続・ROCK‘N’ROLL退屈男

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「横浜家系ラーメン 二代目 梅家」【本厚木】

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◆「横浜家系ラーメン 二代目 梅家」【本厚木】
 
 ◎「ラーメン」七〇〇円
 
 …木曜日。
  つい此の間、マッカーサーが来たと思ったら、もう一〇月だ。
  颱風も御越しになっているとか、風の便りで小耳に挟む。
  先週の第一報通り、正式に厚木に異動と成り、転落人生に拍車が掛かる…。
  こんな筈じゃなかった、聞いていた話と違う、と嘆きが止まらない。
  此の先一体、僕は何処を彷徨い、迷走し、何処迄落魄れるのだろうか。
  然し、落胆ばかりしていては、本当に心を病んでしまう。
  少しでも、此の暮らしに愉しみを見付け出さねば成るまい。
  通勤時間は往復四時間強と長いが、帰りは以前より三〇分は早いか。
  上手くすれば、午前零時前には最寄り駅に着ける事だって有る。
  否、其の分、朝は早く出ねば成らないので、睡眠時間は減るか…。
  其れじゃ、駄目じゃん!
  結局、駄目だった所で、話は遡って木曜日。
  此の日は何時もより早い十一時からの勤務で厚木入り。
  其の分、二〇時には退勤出来る予定なので、心成しか、気分は軽い。
  十三時半過ぎに、銀行に入金の用事が有り、外出。
  序に、普段は滅多に取れない昼御飯を済ませてみよう。
  普通な、全うな、人権が尊重された人間らしい暮らしがしてみたい…。
  こう言う機会を狙っていたかの様に、目星は付けてある。
  其の前を通る度に、数十メートル先迄漂う、強烈な豚骨臭に惹かれていた。
  夜の二十一時半過ぎに、仕事を終え、ヘトヘトで、空腹で此の匂いを嗅ぐ。
  こんな酷な暮らしを始めて二週間強。
  遂に、念願叶って、此方の家系ラーメン店に初潜入。
  店に入るなり、店の奥に券売機が有ると促される。
  出入口付近が狭くて設置出来なかったのだな。
  入口が狭過ぎて、機材が入らなかった荒井注カラオケボックスよりは増し。
  そんな懐かしい話題は兎も角、券売機を眺め、考える。
  最初なので、無難に「ラーメン」にしておこう。
  此方は醤油豚骨の家系ラーメンの他に、塩豚骨、魚介豚骨なんてのも有る。
  其れ等は次回以降に譲って、先ずは基本の家系ラーメンで…。
  厚木に通う様に成り、家系ラーメン熱に火が点いた様で、
  本厚木駅付近の全店を制覇してみようと考えているが、昼休憩取れないし…。
  食券を購入し、促されたカウンター席に座り、食券を提示する。
  御決まりの味の好みを訊かれるが、此れも最初なので普通で御願いする。
  時間も無いので、麺固目にすれば良かったかしら。
  冷水を呷りつつ、店内を観察すれば、豚骨ラーメン店の様に、
  床はヌルヌルと滑り、ローション塗れの泡の楽園の様…。
  馬鹿はさて置いて、一〇分弱でラーメンが配膳される。
  水色の丼に、茶褐色のプースー、菠薐草に海苔と言う典型が良い。
  先ずは蓮華でプースーから啜ろう。
  表面には随分と油層が構築されているが、啜ってみると、其れ程諄くない。
  恐らくは鶏油だが、強烈なコクと言うのも余り無く、サラッとしている。
  強烈な豚骨臭から、もっとドロドロの濃厚な物を想像していたからか。
  一瞬、「極楽汁麺 百麺」の味わいが過ったが、気の所為だろう。
  個人的には、もっと乳化した、パンチの効いた濃厚なプースーが好み。
  此方の店主が「六角家」の出身と言うのも有るのだろう。
  さて、麺を手繰って啜ってみる。
  「六角家」と同じく「酒井製麺」の物を使用している模様。
  テロテロ気味で、軟らかさが際立った平打ち麺。
  軟らかいのは良いとして、何だろう、水っぽさを感じてしまう。
  湯切りが甘いのか、何だか、啜ると味が薄まる様な印象を受ける。
  具の叉焼は、肉質が確りとした部類に入るが、家系の中では旨い方か。
  むっちりとした弾力と、程好い脂身で及第点。
  海苔と菠薐草に関しては問題無い。
  寧ろ、問題有る方が難しい。
  プースーの油分を吸った海苔は、御飯に巻いて頬張りたい程。
  最後は、あっさり目のプースーを粗方飲み、養分を摂取する。
  次回が有るなら「魚介とんこつ」を、味濃い目、麺固目、脂多目かな…。