続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「頑者」【本川越】

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◆「頑者」【本川越】

 ◎「つけめんチャーシュー」一一〇〇円+「大盛り」一〇〇円

 …昨日。
  遂に、旧部署を離れ、新部署に着任する日が訪れる。
  大きな変化を嫌う人間としては、正直、自信も無ければ、不安しか無い。
  今迄と生活も大きく変わり、土曜日、日曜日の休みから、水曜日、木曜日へと変わり、
  平日の出勤日は十三時から二十二時で、月曜日は忙しいので二十三時過ぎ迄掛かり、
  帰宅は午前様に成るだろうし、土日は九時半出勤で、金曜日に遅く帰って、
  土曜日は早く出なければならず、世間様で言う「花金」なんて僕には無い…。
  其れも此れも、慣れれば解決するだろうが、土日休みに慣れてしまった身としては、
  矢張り、世間様が休んでいる時は同じ様に休みたいと言うのが本音だ。
  周りと休みが合わないので、益々誘って貰えなくなり、孤立して、友達が減って行くのだろうな。
  村八分だ…。
  嘆きは此れ位にして、話は遡って木曜日。
  水曜日、木曜日が休みだからと言って、着任日早々休む様な真似は出来ない。
  と言う訳で、当日は本川越で実施される新部署の会議で紹介をして呉れると言うので参加する。
  十三時半の集合を前に、折角なので、昼御飯は「頑者」にしようと早目に家を出る。
  心はざわついていても、此の辺は貪欲だ…。
  十二時一〇分頃に着けば、店頭には十四人の待ちが発生しており、十五番目に接続。
  今から一〇年程前の全盛期は、週末の休みの昼間に二時間近く並んだのに比べたら、屁でもない。
  当時は周りに此方程の質のつけ麺を出す店も無かったのでそんなに待たされたが、
  今と成っては、此の手のつけ麺を出す店が増え、全体の質の底上げがされ、客も分散したのだろう。
  ラーメン業界は正に戦国時代で、生き残るのは至難の業だろうな…。
  炎天下の中、焼き豚の様な状態でヂッと待つ。
  此方はカウンター席のみ十二席で、全席空いてからの総入れ替え制なので、回転が命だ。
  一人でもちんたらしている客が居たら、後が閊える。
  前の十二人が居なくなり、漸く、店頭の庇の影に入り、椅子に着席出来ると、注文訊きが来る。
  良し、自分で言うのも何だが、折角の門出だ。
  奮発して一〇〇〇円超えの「つけめんチャーシュー」、更に大盛りにしてしまおう。
  こうして、何かに付けて口実を付けて散財するから金が貯まらないんだよな…。
  何だかんだで四〇分も待ち、やっとの事で店内へ入り、奥から三番目の席に着席。
  冷水を呷り、光合成して乾涸びた身体に潤いを与える。
  さて、先に注文が通っているので、着席からは一〇分弱でつけ麺が出来上がる。
  つけ汁の器が熱いからと促されるが、此方のつけ汁自体は温い印象が有る…。
  つけ汁の器には大量の叉焼が入り、棒状に切られた叉焼が所狭しと食み出している。
  魚粉が塗され、痛風予備軍としては、足の親指が喜んでいる。
  自家製の麺を手繰り、叉焼で隙間の無いつけ汁に捻じ込む様にして浸して啜る。
  つけ汁は、昨今、粘度高目の店が多い傾向だが、此方のは意外とサラッとしている。
  温度は案の定、温めだが、鰹を中心とした魚介系と、動物系の均整が取れており、
  ガツンと来る感じも残しつつ、飽きの来ない味わいで、上品さも漂う。
  然し、店内はと言うと、上品に静かに麺を啜る様な客は居らず、勢い良く、
  ヅババババと言う啜る音が店内に響き渡る程で、つけ麺はこうでないと旨くも何とも無い。
  麺は腰は強くは感じられないが、ツルツルとした口当たりとモッチリ感は良い。
  褒めたいのは叉焼だ。
  つけ汁には二種類の叉焼が入っており、底に沈んでいるのはバラ肉を巻いた物で、
  脂身がトローっと蕩け、此れが何とも言えず、脂身の旨さを堪能出来る。
  一方の棒状と言うか、短冊状の叉焼は、ホロホロと解れる赤身の旨さを味わわせる感じ。
  肉肉しさが有り、食べ出は十分に有る。
  奥底には麺麻が沈殿し、他には半熟味付け玉子半個、鳴門、海苔が入る。
  つけ汁は全て飲み干し、此の後の初仕事に挑むべく、確りと養分を摂取する。