続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「えぼし麺 菜良」【茅ヶ崎】

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 ◎「あえそば」七五〇円

 …来週は日曜日から六連勤の為、今週末は金曜日、土曜日が休日で宛がわれる。
  と言う訳で、今日を凌げば、待ちに待った休日が訪れる。
  毎日、週末の休日だけを生き甲斐に、頼りに生きている…。
  腰痛の方は、補装具を装着しているので、何とか成っているが、痛いものは痛い。
  寝起きは言わずもがなの有様で、怠さ満載の辛い朝…。
  僅かに残った気力、体力を振り絞り、背広を着込み、仕事へと出掛ける。
  十二キログラムの糞重たい鞄を背負い、肩が脱臼しそうに成りつつ、湘南新宿ラインに乗車。
  車内は蒸し暑く、冷房は点いているが、申し訳程度に暑さを和らげているに過ぎない。
  不快な思いをしていると、悪い事が重なるもので、宇都宮線内と、東海道線内の人身事故だとよ…。
  乗る電車、乗る電車、如何してこうも遅延するのか。
  茅ヶ崎に辿り着いたのは三〇分も遅れてと言うから、出鼻を挫かれ、胸糞悪い。
  普段は好い加減な癖に、変に完璧主義な所が有り、予定が狂わされるのが異様に嫌だ…。
  其の茅ヶ崎駅に降り立つと、既に御天道様は勢い良く昇り、今にも南中高度に達しそうな勢いだ。
  南国なので、水着一丁の人種が駅前をウロウロしているのかと思いきや、意外にも居ない。
  波乗り用の板を小脇に抱え、美女から美女へ乗り移る様な渚のシンドバッドも居ない…。
  真夏日の中、仕事に入り込めば、汗が引っ切り無しに噴き出し、拭うのに大変だ。
  嗚呼、五月でこんなに暑いんじゃ、一体、十二月に成ったら何度に成るのかと、
  昭和の小噺が脳裏を過り、仕事の切りも良くなったので、十三時に昼休憩を挟む事とする。
  行き先は決まっている。
  茅ヶ崎と言えば此方、此方と言えば茅ヶ崎
  足早に向かうと、店頭には確りと営業中の板が出ており、臨時休業でない事に安堵する。
  木戸を開けて入れば、空席が有り、又しても安堵する。
  冷水を注ぎ、席に座ると、此方は間髪を入れずに注文訊きに来るので、悩む暇も無い。
  「あえそば」は散々頂いたので、偶には原点回帰で「えぼし麺」に戻ろうかと思うも、
  如何しても、病み付き、麻薬性、中毒性が有るので「あえそば」にしてしまう。
  勿論、「全増しで」と御願いし、発注を済ませた後は只管に冷水を呷りつつ続けるのみ。
  さて、此方の麺は極太麺にも拘らず、茹で時間が五~六分と短めなので、提供が早いのが嬉しい。
  こちとら、埼玉の江戸っ子なので、気が短いのだ。
  先ずは、丼の中央に落とされた生玉子を割り、全体的にざっくりと混ざる様に攪拌する。
  余り良く、全体を馴染ませてしまわず、所々、味の濃淡が有り、味のばらつきを味わえる方が面白い。
  野菜はシャキシャキとクタクタの中間の茹で加減で、生玉子のドゥルドゥルと混ざり合う。
  味に関しては、細かい緻密で繊細な素材の味を味わうと言う類の物ではなく、
  有りと有らゆる調味料や具の味が、一緒くたに成って、味覚を刺激して来る。
  醤油ダレの甘辛さを基本とし、黒胡椒の爽やかなピリッとした辛味、一味唐辛子の刺激的な辛味、
  揚げ大蒜のカリッと香ばしい味わい、生玉子のドゥルッとした滑らかな甘味、
  粉チーズの円やかなコク、大蒜の刺激、背脂の甘味、夫々が役割を果たし、旨さを醸し出している。
  麺は、内蒙古産のかん水を使用した極太自家製麺で、茹で時間に五、六分要すると謳っており、
  ボソボソとした感じは有るが、腰と言うよりは、モチモチとした弾力の方が強く出ている。
  縄暖簾の様な太さで、ドロッドロのプースーと善く絡んで旨い。
  具の叉焼は切り落としの様な部位で、固さは有るが、味が善く染みている。
  プースーに浸していると柔らかさが生まれ、酒の摘みにも良さそうだ。
  食べ進むに連れ、丼の底に向かうと味が濃くなるので、此方で「タレ」多目で御願いすると、
  調理する前に「タレ」を多目に入れる様で、殆どの「二郎」系の様に、後から掛ける方式では無い様だ。
  最後は流石に汚泥の様なプースーを飲み干す事はしないが、確りと平らげる。
  其れにしても、ロマンティック同様、汗が止まらない…。