続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「えぼし麺 菜良」【茅ヶ崎】

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 ◎「あえそば」七五〇円

 …新居での生活は其れなりに快適だが、風邪っ引きの岡っ引きでは身体が襤褸襤褸
  腰は痛いし、咳は出るし、ヴォーっとするし、薬漬けの毎日だ。
  暑がりの僕だが、流石に朝は布団から這い出すには勇気が要る。
  毎日、サザエさん症候群の様なものなので殊更だ…。
  身支度を整え、外套も羽織らずに出掛け、湘南新宿ラインに乗車する。
  椅子に座るのは腰に負担が掛かって痛いが、立ちっ放しと言うのも辛いものだ。
  渋谷駅から漸く座る事が出来、茅ヶ崎迄の長丁場を堪える。
  年末の繁忙期、書き入れ時を迎え、一層、仕事は煩雑と成り、すべき事は山積している。
  独りでは発狂しそうになるが、グッと堪え、仕事に精を出す。
  十三時に成り、一息入れるべく、昼御飯を頂こう。
  減量中、質素倹約中の折、牛丼か立ち喰い蕎麦で遣り過ごそうと思うも、
  此の風邪を吹き飛ばさないといけないので、パンチの有る物が良い。
  と言う訳で、茅ヶ崎と言えば此方が素敵だ。
  店へと闊歩して行けば、何てこったい、店頭に三名の待ち。
  一気に気分が萎える…。
  何時もはこんなに混んでいないのに、偶さか訪れたら此の有様だ。
  日頃の行いが悪いのだろうか…。
  寒空の中、ヂッと耐えて待ち、一〇分程で店内へ。
  夏場は冷房の効きが悪く、地獄の様な暑さの店内だったが、冬場に成れば大丈夫だろうと思うも、
  空いた席が、エアーコンディショナーの温風が容赦無く吹き付け、上っ張りを脱ぎ、腕捲りをする。
  冷水を一口呷り、七月二十七日以来の「あえそば」を全増しで御願いする。
  そして、数分後、四ヶ月振りに対面した「あえそば」は相変わらず不細工極まり無い。
  凡そ、とても美味しい食べ物だとは想像が付くまい。
  真ん中に落とされた生玉子を崩し、全体が馴染む様にざっくりと混ぜ合わせる。
  余り入念に攪拌してしまうと、味が均一に成り過ぎてしまい、面白味に欠ける。
  袋入りのラーメンでも、粉末スープが溶け切らず、濃い味の麺に当たったりするのが良かったりする。
  さて、上部の野菜から喰らい付くと、茹で加減が絶妙で、シャキシャキとクタクタの中間だ。
  此れならば、野菜嫌いの僕でも苦も無く、寧ろ、好んで頂けるわぃ。
  其れにしても、此の味は何と形容して良いか分からないが、兎に角、色々な味が押し寄せて来る。
  醤油ダレの甘辛さ、豚骨スープの動物系の甘味、黒胡椒のピリッとした爽やかな辛味、
  一味唐辛子の辛味、揚げ大蒜の香ばしさ、刻み大蒜の刺激的な味わい、
  そして、此れ等を円やかにして、滑らかにして呉れるのが生玉子とチーズ。
  実に乱暴で、暴力的で、野蛮な食べ物だが、化学反応を起こしているかの様だ。
  麺を引っ張り上げれば、縄暖簾の様な極太麺が現れる。
  内蒙古産のかん水を使用した極太自家製麺で、茹で時間に五、六分要すると謳っているが、
  此の太さの麺にしては茹で時間が短く、通常であれば一〇分掛かっても可笑しくない程。
  ワッシワッシと喰らい付く様に、犬喰いの様に、豪快に啜る。
  モッチリとした弾力が印象的で、不揃いなので食感が面白い。
  背脂がびっちりと浮かんだドロドロのプースーは、成人病検診前には危険だが、
  食後に「ヘルシア」を飲めば良いかしら。
  あっ、昨日も今日も、「フォースコリー」を服用し忘れた…。