続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンクガレッジ」【東大宮】

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 ◎「ラーメン(中)」七〇〇円+「豚増し」二〇〇円

 …今週も一週間、やっとの思いで乗り切る。
  先週は精神的にも追い詰められ、此の先の自分の姿が全く見えない状態だったが、
  今週は偶さか運が良かったのだろうか。
  運が良いとか悪いとか、人は時々口にするけど、そう言う事って確かに有ると、貴方を見ててそう思う。
  「無縁坂」からの抜粋も済んだ所で、僕にとっての週末が遣って来る。
  昨晩は午前零時半に帰宅し、其処から晩酌も兼ねて食事をし、終わって力尽きたら午前二時だ。
  風呂にも入る元気は一切無く、其の儘、汚いのは承知の上で、寝床へと移動する。
  布団に入るも、暑くて駄目だ。
  冷房装置を購入して設置したは良いが、生来の貧乏性なので、点けるのを躊躇ってしまう…。
  休日位、ゆっくりと寝て居たいが、何だか勿体無くて、午前九時に起床。
  世間様にとっては十分に遅い時間だが、普段の僕の起床時間と変わらない。
  起きたのは良いが、何だか喉が痛く、鼻水も止まらない。
  心が風邪気味なのに続き、到頭、身体の方も風邪を患った様だ。
  重たい身体を引き摺る様にして、風呂で汗を洗い流し、身を清める。
  漸く、全うな人間らしさを取り戻し、平日の優雅な休日の始まりだ。
  とは言え、別段、する事も無く、午前中は殆どを自堕落に暮らす。
  十三時を前に、徐に動き出し、昼御飯を摂りに出る。
  水曜日の御決まりは、大蒜の入った暴力的なラーメンを頂く事。
  大蒜を摂って、風邪の菌を追い出してしまおうと言う寸法だ。
  又、休日の初日でないと大蒜は摂れないのでね…。
  先週に続いて、「ジャンクガレッジ」の総本山へと向かう。
  何時もより遅い時間だが、普段よりも駐車場が埋まっている。
  勿論、前向き駐車にも拘わらず、後ろ向きに自由気儘に停めた自動車ばかりだ。
  如何してこうも、決められた規則を守れないのかしら。
  きっと、そう言う人達は、そうして生きて来て、此れからもそうして生きて行くのだろう…。
  確りと前向き駐車で停め、店内に入れば、券売機の前で家族連れが間誤付いている。
  夏休みだからなのだろうか、一人で丼一杯を食べられない、年端も行かない子供連れだ。
  余所の家庭に口出すつもりは無いが、子供を連れて行くべき飲食店は五万と在ろうに、
  如何して、此の手の食べ物を、大事な身体の成長過程で食べさせる必要が有るのだろうか。
  又、店としては、一人分、ロハで席を空けなくてはならず、回転も悪くなる事に気を咎めないのか。
  僕ならしないが…。
  やっと廻って来た順番、何時も通りに食券を購入し、一旦、外で待つ様に促される。
  直ぐ後ろの三人連れの男の一人が、僕の目の前を煙草を手に行ったり来たりするのが鬱陶しい。
  吸いたくもない、赤の他人の副流煙を如何して吸わなくてはならないのか。
  折角、美味しい物を食べに来たのに、如何してこうも不愉快な思いにさせられるのだろうか。
  僕の心が狭いのか、周りに気が行き過ぎるのか、如何も、此の世は僕には生き難い様だ…。
  五分程で店内に通され、冷水を汲み、促された通りの席に着席すれば、後続の集団が座れないからと、
  席の移動を命ぜられ、駄目な時は、何をしても上手く行かないのだな…。
  程無くして無料トッピングを訊かれ、確りと「全増しで」と告げる。
  此れも間違えられたら、僕はもうぐれちゃうよ。
  拾ったバイクを押して走り出し、夜の校舎の窓硝子を拭いて廻っちゃうよ…。
  其れにしても、三人組とか集団で来ると、トッピングを訊かれる際、
  自分が何の食券を購入したのか、一斉に全員で分からなくなる様が滑稽だ…。
  一〇分程で、苛々を解消して呉れるラーメンが差し出される。
  見た瞬間、今日の豚は外れだと直感する。
  先週のが余りに秀逸だっただけに、今回のは妙に白茶けており、大体の想像は出来る。
  其れは後に回し、先ずは、蓮華でプースーから啜る。
  ゲンコツ、鶏ガラ、背ガラ、モミジ、香味野菜を八時間丹念に炊き込み、旨味だけを凝縮する為、
  余分な水分を飛ばし、ゼラチン質が多いトロトロしたそ其の凝縮スープに背脂を投入すると言い、
  今回のは中々に濃厚、濃密で、ガツンと来る味わいで宜しいじゃないのさ。
  鼻っ柱を軽く殴られ、脳味噌が揺れて、耳から脳漿が出そうな衝撃だ。
  最高の出来には及ばないが、見事に舌も撃ち抜かれ、満足度も高い。
  野菜はと言うと、気持ち、シャキシャキが強めで、卓上の醤油ダレも染み込み難い。
  其の分、何時もより余計に醤油ダレを大量投入してしまう。
  中から漸く麺を引っ張り上げれば、外気に触れていないので熱熱の状態。
  リアクション芸人が喜びそうな熱さで、猫舌、大の暑がりの僕には些か酷だ。
  「ニッセーデリカ」の麺にも慣れたが、矢張り、「浅草開化楼」の物の方が好みだな。
  今のはややツルツル気味で、もっとゴワゴワとした無骨な感じの麺の方が良い。
  モチモチとした弾力は目を見張る物が有るな。
  さて、懸案の豚はと言うと、プースーに確りと浸しておいたので、軟らかさを取り戻している。
  噛り付けば、脂身の部位はトゥルンと、赤味の部位はホロっと解れるのが嬉しい。
  然し、豚の臭味が感じられてしまい、最高に旨いのを知っているだけに残念だ。
  此ればかりは当たり外れが有るので致し方有るまい。
  大蒜の刺激も堪能し、コロコロとした背脂の甘味も最高に旨く、一週間の御愉しみを満喫する。
  其れにしても、僕の二組後ろに、普通に暮らしていれば此の手のラーメンなんて知る由も無いだろう、
  五〇代と思しきアベックが来て、意気揚々と野菜、大蒜増しをしていたが、
  食べ始めてから三分程で箸が止まり、遠くの宙をぼんやりと見詰め、茫然自失と成り、
  結局、五分の四を残して帰って行ったが、下調べとかしないのかね。
  自分に太刀打ち出来るラーメンかを見極め、興味本位だけで来るとこう成ってしまう。
  況してや、野菜増しにしておいて、其れを残すだなんて、ラーメンに失礼だし、
  第一、目先の食事さえ儘成らない阿弗利加の飢餓難民に顔向けが出来まいな。
  折角、旨い物を頂いても、外に出れば、彼是とストレスの溜まる事が多くて困る…。

~御負け~
「ジャンクガレッジ」を愛するのなら、前向き駐車は守りましょう。
駐車場の大家に苦情が行ったら、営業にも影響出て来るしね…。
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