◆「ラーメン凪 煮干王」【渋谷】
◎「つけめん（中）」八〇〇円
…毎晩寝苦しく、寝付きも悪いので、無理して寝ようと力まない事にしている。
だからと言って、五輪ピックを観ると言う、世間様に迎合する程、根性は真っ直ぐではないので、
蹴球は全く観ず、文明の利器・携帯電話で奥床しい桃色映像を観て、寝床で悶絶してみる駄目中年…。
随分と便利な世の中に成ったもので、長生きはしてみるものだな。
寝起きは毎度の事乍ら、ぐったりとして、目脂で目が開かない捨て猫の様だ。
汗だくで身支度をし、いざ、仕事に行こうとすると、携帯電話に電車の遅延の報せが届く。
出鼻を挫くと言うか、やる気を殺ぐと言うか、運が悪いと言うか…。
然し、何だかんだで、渋谷へは予定と大して変わらずに到着出来、事無きを得る。
其れにしても何だな。
此の季節の渋谷はと言うと、街は煌くパッションフルーツだ。
目の保養には持って来いで、背広のズボンのチャックが壊れそうでいけない。
替えのズボンを持ち歩かないと駄目だな此りゃ…。
そんな欲求不満に駆られつつ、仕事に雪崩れ込み、すべき仕事は粛々と、汗を噴出させ乍ら熟して行く。
午後から新宿に移動せねば成らない為、十三時には切り上げたい所だったが叶わず、
一先ず、昼休憩を一旦挟み、仕切り直しとする。
さて、昨晩から、渋谷のラーメン店を検索し、食指が動く店を発見。
其の名も「ラーメン凪 煮干王」と言い、「ラーメン 凪」が煮干しラーメン専門店として特化した様だ。
灼熱の渋谷の街を縫う様に闊歩し、歩道橋を渡って国道二四六号線の反対側へと移り、
渋谷警察署の東側を目指すと、行列で其れと分かる。
店頭に七名の待ちが発生しており、幸いにも日陰なので、幾らかホッとして列の最後尾に。
流石、煮干しに特化しているだけあり、「煮干し嫌いは来るな！」位の文句が書かれており、
我が町・日進の「つけめん 弐★゛屋～にぼしや～」で煮干しの旨さを改めて知った僕には有り難い。
待つ事、十五分弱で店内に通され、先ずは券売機で食券を購入する。
初めてなので、普通に「煮干ラーメン」にするのが無難だが、如何せん、此の暑さ故、
「つけめん」の釦を押し、食券を購入し、鰻の寝床の様な細長い店内を奥へと進み、着席。
食券を手渡す際、麺の量が選択出来、並盛り三〇〇グラムでは心細く、
大盛り五〇〇グラムは減量中の身には堪えるので、間を取って中盛り四〇〇グラムで御願いする。
麺の茹で上がりに時間が掛かる旨、前以って告知される。
隣りでは、ハウスマヌカン風の若い婦女子二名が、喋りに夢中で、啜るんだか啜らないんだか、
つけ麺に失礼な食べ方で、此れじゃ、回転が悪い筈だと納得してみる…。
其れは兎も角、一〇分一寸で「つけめん」が目の前に差し出され、つけ汁の器が熱いと、
リアクション芸人の前振りの様に忠告されるが、普通に受け取り、慎重にテーブルに下ろす。
つけ汁は「つけめん 弐★゛屋～にぼしや～」や「なんつッ亭」の「にぼ豚」の様に、
バリウムを飲んだ後の排便の様な色ではなく、寧ろ、ロイクーと言って良いだろう。
麺の上に盛り付けられた叉焼、麺麻、海苔、葱をつけ汁に投入し、いざ啜ろう。
麺は極太に近い太さで、此れを啜れば、モソモソとした感じが強く、勢い良く啜る事が出来ない。
啜り心地が悪いと迄は言わないが、少し、モッチリし過ぎな印象。
此の麺に関して能書きが記されており、此の麺は立川の奥地で作られているらしく、
其の日に打った麺は、自動車輸送ではなく、電車で運んで来ると言い、経費削減に繋がるらしい。
つけ汁の味はと言うと、此れ又、能書きに拠れば、小豆島の杉樽醤油を使い、味醂、酒等、
調味料を厳選し、牡蠣、昆布、あご煮干し等をふんだんに煮出して一週間熟成させると言う。
此の醤油ダレの味わいが強めに感じられ、何処と無く尖って居乍らも、角の取れた感じとでも言おうか。
普通の麺とは別に、脇には、紐革饂飩の様な幅広の麺が添えられている。
メニューに有る「麺の刺身」と言う物だろうか。
雲呑の皮の様なピロピロ感が有り、此れは具の様な感じがする。
プースーは鶏ガラに煮干しを合わせた物で、煮干しの主張が確りしており、ガツンと来る。
良い意味で、煮干しのえぐみが効いている。
つけ汁には刻み叉焼が入っており、脂身、赤身共に弾力の有る歯応えで、個人的には、
脂身はトロッと、赤身はホロッと、其れが好みなので、少々残念。
