モツはトロットロに柔らかく、味付けは白味噌で、味も染みている。
　　具は他に大根、人参、蒟蒻、牛蒡等が入っている。

　◎「真鱈の白子」五一〇円
　…壁のメニューを眺めると、冬の味覚、真鱈の白子が有るので発注。
　　プリン体フェチ故、此の白子を頂かない訳には行かないだろう。
　　ポン酢をたっぷりとぶっ掛け、白い白子が真っ黒に染まった所で頂く。
　　クリーミーで、滑らか、円やかな口当たりで、此りゃ堪らんな。
　　勿論、残ったポン酢は飲み干し、しっかりと塩分補給を忘れない。

　◎「白魚」二三〇円
　…さて、モツ煮、真鱈の白子を存分に堪能した所で、寿司へと取り掛かろう。
　　先ずは、小ざっぱりとしている白魚が気に成るな。
　　此方ではポン酢を掛けて頂くのだが、此れがさっぱり感が増して良い。
　　シラスと違い、一匹一匹がしっかりとしており、プリッとしている。

　◎「ぼたんえび」二三〇円
　…続いては、以前は三二〇円で提供されていたが、最近は二三〇円に値下げの牡丹海老。
　　貧乏人にはこう言うのが有り難く、頂いておかねばと言う貧乏性が出てしまう…。
　　口当たりはトローっとして、軽くプリっと言う甲殻類特有の食感が伝わり、
　　噛めば強い甘味が拡がり、此れは頂かないと損だ、宣 銅烈だ…。

　◎「とろサーモン」二三〇円
　…チェーンの回転寿司店では、鮭は主力商品で、勿論、此方にも常備されているが、
　　如何せん、他に頂く物が多過ぎて、滅多に出番が回って来ないのが残念。
　　チェーンの回転寿司店の安っぽい、一体、本当に鮭なのかと疑いたくなる様な物とは違い、
　　脂臭味は全く無く、トロッとした適度な脂の載りが、他と一線を画している。

　◎「生ほっき貝」二三〇円
　…貝フェチとしては、生の貝も偶には頂いておきたいわね。
　　つぶ貝は常備されているが、赤貝、海松貝、鳥貝、そして北寄貝は稀少だ。
　　何時もの様に、貝紐付きの三貫付けで握って出して呉れる。
　　貝紐はコリコリした歯触りで、身の部位はコリッと、クニュッとした食感で、甘味が強い。

　◎「鰯」一六〇円
　…さて、光物に移ろうかしらね。
　　久し振りに鰯が有ると言うので、此れは頂いておかねば。
　　此の時期の鰯にしては脂が載っており、トロンとした口当たりで中々だ。
　　青魚特有の風味が鼻から抜け、久し振りに頂いたが旨い。

　◎「鰺」二三〇円
　…鰯と来れば、鰺を行きたくなるが、今回は鰺も揃っている。
　　身は肉厚で、脂の載りは其れ程に強くないが、適度で心地好い。
　　プリッとした弾力が有り、身が引き締まっていて秀逸だ。
　　味が良いから鰺と名付けられたと言うのが頷ける、日本の大衆魚と言って良いだろう。

　◎「ガリさば巻き」無料
　…何時もの御決まり通り、〆鯖を発注すると、何てこったい、品切れと言う。
　　諦めてしょんぼりとしていると、不意にマスターが巻き物を拵えて呉れる。
　　以前にも頂いた事の有る、〆鯖と生姜を一緒に巻いた物で、此れが実に良い。
　　〆鯖の酸味と、生姜の辛味と爽やかさが良く合い、メニュー化しても良いだろうな。

　◎「やりいか」三二〇円
　…ロハで「ガリさば巻き」を堪能し、却って申し訳無い心持ちの中、
　　此方で改めて旨さを教えられた烏賊を、忘れずに頂いておく。
　　甲烏賊は常備されており、墨烏賊も偶に入荷する事が有るが、今回は槍烏賊のみ。
　　さっくりとした歯応えで、少し寝かせて落ち着いた身はネットリとして濃厚で美味。

　◎「煮穴子」三二〇円
　…そろそろ〆に取り掛かり、今回の大トリは「トロたく巻き」と決めているので、
　　何時もは締め括りの、此方の一番人気の煮穴子に御任せ。
　　言わずもがなだが、僕は此方の穴子以上の穴子を頂いた事が無いと断言しよう。
　　軽く炙られ、表面は香ばしく、中は蕩ける程に柔らかく、珠玉の逸品だ。

　◎「トロたく巻き」二三〇円
　…〆は予定通り、メニューには無い、裏メニューと言って良いトロたく巻き。
　　裏メニューと言っても、誰でも発注出来るので、「常連風を吹かせて…」とは言われたくない…。
　　鮪のトロのコッテリとした脂の載った味わいと、沢庵のポリポリとした食感とさっぱり感が、
　　如何してこうも合うのだろうと、不思議な組み合わせで、最高に旨い。

　此の日は麦酒四杯を頂戴し、週末を締め括るに相応しい晩餐と成る。

回転ずしいっしん　[ すし ] - Yahoo!グルメ

http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?lat=35.55.42.137&lon=139.36.25.619&width=300&height=300&appid=AlaKEtixg65SDdLq131I378bWz9WKRhwucY9WQdYfw_CBGNegey3a1SeditWzTxuXeihgw--&datum=tky&logo=off&pointer=on&z=16

地図を拡大して表示

住所： 埼玉県さいたま市北区日進町2丁目1616-5
営業時間：11:30～14:30、17:00～21:30、定休日：水曜日
最寄り駅： 日進(埼玉県)
Yahoo!グルメでこの店舗のクチコミを見る

※2011年6月13日時点の情報です。
ID:0000301944

お店情報を自分のブログにもはりつけよう