続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「頑者」【本川越】

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◆「頑者」【本川越】

 ◎「つけめんチャーシュー」一一〇〇円+「大盛り」一〇〇円

 …火曜日からの三連休も今日で最終日。
  正に、終戦記念日と言った感じで、重苦しいサザエさん症候群は昨日から患い始めている…。
  金曜日、土曜日と出勤すれば、日曜日は又休日を宛がわれているが、
  何せ、来週月曜日から九連勤と成れば、自然と気が重くなるわね。
  昨晩は御近所さんの御宅で御飯を御馳走になり、麦酒、葡萄酒、ホッピーも頂き、
  吾輩はすっかり酩酊し、御満悦で帰宅し、直ぐ様、寝床でバタンキュウ。
  今朝は八時に起床し、酒も残っておらず、「あまさん」を観て、ゆっくりと過ごす。
  十一時に成ったので行動を起こし、川越に行った事が無いと言う件の御近所さんと散策へ。 
  其れにしても、午前中の内から物凄い暑さだな、此りゃ…。
  電車に揺られて川越駅に到着し、本川越駅方面へ、商店街を只管に歩く。
  成る可く、日陰を選って、体力を温存し乍ら…。
  そして、真っ先に向かったのが此方。
  先ずは昼御飯を頂こうと、川越と言えば、在り来たりだが此方が宜しかろう。
  長らく、埼玉県を代表するラーメン店の一つとして君臨し続けているのでね。
  暦の上では平日と言えども、折しも御盆休み中なので、二〇人程の行列は覚悟して行ったが、
  其れより少し多い二十七人の待ちに、まあ、何とか許容範囲内と腹を括る。
  行列の最後尾に接続すれば、容赦無く殺人光線が降り注ぎ、暑さの極みだ。
  此方は十二人の総入れ替え制で、程無くして、先頭から十二人が店内に収容される。
  次の次の入れ替えと成る。
  ざっと見積もって、一時間弱と言った所か…。
  此の暑い中、外で待つ客への配慮として、雨樋からは液体が噴霧されている。
  恐らく、水だとは思うが、豚骨スープだったら嫌だなと思い、確かめてみると、うん、水だ。
  こう言う霧吹きは涼しげで良いね。
  並び始めから三〇分程で次の十二人が店内に収容され、漸く、店頭の庇の下に入る事が出来る。
  椅子に腰掛ければ、背中の方からは扇風機の風が煽られている。
  店頭に充満した、鰹風味の生暖かい風を撹拌するかの様に…。
  そうこうしていると、注文訊きの青年が遣って来て、「つけめんチャーシュー」を大盛りで発注する。
  六月二十七日以来、一ヶ月半振りに此の味に再会出来るのは嬉しい。
  そして、外で待つ事、実に五〇分。
  やっと店内に通され、人間らしさ、尊厳を取り戻すかの様だ。
  冷水を汲み、涼み、出来上がりに備える。
  先に注文を受けているので、既に調理は開始されており、着席から一〇分で出来上がる。
  おおっ、何だか、心躍るわぃ。
  麺が美しく盛り付けられており、丸で、枯山水の庭園の砂紋の様な趣きさえ感じる。
  其の麺を手繰り、魚粉の浮かぶつけ汁にサッと潜らせてから啜ろう。
  つけ汁は相変わらず温めだが、如何せん、此の暑さなので文句は言わない。
  旨さに関しても相変わらず。
  魚介系と動物系の均整が取れており、飽きの来ない絶妙な味わい。
  粘度は低く、サラッとしているのだが、さっぱりし過ぎない辺りは流石だ。
  仄かな酸味、辛味、甘味も調和が取れている。
  何だかんだ言っても、矢張り、此方は旨いな。
  麺は太麺で、ツルっとした表面で、喉越しは良い。
  只、ポキポキと言う様な腰は余り感じられず、ややもっちりとした食感は有るが、もっと強くても良い。
  良く言えば嫋やか、悪く言えば茹で過ぎと言う感じが無きにしも非ずだが、旨いは旨い。
  そして何より褒めたいのが叉焼だ。
  短冊状の叉焼がゴロゴロと、所狭しと魚介豚骨の出汁にどっぷりと浸かっている。
  肉肉しい豪快な感じも有るのだが、噛めばいとも簡単にホロっと解れ、肉の旨みが溢れ出す。
  其のコクが物凄く、何と表現して良いか分からないが、チーズにも似たコクとでも言おうか、
  兎に角、旨いとしか言い様が無く、僕の稚拙な文才では表現し難く申し訳無い。
  ホロっと解れた後、トロンと蕩けて行く感覚は、ずっと食べ続けたいと言う欲求に駆られる。
  具は他に麺麻、味付け玉子半個、海苔、鳴門、葱が入り、一〇〇〇円超えだが満足の一杯。
  〆は、スープ割りはせず、原液の儘、グイッと飲み干し、プリン体を無駄にしない。
  嗚呼、食後なのに、もう叉焼が食べたくなってしまったよ…。