続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「ジャンクガレッジ」【東大宮】

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 ◎「ラーメン(中)」七〇〇円+「豚増し」二〇〇円

 …恥ずかし乍ら、還って参りました。
  ヨッコイ、ショーイチ、と言う事で、もう、心も身体も襤褸襤褸だ。
  一〇月十八日から八連勤で、其の間、新しい職場に着任し、二十六日に休日を一日だけ挟み、
  翌二十七日から怒濤の一〇連勤で、漸く、何とか昨日迄勤め上げる。
  肉体労働をしたり、朝は七時前に出勤したり、十二時間労働の毎日で、
  日曜日と昨日なんぞは、全く休憩も食事も取れず、倒れる寸前の状態。
  況してや、風邪っ引きの岡っ引きで、常にヴォーっとしている。
  C-C-Bはロマンティックが、杏里は悲しみが、僕は鼻水と咳が止まらない。
  夜中に咳の発作に見舞われ、咳が響く寝室で独り涙ぐむポンコツ中年…。
  此の儘、死んでしまうのかと言う恐怖に襲われ、熟睡も出来ないんじゃ、身体も壊れるわね。
  何とか、水曜日、木曜日に僕が休める様に段取りを整え、久し振りの休日。
  昨晩は余りの疲労困憊だが、縮こまった羽を伸ばしたくて、大宮駅でぶらり途中下車。
  桃色繁華街の誘惑に惹かれつつ、「かしら屋」で焼きとんとホッピーで酔い、
  牛丼の「松屋」系列の回転寿司店「すし松」で〆ると言う腕白振りを発揮。
  「うずら納豆」、「月見とろろ」、「月見まぐろ」が乗る「うずら三貫」が大好きで…。
  ヘベのレケで帰宅し、寝床に倒れ込む様に、泥の様に眠る。
  風邪の所為で鼻詰まりが酷いが、如何せん、疲労度が尋常ではないので、兎に角、眠る。
  何度も目が覚めつつも、眠り続けるも、身体が重たくて動けず、起床は十一時。
  休日にこんなに遅く迄寝床に居たのは久し振りだ。
  起きても肩はヴァッキヴァキに凝っているし、身体は鉛の様に重苦しい。
  風呂に入り、昨晩の焼きとんの煙を洗い流し、少しは人間らしさを取り戻す。
  風邪は相変わらず抜けず、冴えない感じは否めないが、折角の休日を満喫しよう。
  昼御飯は勿論、此方と決まっている。
  此処数日は昼御飯すら食べられない暮らしで、すっかり疲弊し切っているので潤いを与えよう。
  此の風邪も、大蒜で吹っ飛ばしてしまおうと言う寸法だ。
  三週間振りに自動車の発動機を廻し、聖地・東大宮へと急行する。
  逸る気持ちを抑えつつ、現地に着くと、何てこったい、行列と駐車場満車と言う冷たい仕打ち。
  舌打ちし、一ノ割の「ジャンプ」に行こうかと考えるも、そんな元気も無い事に気付く。
  仕方無く、空くのを待ち、近場で時間を潰し、十五分程で戻り、何とか駐車する。
  相変わらず、前向き駐車の規則を守れない馬鹿が多くて困る。
  江戸時代だったら、島流しだろう…。
  そんな不道徳な輩共はさて置いて、店内に入り、食券を購入し、冷水を汲み、席に着く。
  程無くして無料トッピングを訊かれる段に成り、何時も通りに「全増しで」とはっきり告げる。
  他の客に提供されたラーメンの豚を見て、今日は外れだと確信したが、まあ良い…。
  其れから一〇分で、草臥れ果てたポンコツ駄目中年の前に、暴力的なラーメンが現れる。
  実に、一〇月九日以来の御対面だ。
  心身が弱っているので、此の荒荒しい佇まいに怯みそうに成るも、却って、元気が出て来る。
  卓上の醤油ダレを豪快に、ドヴァドヴァとぶっ掛け、さあ、いざ取り掛からん。
  プースーから啜れば、やや濃度が低く、サラッとした印象は受けるが、五臓六腑に染み渡り、
  嗚呼、生きていて良かったと、体内の細胞が宜しく言っている。
  ゲンコツ、鶏ガラ、背ガラ、モミジ、香味野菜を八時間丹念に炊き込み、旨味だけを凝縮する為、
  余分な水分を飛ばし、其の後、ゼラチン質が多いトロトロしたその凝縮スープに背脂を投入し、
  背脂を入れる事で、其の凝縮されたスープにコクと旨味と甘みを与え、
  麺との絡みが格段に増し、混ぜた瞬間に麺を離さない、パンチの効いた濃厚スープと言うのが売りだ。
  次は野菜から片付けてしまおう。
  茹で加減は言わずもがなだが、シャキシャキとクタクタの中間の絶妙な食感。
  上に注がれた背脂も、甘味が有って、最高に旨い。
  背脂だけでも十分に魅力を秘めている。
  さて、丼の奥底から麺を引っ張り上げる作業に移ろう。
  地底のマグマの様に、丼の中は熱熱で、野菜の山に蓋をされて冷め難いのだろう。
  毎度の「ニッセーデリカ」の麺は、ツルツルした感じが安っぽさを齎すが、
  特注の強靭なコシを持つゴワゴワした極太麺を謳い、強力粉のオーションだけで打たれ、
  強い小麦の風味を持ち乍らも、独特の食感を持ち、食べ付ければ悪くないし旨い。
  豚はと言うと、色白の中年男性の様な色をしており、頼りなさは否めない…。
  プースーに確りと浸して置き、噛り付けば直ぐに、豚臭さが感じられてしまう。
  予想した通りの出来に、大して驚きはしないが、残念さは計り知れない。
  矢張り、立ち上げから店長を務めた御仁が独立してから、豚の出来にブレが非常に大きく感じる。
  「ラーメン 二郎」の方が、出来不出来の差は小さい様にさえ感じられるのは僕だけか…。
  まあ、普段は三切れの所、今日は四切れ入っていたので良しとしよう。