続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らあめん 大山」【水戸】

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◆「らあめん 大山」【水戸】

 ◎「大麺」七五〇円

 …木曜日。
  辛く厳しい毎日を送っている訳だが、此の日は今年初めての水戸へと出掛ける。
  日頃、都内近郊ばかりを巡っているので、同じ関東地方と言えども、水戸は一寸した遠出。
  決して、観光気分で仕事に出掛けているつもりは毛頭無いのだが、
  特別急行「スーパーひたち」に乗車出来るので、多少なりとも、気分転換に成る。
  上野発の夜行列車ではなく、特別急行に乗車して水戸に辿り着く。
  前日迄は上司、同僚の方々と作業に従事していたが、独りと成ると、
  仕事量が増えて大変は大変だが、自分の歩調で仕事に没頭出来るので随分と気が楽だ。
  黙々と仕事を熟し、十三時に小休止。
  昼御飯を摂りに、毎度の水戸駅直結の建物へ足を運ぶ。
  四階にラーメン店四店が軒を連ねる一画が在り、此処最近はすっかり御用達だ。
  今回は、四店の中で唯一未訪の此方に御邪魔する。
  此方の系列は、二〇一〇年三月十九日に一度、川崎店で頂いた事が有る。
  店頭に佇めば、写真入りの大きなメニューが設置されており、其処には見慣れた形状のラーメンが。
  そう、毎度御馴染み、「ラーメン 二郎」を模したラーメン。
  昨今、「二郎」系の亜流が彼方此方で見られるが、此方はちょいと訳が違う。
  何せ、今は無き「ラーメン二郎 町田店」の店主が静岡県富士市に開店したのが此方の系列。
  と言う訳で、強ち、「紛い物」と括ってしまうのは如何かと思う…。
  店頭の券売機で、其のメニュー「大麺」と言う食券を購入し、カウンター席に案内される。
  食券を手渡すと、「大蒜入れますか?」と訊かれ、勿論、「御願いします」と返答。
  仕事中なので少々気が引けるが、此の手のラーメンには大蒜が入ってなくちゃ旨くない。
  美味しく頂く為には、苦渋の決断だが致し方有るまい…。
  店内の様子を観察していると、此方は塩ラーメンや、海老の風味を加えたラーメンが売りだが、
  客の多くが此の「大麺」を発注しており、すっかり人気メニューの様だ。
  さて、其の御待ち兼ねのラーメンは、十五分程で出来上がり、目の間へ差し出される。
  見た目は、如何にもと言う、紛れも無い「二郎」系で嬉しくなってしまう。
  丼の中をじっくりと見回すと、如何見ても大蒜が見えない。
  若しや、何時もの入れ忘れられかと思うも、丼の底に入っていると言う店も有るので、
  兎に角、先ずは頂いてみようかしらね。
  プースーを蓮華でヅヅヅと啜ってみると、甘味が強めで、どちらかと言うと薄め。
  卓上にラーメンダレが無いので、味の調節が出来ないのが難点。
  甘目だが、醤油の酸味が仄かに感じられ、じんわりと旨味が込み上げて来る。
  上にこんもりと盛られた野菜は、茹で時間短めのシャキシャキとした物。
  前述の通り、ラーメンダレの備えが無いので、味がしない状態で頂くのは酷だ…。
  個人的にはもう少し茹で、クタッとした感じがする方が、プースーも染み込み易いので好みだ。
  野菜を粗方遣っ付けた後は、丼の奥底から麺を引っ張り上げる。
  此の「大麺」専用の麺らしく、太い平麺で、ゴワゴワ、モソモソした食感は中々に良い。
  「ジャンクガレッジ」然り、ツルツルした麺よりも、喰らい付くと言った趣きの麺の方が好きだ。
  ワッシワッシと貪る様に啜れば、モチモチとした弾力が感じられ、腰も確りしている。
  其れにしても、麺を啜っても、大蒜が出て来る気配は丸で無い。
  嗚呼、僕の人生、何時もこうだ…。
  あれだけ確りと「御願いします」と告げたにも拘らず、如何して入れ忘れられるかね。
  かと言って、大蒜が入っていないと苦情を言う勇気は持ち合わせていない。
  仕事中なので、大蒜は控えろと促されたと思って甘んじよう…。
  さてと、気を取り直し、豚に取り掛かる。
  丸で、三枚肉の豚の角煮の様で、噛めば柔らかさは無いが、分厚い脂身はサックリとして、
  赤身の部位は固いと迄は行かないが、ホロッと解れる感じも無く、矢張り蕩ける方が良いな。
  麺も胃袋にたんと収めたが、最後迄、大蒜の姿は現れず仕舞い…。
  そう言う星の下に生まれたのだろうから、今後もこんな目に遭うのだろうと、
  不遇な人生を悔いつつ、午後の業務に戻る。