続・ROCK‘N’ROLL退屈男

続・ROCK‘N’ROLL退屈男 B面⇒https://twitter.com/RandR_taikutsu

「麺屋 武蔵」【新宿西口】

イメージ 1

◆「麺屋 武蔵」【新宿西口】

 ◎「味玉角煮らーめん」九〇〇円

 …遂に、昨日から花粉症が爆発。
  今年も此の鬱陶しい、嫌な季節が遣って来る。
  此の季節だけは、人として使い物に成らず、半ば、死に体だ。
  目は痒く、掻き過ぎて真っ赤に腫れ、嚔は止まらず、鼻水は垂れっ放し。
  晩はと言うと、午前零時前に寝床に潜り込むも、又しても一時間で雪隠に起き、
  再度、午前二時に雪隠に起き、こんなんじゃ熟睡出来る訳が無い。
  況してや、花粉症の鼻詰まりも併発していると言うのに…。
  勿論、朝は断末魔の苦しみの寝起きで、花粉で襤褸襤褸
  有りと有らゆる身体の箇所が痒い気がする。
  もう、此の季節は外に出たくないわね。
  然し、そう言う訳にも行かず、定刻通りに走る気の無い埼京線で池袋へ出掛ける。
  花粉に塗れて残務を熟し、其れも其処其処に、十一時に新宿へと向かう。
  上司と合流し、すべき仕事を遣っ付け、切りの良い所で、十三時過ぎに昼休憩を挟む。
  外に出ると花粉の中に身を投じる様で嫌だが、食事が出来ないのはもっと困る。
  何時もならば、「らあめん 満来」か「ラーメン二郎 新宿小滝橋通り店」が専らだが、
  偶には趣きを変え、一〇年振り位に成ろうか、此方へ足を運んでみる。
  其の昔、此方が出始めの頃、ラーメンに関する雑誌やテレヴィヂョンで軒並み一位を獲得し、
  ラーメン店は全て、此の「麺屋 武蔵」を中心に廻っているんじゃないかと言う程だった。
  御多分に洩れず、大人気の此方を訪れ、一時間四十五分並んで「味玉らーめん」を頂き、
  当時は魚介系が好きではなかった為、跳び上がる程に旨いとも思わなかった記憶が有る。
  其れから一〇年以上が経ち、今では店外に行列も無く、店内に数名並んでいるのみ。
  先ずは券売機で、一寸奮発し、「味玉角煮らーめん」の食券を購入し、食券を手渡す。
  麺の量を訊かれ、並盛りと大盛りが選択出来る様で、少し迷って大盛りで御願いし、
  続け様に、コッテリとあっさりを訊かれ、出っ張った腹を見詰めつつ、コッテリで御願いする。
  程無くして席が空き、カウンター席の間に挟まり、只管、花粉を洗い流す様に冷水を呷る。
  店内には時折、店員の掛け声が響き渡り、少々五月蠅い。
  麺上げの際、長渕 剛の物真似をする人の様に、「せいっ!」と調理人が叫ぶと、
  其れに呼応する様に、店中の店員が続き、格闘技場の様な声が木霊する。
  着席から一〇分掛からなかっただろうか、約一〇年振りのラーメンと対面を果たす。
  コッテリで御願いしただけあり、プースーの表面には油の層が出来ている様に見える。
  懐かしさを呼び起こす様に、先ずは蓮華でプースーを一口。
  すると、魚介の風味がブワッと押し寄せ、甘味の有る芳醇な味わいが感じられる。
  豚骨と鶏ガラに数十種類の野菜を加えたと言う動物系のスープに、秋刀魚干し、鰹節、煮干し、
  羅臼昆布を大量に使用して出汁を取ったと言い、素材から染み出した自然の甘味が心地好い。
  当時は全くと言って良い位に反応しなかったが、嗚呼、中々に旨いものだな。
  魚介系に対する許容量が増えたと言うか、当時は背脂ビチビチや、豚骨のみしか受け容れなかったしな…。
  余りに美味しく、思わず、何口か立て続けに啜ってしまう。
  大盛りで御願いした麺は、緩やかな縮れの有る中太麺で、モッチリとした膨よかな印象の麺。
  然し、市販の生ラーメンの麺の様な味わいが気に成ってしまう。
  決して不味い訳ではないのだが、安っぽい気がしてしまうのは僕だけだろうか…。
  具の麺麻は甘目の味付けで、シャキシャキとした歯触りだが、柔らかさも兼ね備えている。
  昔は叉焼だったが、今では角煮へと変更に成っている肉は、此れも甘目で柔らかく、嫌いではない。
  味付け玉子は、黄身がトロッと飛び出す様な感じではなく、やや半熟と言った加減。
  他には葱と海苔が入り、最後はプースーを全て飲み干す。
  ラーメンの場合、プースーは全て飲み干す事は稀だが、久し振りに飲み干してしまう。
  今度はつけ麺も良いな…。