続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「らあめん 満来」【新宿西口】

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◆「らあめん 満来」【新宿西口】

 ◎「チャーシューざる」一二〇〇円

 …昨晩は夜中に何度、目が覚めただろうか。
  午前零時前に布団に潜り込み、一時半には既に一回目の起床をした気がする。
  雪隠に起きたり、携帯電話を弄んだりした様に記憶している。
  そんな事をしているから、いざ、目覚ましに叩き起こされると、異様に辛い。
  其れこそ、其の儘、永眠したくなる…。
  此処最近、現在進行形で太り続けているので、瞼も太ったかの様に重たい。
  暫く布団の中で、其の温もりを恋しく思いつつ、意識を覚醒させ、やっとの思いで這い出す。
  背広を着込み、今日も満員の遅延電車に押し込められ、新宿へと向かう。
  週の真ん中モッコリ水曜日と言うのに、果たして、今週一杯持つかしら。
  朝から、昨日の仕事の残りを粛々と熟せば、季節はすっかり夏なので汗だくだ…。
  十三時過ぎに、同僚の方と入れ替わりで昼休憩を摂りに出る。
  昨日は沖縄料理だったが、今日は此方以外は考えられまい。
  昨年、新宿西口の路地裏に見付けた、「チャーシューざる」が素敵な店。
  十二月二〇日以来、二ヶ月振りの御無沙汰と相成る。
  行列を覚悟して、店内に入れば、十五人程の待ち。
  尤も、此方は回転が早いので、気に病む事は無い。
  先ずは券売機で、何時も通りの「チャーシューざる」の食券を、一二〇〇円もの大金を叩いて購入。
  行列の最後尾に並び、店内を観察すれば、相変わらず、年齢層が高い。
  客全員の白髪の本数を、他の店の其れと比較すれば、恐らく、圧倒的に多いに違いない。
  と同時に、何処と無く、加齢臭が漂っているかも知れない…。
  案の定、宍戸 錠、回転は早く、一〇分程で着席出来る。
  食券をカウンター上に置き、冷水を呷っていると、五分程で腕白つけ麺との御対麺。
  相変わらず、つけ汁の器、否、肉の器に、申し訳無さ程度につけ汁が入っていると言った方が良いか。
  肉が食み出さんばかりに、此れでもかとばかりに犇めき合っている。
  さて、麺を手繰り、此のつけ汁に浸して食すのだが、待っている間、他の客の食べ方を観察すると、
  大方、三通りの食べ方に分かれる様な気がする。
  一つは、僕の食べ方である、麺を肉の隙間に無理矢理、捻じ込む様にして其の儘、啜る食べ方。
  二つ目は、つけ汁の器の片側に、肉を積み重ねる様に避け、隙間を作って啜る食べ方。
  三つ目は、肉を数切れ、麺の皿に退避させ、隙間を作って啜る食べ方。
  個人的な意見として、三つ目は、肉が外気に触れて冷めてしまう上、此れをつけ汁に戻す際、
  只でさえ温いつけ汁が、より一層、熱が奪われてしまうので、余り気が進まない…。
  其れは兎も角、二ヶ月振りの「チャーシューざる」は、矢張り旨い。
  つけ汁は仄かな酢の酸味と、七味唐辛子の辛味が有り、さっぱりとした醤油の味わいと、
  昔懐かしさが何処と無く感じられ、飽きの来ない味と言って良い。
  だからこそ、加齢臭が漂う世代にも根強い人気が有るのだろう。
  麺はピロピロした平打ち麺で、水の切り方が甘いのが難点だが、良く引き締まっている。
  モッチリとした弾力で、ツルツルっと啜り上げるのが心地好い。
  麺を手繰っていると、箸を持つ手が草臥れて来るが、麺自体が旨いので許す。
  さあ、主役の肉に取り掛かろう。
  豪快に喰らい付けば、力んで噛まずとも、ホロッといとも簡単に解れてしまう柔らかさ。
  絶妙の噛み応えで、此のホロトロ感は筆舌に尽くし難い。
  肉肉しさ満点で、つけ麺ではなく、肉を喰いに来たと言って差し支えない。
  肉の下には、麺麻、ざく切りの長葱が具として入っている。
  啜るに連れ、つけ汁はどんどん冷めて行き、溶け出した豚の脂が凝固し、白く変色するのが分かる。
  〆は、此の白く凝固した脂諸共、胃袋にヅヅヅイと収める。