続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「G麺7」【上大岡】

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◆「G麺7」【上大岡】

 ◎「らーめん正油ワンタン入り」八五〇円

 …如何にもこうにも、シーコーがズイマーだ。
  地べたに座るなんて以っての外で、仰向けに寝るのも容易じゃなく、持病とは言え辛い…。
  夜は何とか眠っているが、相変わらずの丑三つ時の排尿で、熟睡は出来ていない。
  寝る直前に雪隠に行っても駄目で、どれだけ膀胱が軟弱なのだろうか。
  黄金週間の九連休明けの五日目とも成れば、身体はぶっ壊れそうに疲労が蓄積している。
  必然と、寝起きの悪さは尋常ではない。
  此の世の終わり、地獄が訪れたかの様な辛さで、いっその事、永眠したくなる。
  虫の息程の最後の力を振り絞って起き、身支度を整え、今週最後の勤めに出る。
  「勤めに出る」と言っても、僕が花魁と言う訳ではない…。
  満員電車に揺られ、遅延にも巻き込まれ、やっとこさっとこ横浜に辿り着き、
  京浜急行に乗り換え、大震災の其の時に居た上大岡へ。
  腰痛で儘成らない身体に鞭打ち、山積した仕事を一から遣っ付けて行く。
  汗ばむ陽気の中、せっせとせっせと仕事に精を出す。
  十三時に成り、一先ず、昼休憩を挟んで一息入れる。
  此処最近、上大岡での昼御飯は今一、グッと来る所が無い。
  悩んだ結果、昨年八月に訪店するも、盆休みの為に閉店ガラガラで振られて其れっきりで、
  三月六日に御邪魔した「啜磨専科」の本店である此方に初訪問。
  其の名を「G麺7」と言い、「Gメン七十五」とは関係有るのだろうか。
  然し、六十八も足りないしな…。
  店に着き、店頭に設えられた券売機に出迎えられる。
  ザッと見るに、醤油味と塩味の二種類で勝負している様で、分かり易くて良い。
  何だか、雲呑に惹かれる事が多く、「らーめん正油ワンタン入り」の釦を押っぺす。
  店に入ると、先客は一名のみで、カウンター席の端っこに腰を労わる様にして腰掛ける。
  水は自主的に注ぐ方式らしく、此方は鉄観音茶と茉莉花茶が用意されており、
  此れ等を各自、適宜、配合して飲む様にと貼り紙がされている。
  単なる冷水でないのが有り難く、身体に良い様な気がして嬉しい。
  二杯目の茶を汲みに立った隙に、ラーメンが配膳され、すっかり準備が整っている。
  伸びない内にとっとと「啜磨専科」。
  先ずは、蓮華でプースーから「啜磨専科」。
  醤油の色味は有る物の、澄んだ感じが有り、さっぱり、あっさり系を窺わせる。
  実際に啜ってみると、淡白な味わいと思いきや、動物系の出汁が意外と効いている。
  鶏ガラと豚骨と思われ、通常の豚骨醤油ラーメンと比べたらすっきりとした優しい味わい。
  自然な素材の甘味がじんわりと浮かび上がって来て、陳腐な感じに思われ勝ちだが中々だ。
  此方の特徴である、背脂や鶏皮を揚げた物が浮かび、香ばしさと甘味を齎して呉れている。
  麺を手繰ると、中太のツルツルとした平麺で、店内に詰まれた粉の袋からして自家製麺だろう。
  噛むとプツっと千切れ、腰と弾力が感じられ、ゲッティーの様な趣きが何処と無く感じられる。
  具に目を投じると、叉焼が四枚も入っている。
  縁が赤い腿肉の叉焼で、此の手の物はパサパサして好みではないが、此れは違った。
  柔らかさも有りつつ、張りが有り、パツっと言う弾力さえ感じる。
  丸で、二〇代前半の婦女子の太腿のパーンッと言う張りを髣髴とさせ、瑞々しささえ感じる。
  「学生時代はラクロスをやってました!」と言う感じの太腿…。
  豚の腿肉が四枚かと思いきや、其れは二枚のみで、残りの二枚は鶏肉の叉焼だ。
  そう言えば、「啜磨専科」の叉焼も鶏肉だったっけな。
  微かに燻製の風味が薫り、豚肉には若干劣るが、別の旨さが有る。
  麺麻は太目の物が五本程入り、柔らかさ、シャキシャキとした歯触りも好み。
  雲呑はトゥルっとして、五粒程が浮かんでおり、プースーを吸って秀逸だ。
  最後はプースーを綺麗に飲み干し、味を堪能し、次回は塩味も頂いてみたいと感じてみる。