続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「和・洋厨房 喜一也」【青葉台】

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 ◎「こだわり卵でカツ煮定食」八五〇円

 …昨日。
  やっとこさっとこ、金曜日に漕ぎ着ける。
  歳を取ると時間の流れが早く感じるものだが、一週間は長く感じる。
  腰痛も、先週末程の激痛は無いが、仙骨から右臀部、太腿の裏、脹脛の痛みは確りと有り、
  其れが右足首に飛び、時折、疼く様に痛み、其の所為で疲労を感じ易いのか。
  うっかり、嚔や咳をした日にゃ、声を上げそうな程の激痛が走る。
  此れ等の痛みから解放されれば、少しは心身共に軽くなるのだろう。
  そんな痛みを押して、今週最後の一日を乗り切るべく、此の日は青葉台へと久し振りに出掛ける。
  埼京線東京急行田園都市線を乗り継ぐが、渋谷駅の埼京線ホームの遠さは異常だ。
  最早、あれは渋谷駅ではなく、余所の駅だ。
  其の不便を解消すべく、渋谷駅周辺は掘ったり削ったりしている様だが、
  今の東京急行東横線ホームに移動されれば少しは楽には成ろう…。
  青葉台駅で同僚の方々と落ち合い、仕事へと向かう。
  此の日は負の仕事の為、士気は上がらないが、労働者は与えられた仕事に邁進するのみ。
  十三時を廻り、一先ず、昼御飯。
  青葉台駅周辺の商店街を徘徊し、飲食店を探す。
  独りならばラーメン屋に飛び込むのだが、そうも行かない。
  無難に、ラーメン以外の飲食店でないといけない。
  すると、夜は小洒落た居酒屋風の店を発見し、昼営業もしている様なので飛び込んでみる。
  店内は仄暗く、カウンター席はバーの様で、小上がり席は居酒屋の様な造りだ。
  一番奥の小上がり席に四人して陣取り、腰を庇う様にしてヨッコラセーノ、セノ、セノ、セ。
  もう、口癖が「痛い!」だもんな…。
  昼時は日替わりのメニューらしく、四種類が取り揃えられている。
  ハンバーグ、メンチカツ、スタミナ焼き、そしてカツ煮。
  スタミナ焼きは欠品との事なので、腕白中年は「こだわり卵でカツ煮定食」を発注。
  只でさえ、玉子と言う食材は人を幸せにして呉れ、其れが更にはカツと組み合わさるだなんて。
  こんな贅沢は無かろうに。
  カツ丼も魅惑的だが、御飯と別々のカツ煮と言うのも素敵だ。
  そして、シーザードレッシングがぶっ掛けられた葉っぱと、小鉢、御飯、味噌汁、
  主役のカツ煮が揃えば栄養補充の開始だ。
  カツ煮は黄金色で、何とも食欲をそそる佇まい。
  カツの端っこ、恐らくは脂身で有ろう部位から頬張る。
  衣が微かにサクッとした軽い歯触りを感じさせた後、煮汁を吸った衣の旨さが追い掛けて来る。
  味付けは薄味だが、出汁の風味が強めに感じられ、上品さが漂う。
  僕だから薄味に感じられるのか、舌が馬鹿な高血圧患者なので、実際は如何か分からない。
  然し、此の位の味付けならば、血圧も一七四には達しないだろうな…。
  豚肉はと言うと、程好い脂身の量で、噛むと煮汁と一緒に肉の旨みが染み出して来る。
  「和豚もちぶたのトンテキ」と言うメニューも有る様なので、豚肉には拘りが有るのだろう。
  此のカツ煮の豚が「和豚もちぶた」か如何かは、僕の稚拙な舌では分からない。
  玉葱はショリショリとした食感で、他には三つ葉が入り、玉子はもう少しトロットロでも良い。
  其れにしても、此の類の料理は、男は幾つに成っても好きだ。
  然し、耄碌して小便を垂らす様な歳に成っても、ずっと好きで居られるのだろうかしら。
  あっ、大丈夫。
  僕、そんな歳迄生きられないし。
  厄年迄が精一杯だったのを忘れてた。
  流石、昼はうっかり八兵衛、夜はもっこり八兵衛…。