続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「TULIP“THE LIVE”40th memorial tour」神奈川県民ホール

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昨晩。
チューリップと言うバンドに目覚めたのは、高等学校二年生の秋頃だっただろうか。
今から丁度、二〇年前か。
レディオのニッポン放送を偶さか点けていたら、ライヴ音源を放送する番組だった様で、
其の回は財津和夫氏のソロコンサートの特集だった様に記憶している。
其の中で掛かった「魔法の黄色い靴」と言う曲に豪い衝撃を受けた。
サビの旋律に鳥肌が立つ様な感覚を覚え、翌日、直ぐに其の曲の入ったコンパクトディスクを買いに走った。
其れが、チューリップのデヴューアルバムの『魔法の黄色い靴』。
其れ以来、すっかり魅せられ、虜と成り、コンパクトディスクを買い漁る。
月日は流れ、ひょんな事から、二〇〇八年六月十四日入間市市民会館で行われた、
財津和夫ライブ&トーク」に御誘いを受け、初めて生で財津氏の曲に触れると言う幸運に恵まれる。
其の後も、二〇〇九年六月十三日二〇一一年四月十七日とお零れを頂戴し、
そして、今回は何と、チューリップの四〇周年記念コンサートの御鉢が廻って来る。
存在を知った時には解散していたバンドのコンサートに行けるだなんて、長生きはしてみるものだ…。
「おかぴ」さん、何時も何時もすみません、有難う御座います。

●「TULIP“THE LIVE”40th memorial tour」神奈川県民ホール
(第一部)
 1.夏色のおもいで
 2.明日の風
 3.悲しきレイン・トレイン
 4.おいらの旅
 5.置いてきた日々
 6.セプテンバー
 7.エジプトの風
 8.想い出のフリスビー
 9.思えば遠くへ来たものだ
10.博多っ子純情
11.僕のお嫁さん
12.Mr.プレスマン
13.ここはどこ
(第二部)
14.The Halo
15.ブルー・スカイ
16.心を開いて
17.風のメロディ
18.なくした言葉
19.ぼくがつくった愛のうた~いとしのEmily~
20.青春の影
21.虹とスニーカーの頃
22.Someday Somewhere
23.Shooting Star
24.心の旅
(EC.1)
25.銀の指環
26.私のアイドル
27.夢中さ君に
(EC.2)
28.魔法の黄色い靴

 Vo、Key、G、Cho:財津和夫
 Vo、G:安部俊幸
 Vo、Dr、Cho:上田雅利
 Vo、Key、G、Cho:姫野達也
 Vo、B、Cho:宮城伸一郎

開演時間の十八時に会場が暗転し、五人のメンバーが登場し、感慨も一入だ。
前から六列目と言う席で、財津和夫安部俊幸上田雅利姫野達也宮城伸一郎の諸氏の顔も確り見える。
姫野達也のカウントで始まった一曲目は、初めて外部の作詞家に発注した「夏色のおもいで」。
因みに、作詞はかの松本 隆。
歌終わりのインスト部分が良い「明日の風」、鈴木トオルもカヴァーした「悲しきレイン・トレイン」と、
姫野達也がヴォーカルを取る曲が続き、四曲目で漸くリーダーの御出座し。
アルバム『無限軌道』に収録の「おいらの旅」と言うマニアックな所を。
「置いてきた日々」、「セプテンバー」と中・初期の曲が続いた後は、宮城伸一郎がヴォーカルを取る。
「Volume・10」でも、「Route134」でもなく、「エジプトの風」と言うのが渋い!
個人的に好きなアルバム『I dream』に収められ、疾走感が有り、ベースラインが好きだ。
其れにしても、宮城さん、痩せて若返ったな…。
続いては、最近、網膜剥離の手術を受けたばかりと言う上田雅利に照明が当たる。
此れ又、渋い所で「想い出のフリスビー」を熱唱。
歌は少しコブシが廻るが、ドラムはと言うと健在だ。
一九七七年から二年連続で、「ミュージックライフ」誌の国内ドラマー部門で一位に選出された名うてだ。
メンバーが全員前に出て来た所で、恒例の「生ギターコーナー」。
安部俊幸が「思えば遠くへ来たものだ」、姫野達也が「博多っ子純情」と、故郷を思う歌を。
財津さんは「僕のお嫁さん」を、結婚と言う不思議な制度への疑問を投げ掛けた話の後に披露。
各自、持ち場に戻り、「Mr.プレスマン」、「ここはどこ」で、第一部終了。
メンバー含め、観客も中高年が多いので、合間に休憩を挟まないと身体が持たない。
僕も含め、会場は加齢臭が充満し、熱気と混ざり合い、物凄い事に成っている。
二〇分程経過し、会場が暗転し、第二部が始まる。
財津さんが宇宙志向に走り出した頃の中期の名曲「The Halo」から。
乗りが良いので盛り上がり、一九八九年の解散ツアーでは一曲目を飾っている。
「ブルー・スカイ」では、観客が手拍子を間に入れ、「心を開いて」も懐かしくて感涙。
次の「風のメロディ」は、「ブルー・スカイ」の前のシングル曲で、姫野達也財津和夫がヴォーカルを取る。
アップテンポの「風のメロディ」の次は、しっとりと「なくした言葉」。
チューリップの真骨頂、コーラスで聴かせると言った感じで、グッと引き込まれる。
さて、序盤、中盤はアルバム収録曲が中心だったが、此の辺りから怒涛の攻勢が掛けられる。
「ぼくがつくった愛のうた」、「青春の影」、「虹とスニーカーの頃」と、素人でも知っている曲で攻める。
若い時と比べ、勿論の事だが、随分と声の張りが影を潜めた印象だった財津さんだが、
いやいや、如何して、此処数年、伸びの有る声が復活して来た感が有り、会場中に響き渡る。
個人的には、一九八〇年前後の声が最高潮だと思っており、
一九八二年の「TULIP LIVE 1000th」の「青春の影」は狂気にも似た歌声だ。
其れにしても何度も記すが、「わがままは男の罪、それを許さないのは女の罪」、稀代の名文句だ…。
さて、伴天連正月を一ヶ月後に控え、「Someday Somewhere」は良い。
そして、シングルカットされていないがファンには人気の「Shooting Star」。
財津さんが宇宙方向を向き始めた最初の頃の曲と言って良いかしら…。
形式上の最後の曲は、チューリップ最大のヒット曲、「心の旅」。
御決まりのアンコールで再登場し、「銀の指環」から再度、徐々に盛り上がり始め、
「私のアイドル」、メンバー紹介、「夢中さ君に」で大爆発と言った感じ。
チューリップのライヴに不可欠な曲を残し、メンバーが下がり、此れ又、御決まりのアンコール。
何とも日本人らしい風習だ…。
三度目の登場の後は、デヴュー曲「魔法の黄色い靴」を演るしか他は無い。
まさか、こうして生で、嵌る切っ掛けと成った曲が聴けるとは。
思わず、座り小便をして馬鹿に成って、明後日の方角に飛んで行きそうだ…。