〆は、煮干しのエキスを確りと胃袋に収め、夏バテ予防に効くか如何かは知らないが、まあ良い…。
だからと言って、五輪ピックを観ると言う、世間様に迎合する程、根性は真っ直ぐではないので、
蹴球は全く観ず、文明の利器・携帯電話で奥床しい桃色映像を観て、寝床で悶絶してみる駄目中年…。
随分と便利な世の中に成ったもので、長生きはしてみるものだな。
寝起きは毎度の事乍ら、ぐったりとして、目脂で目が開かない捨て猫の様だ。
汗だくで身支度をし、いざ、仕事に行こうとすると、携帯電話に電車の遅延の報せが届く。
出鼻を挫くと言うか、やる気を殺ぐと言うか、運が悪いと言うか…。
然し、何だかんだで、渋谷へは予定と大して変わらずに到着出来、事無きを得る。
其れにしても何だな。
此の季節の渋谷はと言うと、街は煌くパッションフルーツだ。
目の保養には持って来いで、背広のズボンのチャックが壊れそうでいけない。
替えのズボンを持ち歩かないと駄目だな此りゃ…。
そんな欲求不満に駆られつつ、仕事に雪崩れ込み、すべき仕事は粛々と、汗を噴出させ乍ら熟して行く。
午後から新宿に移動せねば成らない為、十三時には切り上げたい所だったが叶わず、
一先ず、昼休憩を一旦挟み、仕切り直しとする。
さて、昨晩から、渋谷のラーメン店を検索し、食指が動く店を発見。
其の名も「ラーメン凪 煮干王」と言い、「ラーメン 凪」が煮干しラーメン専門店として特化した様だ。
灼熱の渋谷の街を縫う様に闊歩し、歩道橋を渡って国道二四六号線の反対側へと移り、
渋谷警察署の東側を目指すと、行列で其れと分かる。
店頭に七名の待ちが発生しており、幸いにも日陰なので、幾らかホッとして列の最後尾に。
流石、煮干しに特化しているだけあり、「煮干し嫌いは来るな！」位の文句が書かれており、
我が町・日進の「つけめん 弐★゛屋～にぼしや～」で煮干しの旨さを改めて知った僕には有り難い。
待つ事、十五分弱で店内に通され、先ずは券売機で食券を購入する。
初めてなので、普通に「煮干ラーメン」にするのが無難だが、如何せん、此の暑さ故、
「つけめん」の釦を押し、食券を購入し、鰻の寝床の様な細長い店内を奥へと進み、着席。
食券を手渡す際、麺の量が選択出来、並盛り三〇〇グラムでは心細く、
大盛り五〇〇グラムは減量中の身には堪えるので、間を取って中盛り四〇〇グラムで御願いする。
麺の茹で上がりに時間が掛かる旨、前以って告知される。
隣りでは、ハウスマヌカン風の若い婦女子二名が、喋りに夢中で、啜るんだか啜らないんだか、
つけ麺に失礼な食べ方で、此れじゃ、回転が悪い筈だと納得してみる…。
其れは兎も角、一〇分一寸で「つけめん」が目の前に差し出され、つけ汁の器が熱いと、
リアクション芸人の前振りの様に忠告されるが、普通に受け取り、慎重にテーブルに下ろす。
つけ汁は「つけめん 弐★゛屋～にぼしや～」や「なんつッ亭」の「にぼ豚」の様に、
バリウムを飲んだ後の排便の様な色ではなく、寧ろ、ロイクーと言って良いだろう。
麺の上に盛り付けられた叉焼、麺麻、海苔、葱をつけ汁に投入し、いざ啜ろう。
麺は極太に近い太さで、此れを啜れば、モソモソとした感じが強く、勢い良く啜る事が出来ない。
啜り心地が悪いと迄は言わないが、少し、モッチリし過ぎな印象。
此の麺に関して能書きが記されており、此の麺は立川の奥地で作られているらしく、
其の日に打った麺は、自動車輸送ではなく、電車で運んで来ると言い、経費削減に繋がるらしい。
つけ汁の味はと言うと、此れ又、能書きに拠れば、小豆島の杉樽醤油を使い、味醂、酒等、
調味料を厳選し、牡蠣、昆布、あご煮干し等をふんだんに煮出して一週間熟成させると言う。
此の醤油ダレの味わいが強めに感じられ、何処と無く尖って居乍らも、角の取れた感じとでも言おうか。
普通の麺とは別に、脇には、紐革饂飩の様な幅広の麺が添えられている。
メニューに有る「麺の刺身」と言う物だろうか。
雲呑の皮の様なピロピロ感が有り、此れは具の様な感じがする。
プースーは鶏ガラに煮干しを合わせた物で、煮干しの主張が確りしており、ガツンと来る。
良い意味で、煮干しのえぐみが効いている。
つけ汁には刻み叉焼が入っており、脂身、赤身共に弾力の有る歯応えで、個人的には、
脂身はトロッと、赤身はホロッと、其れが好みなので、少々残念。
〆は、煮干しのエキスを確りと胃袋に収め、夏バテ予防に効くか如何かは知らないが、まあ良い…。
