続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「麺場 風天」【大井町】

イメージ 1

◆「麺場 風天」【大井町

 ◎「風天らーめん」六八〇円

 …九連休明けからの社会復帰の今週も、漸く木曜日。
  疲労も溜まり易く、寝付きも悪けりゃ、寝起きも悪い…。
  床に入ってからは、暫く携帯電話を弄り、寝起きも直ぐに携帯電話を弄ぶ。
  そうして、寝しなの暇潰しをし、寝起きの脳味噌の活性化をする。
  朝はグッタリとして、此れから動き出す気力すら湧き出そうな感じがしない…。
  耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、勇気を振り絞って床から這い出す。
  身支度を整え、満員電車に押し込められ、大井町へと久し振りに出掛ける。
  十二月二十二日以来、約一ヶ月振り。
  今日も今日とて、息が詰まる様な、発狂して、舌を噛んで自害したくなる様な辛さ…。
  此の儘、精神が持ち堪えられるか不安で成らない。
  島倉千代子宜しく、死んでしまおうなんて、悩んだりもしてみようかしら…。
  十三時を過ぎ、独り、昼御飯を摂りに出る。
  もう、昼休憩が唯一の息抜きであり、生き甲斐でもある。
  今日は何と無く、魚介系のつけ麺をガッツリと頂きたい気分。
  考えてみれば、ちゃんとしたつけ麺を、今年に入ってから頂いていないのだ。
  と成れば、いざ行かん、悩める腕白中年よ…。
  恐らくは半年振り位に此方へ出掛けると、店内は略満席に近い状態で、すっかり人気店に成長。
  店内に入り、先ず、券売機で食券を購入する。
  「濃厚つけ麺」を頂く気満々で、紙幣を投入し、其の釦を押そうとした刹那、
  券売機の左上に貼られている貼り紙が目に入り、「風天らーめん」と銘打たれており、
  其の写真は、何と、予想だにしない「ラーメン 二郎」風味満点の雄雄しい姿。
  まさか、魚介系つけ麺と煮干しラーメンを売りにする此方で、こんなラーメンに出会えるとは…。
  急遽の予定変更で、腕白中年の心は一気に「風天らーめん」へと靡き、食券を購入。
  席に着き、食券を手渡す際、大蒜を入れるか如何かを訊かれる。
  仕事中だが、此の憂さを晴らすには、大蒜の力を借りずには居られない。
  残念乍ら、野菜、背脂増し、味濃い目は承って呉れない様だ。
  冷水を呷り、出来上がりを待ち、一〇分程で丼が遣って来る。
  見た目は、当たらずも遠からず、「ラーメン 二郎」らしいちゃ、らしい。
  さて、先ずは御決まりの蓮華でプースーから。
  貼り紙の能書きには、鶏ガラ、野菜をじっくりと煮込んだ真心たっぷりスープ、
  ガッツリ背脂と自家製醤油で仕上げたと謳っている。
  醤油は余り立っている印象は無く、其れよりも、此方の味の特徴である煮干しの風味が薫る。
  店内には詰まれた「煮干鰮」の箱が、味に説得力を齎す様に感じられる。
  鶏ガラと野菜のスープは、後からじんわりと甘味が浮かび上がって来る印象。
  「二郎」系と言っても、プースーの系統は全く異なり、此方ならではの味に仕上がっている。
  上に盛られた野菜はキャベツと萌やしで、キャベツが多目で、「二郎」系では有り得ない量。
  キャベツの甘味が強く、萌やしはシャキシャキ感が有る。
  野菜の下から麺を引っ張り出すと、此方の「塩そば」で使用される物よりもやや太い感じで、
  中細麺と言った趣きで、持ち上げた麺は、縺れ合う様に絡み合っている。
  緩やかな縮れが効いており、適度なモッチリ、シコシコした食感で、プースーとの絡みも良い。
  大蒜は結構な量が入っているが、其の昔、毎週欠かさず通っていた「ラーメン 富士丸」の様な、
  「テーオー」大蒜の様な安っぽさが有るが、懐かしさを感じる。
  叉焼はバラ肉の物で、脂身はトロッと蕩け、赤身はホロッと解れ、中々に秀逸だ。
  「ラーメン 二郎」らしい荒荒しさ、雑っぽさ、豪快さは翳を潜めているが、
  此の手のラーメンにしては上品な部類と言えよう。